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世の中には心霊写真を鑑定してくれる人がいるそうです。
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ある客が写真を鑑定してくれる人のところに気になる写真を持ってやってきました。
鑑:ああー、確かにありますね・・・。ここ、あなたの右上のほうに見えています。
そう、それです。
これが、輪郭ですね。
客:やっぱり・・・。どんなもんでしょうか・・・。
鑑:この写真をみると、悪いやつで間違いないでしょう。
客:ええっ・・・?もう一回おしえてもらってもいいですか?
鑑:ですから、ここに輪郭があって・・・。
全体的にしろっぽくて、ぼーっとしていますね。
このように角が伸びていて、恐ろしい表情をしています。
わかりますか?
客:そういわれればそう見えますね・・・。
鑑:非常に悪いやつです。もうすでにあなたの体の中に入り込んでいます。
おそらくこのままだと数年以内にあなたに災いが降りかかるでしょう。
客:ええっ?どうすればいいですか・・・。
鑑:それから逃れるためには。わたしのアドバイスを聞いて、いうとおりにすれば・・・
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途中で気づいた方もいるかもしれませんが・・・。
マンモグラフィー(以下MMG)の検診というもがあります。
僕もMMG検診の読影医の資格(B判定医)を持っているのですが、これがなかなか難しいものなのです。
しかし、その中でも早期の乳癌を見つけるために、今まで苦心して積み重ねてきた見るポイントがあり、それに沿って見ていけば、多くの早期の乳癌を見つけることができるといいます。
ここまで書くとわかるかもしれませんが、冒頭のコントは、乳癌検診で引っかかったMMGをもって来た人とドクターの会話です(まあ、ちょっと不自然なところもありますが)。
最終更新:6月26日8時5分
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この記事からは詳細はわからないので、あまりコメントはしません。
まずは、この女性に対してお気の毒でしたと申し上げます。
僕が言いたいのは次のことです。
もちろん100%見つけられることに越したことはないのですが・・・。
一般に乳がん検査のような検査はスクリーニング検査といいます。
スクリーニング検査とは「迅速に行うことができる検査や手技を用いて無自覚の疾病、または障害を判定すること」(米国慢性疾患委員会)とされていて、いろいろな要素からその妥当性を検討されて行われます。
たとえば、心筋梗塞になりやすい人を見つけるために、検診者全員に心臓カテーテル検査を行うとすると、冠動脈の狭窄はわかりますが、検診者の負担が大きく、費用もかかりすぎてしまうということになり、不適切なのです。
このへんで統計の話をすると、眠くなってしまうのでしませんが、ようするに極端な話をすると感度を100%にするためには検診者全員を検査陽性としてしまえば、いいということになってしまいますね。でもそれでは、精密検査をする施設もパンクし、検診者にも余計な負担をかけてしまいます。
感度が高くなればなるほど、偽陽性率(本当は疾患がないのに、検査で陽性になってしまう率、余分な検査が必要になる)が高くなってしまい、特異度(疾患が無い人を正しく疾患がないといえた率)が下がってしまうということになります。
胃癌の患者さんなどでも「1年前の検診では何も言われなかったのですけど・・・」という進行癌の患者さんが来られることがあります。
確かに、1年前の写真を確認すると、そこに癌があるのではないかと思われる影があったりなんかするんですが、それでも1年前にそれが診断できたかといわれると??マークだったりします。
そして、ここに癌が発生したという前情報がある場合と無い場合の写真の見方というのは全く違うものです。
とすると、検診で引っかからなかったのは、まことに不幸だったとしかいいようがないのです。
この記事の例ではどれだけの前情報のないMMG読影医がその写真を要精密検査にするべしとするかによると思います。
前情報がない読影医10人全員がいくつかの症例の中から、そのMMGの写真を「要精密検査」と拾い上げるならば、見落としといえるかもしれませんが、4、5人が拾い上げるだけのものならば、見落としと言えるものではないと思います。
冒頭の心霊写真のくだりですが、MMGの早期の難しいものは本当に心霊写真のような感じでディスカッションが行われます。
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「ここ、C領域に構築の乱れがありますよ。このラインがこう、ガキっとなっていて、引き込まれていますよ。」
「いや、それは乳腺組織のラインがそう見えているんでしょう。違うと思うなー。」
「いや、こっちD領域に、境界不明瞭な局所性非対称性陰影があります。」
「うーん、孤立した乳腺組織でいいんじゃないですかね。」
「そうですかね。いや、でも気になるなー。」
「そういわれると、気になってきたな・・・」
「じゃあ、カテゴリー3として、エコーしてもらいますかね・・・」
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なんて感じで。(実際はMMGは2人の読影医が別々に読んだもので判定するのですが、僕はまだまだヒヨッコなので上の先生と一緒に読ませてもらっています)
ちなみに僕のB評価は一応一人で読んでもよいことになっているんですが、まだちょっと自信がないので・・・。
MMG検診の有効性を高めるために、マンモグラフィー検診精度管理中央委員会というところで、読影医の資格の試験を行っており、それに合格した人が、MMG検診の読影を行うこととなっています。
その試験がまた難しいんですけど、ここでは書きません。

MMG再検や、エコーで確認して、怪しければさらに次の検査に進んでいきます。
最後にMMG検診について一般の方に是非知っておいてもらいたいことを書いておきます。
・・・精密検査なしといわれているときにでも、経過中に、しこりをふれたり、乳汁の異常分泌、乳房の変化があるようなときは、専門医を受診しましょう。
・・・前年検査で異常が無くても、次の年には異常が現れていることがあります。
・・・前年やそのれより前の写真があるかないかは、読影に大きく違ってきます。前の写真では無かったのに、現れたり、大丈夫だと思っていた怪しい影が、大きくなっていたり・・・。
・・・次の年でもう一回精密検査とでてからでいいや、とか、仕事が忙しいから、3ヶ月後でとかにしていると、病状が進んでしまう可能性があります。精密検査をしても癌ではないことはいくらでもあります。要精密検査とされていたにもかかわらず、癌といわれてしまうことをおそれて受診されないかたがいらっしゃいます。
・・・婦人科に相談に行かれる方がいらっしゃいます。外科の中に乳腺外科があるかどうかを確認して受診してください。