インターン時代は、特別のカリキュラムがあるのではなく、毎日の仕事をこなしながら覚えていく、格好よく言えTraininng in the jobでした。これだと、研修を受け側のモチベーション、指導医との相性、指導医のモチベーションで同じ施設であっても結果的に研修内容に大きな差がでることになります。やはり、カリキュラムはあった方がよさそうです。少なくとも最低のレベルは確保できるでしょう。入局して、大学でも同様でした。個人の意思に任されていました。4年後に何が出来るようになっているかという到達目標は設定されていなくて、個人が目標をたてて、自分で求めるということになります。抄読会が月に1回、退院患者のカンファレンス、教授、助教授回診での、教授や助教授からの質問が、日頃の勉強の機会でした。受身的になると極めて効率の悪いシステムでした。出向した病院での経験も、運であった思います。教授からは、免疫のテーマを貰いながら、教えて呉れる人は周囲にはいなくて、自分で本を読んで知識を得ていました。個人の情報収集の能力には限度があり、これも効率はよくなかったと思います。出向先で、臨床で最も学んだのは、感染症についてのことと、水と電解質でした。ギャンブルの同名の訳本が最も参考になった教科書でした。輸液はありきたりのものでなく、自分で組み合わせてつくることもこのときに覚えました。2年間で論文らしきものを少し書きました。恐らく九州大学の伊東教授の大正時代の自家中毒の論文がドイツ語であることを知っていることと、それを読んだ数少ない人の一人であろうことは、よい経験になったのだと思います。効率よく人を育てるには、我々の時代ようでは駄目で、システムと教育者を備えるべきだと思います。

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波良張
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