昭和48年当時は、救急指定病院かどうかということで、救急指定病院だと毎日が当番のようなものでした。検査、放射線、薬局が全部が体制がとれればよいのだが、人数が少ない、超過勤務が多くなりすぎるなどで、医師以外は揃わずでした。そこで、自分でやることになります。ついでにケースワーカー等もかねてやれば、仕事のレベルは落とさずに済みます。幸いに、何をやっても法的には咎められることはなく、医者はなんでもできるのです。夜は薬局に入り、自分で調剤し、検査室の医はいり自分で検査を行い、レントゲンは自分で撮る、ことに慣れました。産婦人科の医師が検査技師を呼んで妊娠反応をやらせる、小児科の医師が自分で妊娠反応を行うということもありました。
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当時は、既に四頭筋萎縮症などが有名になっていたにも、関らず、注射を希望する親があとを絶ちません。注射をする、点滴をすることが好い治療の代表のように思われていたようでした。解熱剤の注射を断ったら、怒った親がドアのガラスを割っていったこともありました。そこで、外来に掲示を出すことにしました。題して、『注射の好きなお母さんへ』
注射は次のような場合に行います。
1)注射でしか効かない薬を使う
2)効果を急ぐ場合
3)気休め
当院では気休めに注射を行っていません。
これを掲示して暫くすると、流石に注射をして欲しいという人はいなくなりました。よく、患者が抗生物質を欲しいと言うのでやむなく処方するという医師がいますが、それは医師が悪いと思っています。日頃から、どのような場合に抗菌薬を使うかを説明して処方し、情報を提供すれば、それでも欲しいというう人は非常に稀です。昭和48年の経験でした。
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