病院の経営が順調であるのは、先ずは病床利用率がよいことでしょう。病床が100%利用されていれば、先ずは好です。空床があれば、それだけ収入が悪いことになります。埋まっていればよいかとなると、必ずしもそうではありません。例えば、元旦に万床になり、1年間入退院がなければ病床利用率は100%ですが、病院としてよく機能していることになはりません。昭和48年に発足した病院は、人口急増地にできたという事情もあって入院は断る方が大変なくらいありました。外来も同様です。1日のうちの3分の2を病院内で過ごさなければならないほど多忙でした。しかし、いつも、100%埋まるかというと、小児科は季節により流行する病気も異なるので、空床が目立つこともあります。すると、努力をするようにとの勧告を病院幹部から受けます。地域の中で頼られる病院でなければ、入院は埋まりません。地域の一次医療機関に対しての患者さんを介してのフィードバックが大事です。病床利用率を上げるためには、紹介率が高いことが必要です。どこの病院でも行われるのでしょうが、各診療科の医長、婦長、放射線、研究検査科、病院各部門の責任者による会議がありました。そこで、空床があることを理由に、小児科は努力をするようにと言われたことがありました。我々スタッフは、本当に努力を重ねていて、大げさに言えば疲労困憊のなかで働いているのに、努力を更に要求されるというのは、スタッフのためにも理不尽の事のように思われて、ベットの数だけで評価するのかと食いついたことがありました。病床の数の設定、それに見合った数のスタッフ、行っている医療内容、などが適当かどうかの評価なしに、言われるのは納得できないことでした。病院の経営にどのような視点を中心にすえるか、考えさせられていました。
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