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夢見る掃除人 / 2007.08.18 16:11 / 推薦数 : 4
戦後日本の医師給与は、たいがいドンブリ勘定であった。日本語の「どんぶり」とは、イイカゲンすなわち「適当(テキトウ)に」という意味であるが、「適当」は「適正」という意味でもあるから日本語はヤヤコシイ。。。
エイヤっ!と、野球選手の単一年俸制の決め方は、年に一度のことだから、気分的に楽のようでもあるが、、経営サイドと仲の良い「ナカノヒト」は得をして、ただ黙々と働くお人好しの「ソトノヒト」は知らないうちに損をすることもある。
医師たちは、週実働60時間から80時間にも及ぶ過重労働と、月10回はゆうに超える夜間当直や、数えきれない夜間休日緊急対応・電話対応の対価に強い関心があり、きちんと相応の対価を支払ってほしいというのが本音ではなく「当たり前」である。
いくつかのところでは単純な記入式の時間外・残業時間報告制がある。しかし、「本当に必要な時間外だったのか」、「要領が悪いのではないか」という斜め評価への対抗策がない。事務長のメクラ判(半分押し忘れ?よそ見しつつの「ながら押し」)で済ますか、部長による勝手なチェックで削減するかのいずれかで、「まあまあ処理いわゆるドンブリ」されているのが実情だろうね。
昨今、日本の医師給与のこうした「ドンブリ」に積極的にメスを入れようとする施設も現れてきている。ここにきて、民間病院の経営状態もアヤシゲになり、医師の「やる気」を引き出さなければならないという仮説のもと、きちんと仕事量と達成度を評価して、基本月俸を公開し、やればやったで役割業績給や基本外賃金を報酬として上乗せする姿勢を経営者が示す必要に迫られている。労使双方が、きちんと評価基準を決めてオープンにすることは、双方の利益になるという認識で一致するのはそう難しくはないだろう。
ところが、基本月俸・基本年俸。時間外賃金のいずれを決めるにも、何を評価して、どれくらいで折り合うか。。。という実際問題になると一筋縄ではいかない。思ったより難問である。オープンな評価制度は、評価項目がいきおい50も100項目も作られることになる。医長・部長・副院長・院長の持ち回りで、はたして公平なのか。。。
「良くこまめに時間外も働いているようだが時間の配分が悪いのではないか」とか、「経歴や資格は立派だが、口先だけではないか」とか、「みんなを引っ張っていく力はないが患者に人気がある」「つらい仕事は下に任せてせっせと学会に出るが、下からの信頼は薄い。しかし、病院の機能評価にはむしろ良い存在。」とか、「大胆で能力はあるが人の意見をきかないので職員とのトラブルが多い」とか。。。評価は錯綜・混乱する。誰が責任を持って公平に評価・管理できるでしょうか。
中堅クラスがこうした評価制度に参画することになると、これまたモメルことになる。赤字部門と黒字部門とのアツレキである。診療報酬は低いが、なくてはならない診療科は苦しい弁明に終始しなければならない。黒字部門だけによい報酬を上乗せしても他の科は納得しない。黒字部門は、「俺たちはマイニチ新聞読みに来てんじゃねえ。マイニチお前らより苦労してんだ」と恥ずかしいことにスゴンダリする。朝○新聞丸めて机を叩いたりして、しまいには泣いたりする。。。。。
それにもまして、誰がいつどのように見られ、評価されているかわからない。影からいちいち監視されたら、たまらない。気分が滅入る。個人的な偏見や勢力争いや思想で評価が汚れてしまうこともあるだろう。基本給に少額のおまけ業績手当を出すための相互監視で、お互いの信頼と団結がつぶれてしまうのは時間の問題ということになる。
そういえば、中学校の頃によくやったゲームにこんなのがあった。誰が一番きれいか、誰が一番強いか、誰が一番足が速いか、誰が一番良く喰うか、誰が一番くさいか。。。授業中にせんせいの目を盗んで数人で紙切れを回してやるんだ。これはかなりヤバイよ。でも、やってる奴は楽しいんだこれまた。オレはやってねえよ。。。事実の検証と人の評価はむずかしい。
エムスリーの精神科医て○ちゃんが、カシコクモイミジクモ、ブログで書いていたヨ。日本のフランス出先工場で働く従業員が、このところ何人も自殺し始めたんだと。
「日本人のせいだ」
と、フランスの新聞が騒いでいるらしい。
世界でもまれな日本特有の「過労自殺」を、朝からワインが飲めるオフランスに輸出しているというのだ。よほど細かく管理したんだろうね。
言いたくても言ってはいけない天下の宝刀。。。「そういうおたくこそが、はじめに辞めたら?それがいいぜ。おーシャンゼリゼ・セルリガンツデラコンブナーブル」って、日本人経営者に向かってクッテカカル大らかなお国柄だと思っていたら、やはり、人間の弱さをジクジク突く日本式管理方式、人事評価方式で雁字搦め(ガンジガラメ)にされては、さすがのゲルマン・アングロサクソンも、首を吊るほうがましだと決断したらしい。
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