2007.05.23 23:16 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  その他(一般)  |  波良張  | 推薦数 : 1

外来患者の血液培養

赴任した直後だったと思いますが、熱性痙攣の患者の血液培養を行うと、肺炎球菌が陽性になることが多いという外国論文を読んで、やってみることにしました。ベクトンデッキンソン社の試験管様の管に液体培地が入っていて、陰圧になっていて2ミリリットルが吸引されるようになっていました。実際には2本採取し、2本共に同じ菌が出たら陽性としました。思うように陽性にならないので50例くらいでやめました。肺炎球菌の菌血症は抗菌剤を使わないでも軽快することが多いという論文もありました。近年、オカルトバクテレミアなる概念が明らかになり、震えを伴う急性の発熱(高熱)の患者に血液培養をおこなってみると、菌が陽性になります。白血球は多く、好中球が多い例ですが、CRPは陰性の場合もあります。菌種は肺炎球菌で、AMPCを60mg/kgを半日で投与して、2回投与くらいで解熱します。昭和48年、から行ったのももう少し続けていたら陽性になったのかもしれません。血液培養は病棟にはいつも置いておき、インクベーターも用意しておきベットサイドでの診断には随分有用でした。

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2007.05.23 07:05 |  診療  |  研究  |  波良張  | 推薦数 : 0

臍帯血IgMの測定

免疫グロブリンの測定が保険収載になってから、産科に依頼して、臍帯血でIgMの測定を提出してもらうようにし、若し、25mg/dlを超えるとわかったら、連絡をしてもらうようにして、患者さんに対応しました。北海道大学の後の教授になられた松本先生が、先天梅毒でIgMが高値を示しても、必ずしもIgM が抗梅毒スピロヘーター抗体ではないことを報告しておられましたが、何らかの胎内感染の可能性を示すのではないかと思い、スクリーニングに使っていました。高い、例はときどきありましたが、診断がきれいに出来た例は余りありませんでした。中には40mgを越す例もありました。TORCHが先天感染では有名で、つまりトキソプラスマ、風疹、単純ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、ですが、ウレアプラスマ、B群溶連菌も破水があれば考えなければならないのでしょうが、研究と言うレベルには至りませんでしたが、生まれた子ども一人一人には役に立てたのではないかと思います。

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2007.05.23 06:42 |  診療  |  研究  |  その他(一般)  |  波良張  | 推薦数 : 0

血清アンモニアの測定

血清アンモニアの測定の迅速法にアミチェックというのが、東北大学の多田教授の考案で作られて販売されていました。熊本大学の松田一郎教授に新生児の代謝異常スクリーニングに有用と勧められて、最初は目視、あとで機器を利用して測定できるようになりました。やってみると、本物の代謝異常は見付からないのですが、新生児で高い例は、予後が悪いことや、色々面白い経験ができました。国立病院を辞めるまでに、2例、代謝異常を見つけました。1例は、ビタミンB12依存性のメチルマロン酸血症でした。最初は、私の血液を使い交換輸血を行い、B12を注射で投与したら、アンモニアの上昇がなくなり、有機酸の分析で診断ができました。あとでは、内服で、その後は悪いときだけ注射で対応できるようになりました。もう一例は、脂肪酸の代謝異常で、患者さんは亡くなりましたが、組織細胞を培養してくれていた熊本大学犬童先生が信州大学に送り、8年後に信州大学の橋本教授が発見されたβ酸化に関連する酵素の欠損世界第一例であると診断されました。稀な患者さんに遭遇するのは、縁以外の何者でもありませんが、代謝異常の診断は、それなりに診ていないと、発見できないと思います。二人とも、not doing well で産科から相談されて、他の医師が診て、様子を見ようというのを、再度私が診て、アンモニアの測定をして異常高値で診断を進めてわかったものです。平成3年開業以来、やはりアミチェックを用いて、痙攣の患者さんなどに測定しています。今は、I-statという機器も入れて血清電解質

や重炭酸イオン、測定からアニオンギャップの測定、乳酸測定、アンモニア測定を組み合わせて検査を行っています。患者さんに多くの診断を否定できる、つまり診断の幅は狭くして、専門家につなげることが出来ると思ってやっています。検査1つからでも、見える世界が変わるように思います。

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