私は、運動神経の鈍い子どもでした。運動会には雨が降ればよいなどと考えていました。その鈍さを何とかしたくて、高校に進学と同時に折から復活した剣道部に入りました。師範に、自分のような鈍い者でも、何とかなるかと尋ねると、他人の倍か3稽古をすればなんとかなると言われて、やってみました。すると何とかなりました。2年生のときに、なんと選手になりました。この年に母校は全国優勝をしました。3年のときに、優勝旗を持って全国大会に出たのですが、1回戦で敗れました。努力をすれば報われることと、努力だけでは勝てないことも学びました。高校の同窓会誌には、優勝旗を返しに行っただけに終わったと書かれています。前年度優勝校の看板を背負って、自分では1年間全てを賭けたので、決して優勝旗返還が仕事だったとは思いませんが、人の評価は所詮はそんなものだということも学びました。師範は率先して、掃除や道具の始末など、躾も厳しく、それを教えていただいたことが、医師になってからは生きているように思います。

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波良張
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