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2006.09.29 00:54 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  その他(一般)  |  波良張  | 推薦数 : 0

大学の医局に戻る

昭和41年1月8日、半年間の呉共済病院の出向を終えて大学に戻りました。呉に行く前は、お寺の2階を間借りしていたのですが、呉に行っている間に、近所で火事があり焼け出された一家が、私の借りていた部屋を使うことになり、私は本堂の裏に2畳の部屋が作られて、そこに移されていました。私の机と、イス代わりに畳1畳の広さのイスに丁度好い箱が作られ、その中に荷物が入れられるというもので、横はお墓でした。戸を開けると、目の前に石塔があるという場所でした。そこから、自転車で大学には通いました。研究開始と言うことで、先ず、ポリオウイルスの培養を組織培養の細胞を継代培養することを習います。HELA細胞でした。培地に牛の血清を使うのですが、本物のカーフシーラムは高いので、と殺場に行き、牛の血液を貰いそれから血清をとり、その血清を化血研に持って行き、ザイツでろ過して貰いました。また、ウイルスの力価の測定、抗体科の測定(中和)を、実践を通して学びました。細胞を継代培養すると、何も実験をしていなくても、定期的なdutyworkがあります。ポリオウイルスの同定に使う抗血清は、サルに免疫して作るのが一番よいと考えられましたが、飼育するには、場所、金銭的な面でも不可能で、教授の意見に従いウサギで作ることになりました。ポリオの抗原をつくり、ダイフロンで処理してウサギに注射しました。すると、ウサギの血清での抗体価は10の6乗のものが出来ました。これから、ガンマーグロブリンをとり、それにFITCをラベルすると、抗ポリオ血清が作れる筈でした。ガンマーグロブリンをとるには、塩析法でとり、それに色素を入れて、蛋白と色素が結合したものを、カラムクロマトグラフィで取り出して使うのです。抗ポリオ血清を作っても、教授の言われる課題には応えることにはなりません。ポリオの抗体がどこで作られるかを追うのが課題なのですから、何度かやっていることが違うのではないかと思いましたが、先ず作れとのことで、そんなことをやり始めていました。ウサギは3匹飼育して、いました。午前中は外来の予診、陪席、処置係、病棟で入院患者を受け持つ、午後は病棟患者の診療で、実験的なことはその合間と夜に行うというのが日常の仕事でした。

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