http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120127154139649
先日、県民健康管理調査の甲状腺検査についての説明会が福島市で行われました。
今回は、ネット中継があり、この説明会をスタッフと共にクリニックで聞きました。

甲状腺検査は、チェルノブイリで多発した放射線ヨードの被曝による小児甲状腺癌が発生しないか18歳以下の全県民(県外避難者含む)に対して行う甲状腺超音波検査です。
目的は、県民の不安を解消するためです。
下記のページをご覧になって下さい。
http://www.fmu.ac.jp/univ/shinsai_ver/pdf/koujyousen_screening.pdf
目的、対象者、実施計画は以下の通りになります。

先行検査として、3年程度で対象者全員の甲状腺超音波検査を行います。
チェルノブイリでも甲状腺疾患が発生したのは、原発事故から数年後ですので、今回先行する検査は現時点で甲状腺疾患が無いかどうかを調べる検査となります。
その後は、平成26年4月より放射線被曝による甲状腺癌の発生を調べる事になります。
小児甲状腺癌の年間発生率は人口100万人あたり約2名です。
この発生率よりも高くなれば放射線被曝の影響があったと言えます。
平成23年10月 から11月の間に、先行検査として計画的避難区域(川俣町山木屋地区、浪江町、飯舘村)の子供たちに対し甲状腺超音波検査が行われました。
福島県立医科大学で実施した甲状腺検査の結果についてです。

3765人の子供たちに甲状腺超音波検査を行いましたが、直ちに2次検査が必要なC判定の子供は1人もいなかったそうです。
100万人中2人ですから当たり前ですね。
計画的避難地域では、福島郡山地区よりもより多くの放射線被曝を受けています。
この地域で現時点で2次検査が必要な甲状腺疾患は発生していないという事ですので、その他の地域で放射線被曝による甲状腺疾患が発生することはないと言えます。
今年の1月から3月の間に、まだ検査を行っていない国指定等避難区域等市町村と伊達市、田村市、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、 葛尾村の子供たち 27,467名に対して検査を行うとのことです。
検査結果は、

この様な通知で送られてきます。
以上、お知らせいたします。
先日、ある雑誌に下記の記載を見つけました。
東北大学の中川先生の報告です。

夜間頻尿がある方425人と無い方359人を比較して、転倒関連の骨折が2.2倍、全骨折も2倍夜間頻尿がある方が起こりやすいと言う報告です。
高齢者が骨折するということは、寝たきりになる可能性も出てきます。
以前から書いていますように脳梗塞や心筋梗塞は朝起こります。
真夜中は発生する可能性は低いと言われています。
心筋梗塞や脳梗塞を防ぐためには、朝起きたときゆっくり起きる事と、起きがけに水分を取ることが大切です。
夜間頻尿がある方は、寝る前に水を飲むということはさけて頂きたいと思います。
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20120125160413144
(2012年1月25日) 【中日新聞】【朝刊】
内部被ばく 今後も注意を
−福島の医療の現状は?
「もともと医師不足なのに、震災後はさらに人手不足がひどい。南相馬市最大の病院でも、250床の病院に医師8人。満足な医療が提供できるわけがありません。放射能なのかストレスなのか、見分けはつかないけれども、高血圧、糖尿病など持病を悪くしている人が多い。相馬市のように放射能の影響が小さいところでも、前年度のデータと比較すると、明らかに悪化しています」
「初期に高い被ばくをした住民がいるのは確実です。南相馬では原発周辺から避難してきた人から、ガイガーカウンターの針が振り切れるほど線量が出ました。放射線大量放出があった3月15日は飯舘村などでは、子どもを外で遊ばせていました。土壌の汚染濃度も高い。甲状腺がんは将来出ると思います」
−内部被ばくの実情は分かりますか。
「ホールボディーカウンターのデータが、私たちの測定で得られました。南相馬では2800人測定し、ほとんどの人で、セシウム137の値が、体重1キログラムあたり10ベクレル以下。平均値は低いのです。しかし30ベクレルを上回る子どもが数人いました。体内のセシウム量は1週間くらいで半減するから、この子たちは継続的にセシウムを摂取していたということです。一人一人聞くと、親が放任的で家庭菜園の野菜などを食べさせていたようです」
「被ばくした子と親に、食生活の個別指導をすると、しばらくして数値はぐんと下がった。またデータを見せられて、被ばく量が少ないと分かった人たちはとても安心していました。政府が『問題ありません』というよりも、データを知る方が説得力がある」
−これから気をつける点は。
「ウクライナでは、チェルノブイリ事故後10年たって、内部被ばく量が再び上がり始めた。原因は食品の汚染。時間がたつと、あらゆる食品に汚染が広がってくる。日本でもこれから20年、30年、気をつけなくてはならない。ウクライナの研究者は、内部被ばくに関しては、日本の初期対策は成功したと評価しています。汚染された食品の流通を止めたからです」
「投入できる資金も人手も限られている中、ウクライナでは、環境の除染はあきらめ食品の安全確保に力を入れています。街のあちこちに線量を測定する装置があり、店で売っている食材にもベクレル数が書いてあるんです。日本政府は除染に大量の資金をつぎ込む姿勢ですが、それには疑問を感じます」
東大医科学研究所特任教授 上昌広 かみ・まさひろ
1968年兵庫県生まれ。東大医学部卒。血液内科医として臨床に携わる。現在は医療ガバナンスが専門。福島の被災地で教室スタッフと診療にあたる。
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凄く同意出来ます。
郡山でも退職して県外に行った先生がたくさんいます。
除染除染と言いますが、道路を除染しても風が吹けばまた放射線は高くなります。
学校や公園など子ども達が集まる場所の除染は重要ですが、それ以外の場所は除染出来ないです。
福島で生活していくために最も気を付けることは内部被曝です。
ウクライナでは、環境の除染はあきらめ食品の安全確保に力を入れていると書かれていますが、日本でも見習っていくべきだと思います。
葉たばこ(乾燥済)の放射性物質検査結果がJTのホームページに有りました。

この表は、JTが葉たばこ(乾燥済)の放射性物質検査を行いその結果です。
福島県については、原子力発電所事故の影響により本年の耕作を休止しているそうですが、宮城から群馬・千葉まで広域にセシウムは検出されています。
量的にはそれほど多くないようですが、そろそろ出回ってくるかもしれません。
1月13日に行われた第214回中央社会保険医療協議会総会総会で、前回の改訂で保険請求可能となったものの非常に低い評価であったオンラインHDFが再評価される事になったようです。
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001zphk-att/2r9852000001zplz.pdf
長いですが、一番最後の部分です。
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Ⅳ-4 相対的に治療効果が低くなった技術等の適正な評価について
(2)人工腎臓について、包括されている医薬品の実勢価格やエリスロポエチ ン製剤等の使用実態を踏まえた点数の見直しを行うとともに、慢性維持透 析の合併症等に対して、有効性が明らかになりつつある新しい血液透析濾 過についての評価の新設等を行う。
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エリスロポエチンの納入価が下がった分包括化された保険点数を下げると言う内容の後に新しい血液ろ過透析の保険点数を新設すると書かれています。
オンラインHDFは透析液の清浄化を前提とした治療法です。
この治療が評価されたと言うことは大変喜ばしい事だと思います。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111214/t10014632951000.html
NHKニュースです。
12月14日 15時10分
厚生労働省は、価格の安い後発医薬品の普及を進め医療費を抑制するため、調剤薬局で患者に渡される薬を説明する文書に、後発医薬品についての情報を記載して、患者が選択しやすくするなどの取り組みを進めることになりました。
厚生労働省は、14日の中医協=中央社会保険医療協議会の総会で、特許が切れたために成分が同じで価格の安い後発医薬品を普及させる取り組みを、来年度の診療報酬改定などを通じて促進する方針を示し、了承されました。
具体的には、調剤薬局で患者に渡される薬の種類や使い方を説明する文書に、服用する薬に後発医薬品があるかどうかや価格を記載するようにして、患者が選択しやすくする取り組みを進めるとしています。
また、処方せんの書式を変更し、個別の薬ごとに後発医薬品に変更できるかどうか医師の判断を記す欄を設け、患者への情報提供を積極的に行うよう促すことにしています。さらに後発医薬品の使用割合に応じて、調剤薬局に支払う診療報酬を加算する仕組みについても、使用割合が増えると加算がより大きくなるよう要件を変更することにしています。厚生労働省は、こうした取り組みを通じて後発医薬品を普及させ、増え続ける医療費の抑制につなげたいとしています。
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後発医薬品(ジェネリック医薬品)、当院でも使っています。
しっかりした後発医薬品はどんどん出したいと考えています。
ただ、何でもかんでも後発医薬品をと言うのはちょっと考えてしまいます。
たとえば、カソデックスという前立腺癌治療薬のジェネリックでビカルタミド「NK」錠は、薬剤の有効性や副作用について市販後調査を行いしっかり確認しています。
この様なジェネリックは大歓迎です。
でも、同じ前立腺癌の治療薬プロスタールの後発品でクロルマジノン酢酸エステル錠25mgと言う薬が有ります。
プロスタールに後発品不可と記載していなかったため、僕の処方したプロスタールは薬局でこのクロルマジノン酢酸エステル錠25mgと言う薬に変更となっていました。
もちろん、薬局から変更の許可を求める連絡がありますから後発品が出ていることは知っていました。
その後あるときに、クロルマジノン酢酸エステル錠25mgの一錠の値段が15.4円で、プロスタール25の一錠の値段が113.4円だという事を知りました。
自分の出している処方が元々の薬の1/8の値段の後発品になっていると言うことにビックリしました。
それで、本当に100円以上するものが15円で出来るのか疑問に思いました。
我々が正規品を処方したときに、調剤薬局がしっかりした後発品を出してくれるかは、現在のところ分からないのです。
きちんとした効果がある薬かどうかを全く評価せずに、ただただ安く作った薬が大丈夫なのか、とても心配になりました。
結局、その後このことをクロルマジノン酢酸エステル錠25mgを処方している患者さん全てにお話したところ、以前のプロスタールが飲みたいと希望されました。
その後は、プロスタールには後発品不可を付けています。
以上の事から、安易な後発品の普及促進活動には疑問を持っています。
先発品は、厚生労働省の指導の下、ここまでやらなくてもいいのではと言う位の開発時の副作用研究や市販後調査をしています。
後発品にはそのような指導は一切ありません。
元々の成分は同じでも、添加物は違う場合があります。
後発品もきちんとした薬効があるのかは評価されるべきですし、タダ作っただけの薬を信用できないのは当たり前だと思います。
今回は、慢性前立腺炎の診断法についてです。
慢性前立腺炎は、慢性前立腺炎1・2で書いたような症状の疾患です。
この様な方が当院を受診した場合、先ず検尿をしてもらいます。
若い男性で多い尿道炎を否定するためです。
この時点でオシッコが汚れていた場合には、尿道炎や膀胱炎として治療を行います。
尿所見が無く、慢性前立腺炎の症状があれば、直腸診を行います。
肛門に指を挿入して、肛門の直上で腹側に位置する前立腺を触診します。
ただ、痔の有る場合には直腸診の痛みが強く出る場合も有りますので、事前にお知らせ下さい。
時々、肛門に指を入れる時の痛みが強い方がいますので、慎重に行っています。
前立腺を圧迫して痛みがあれば前立腺炎と診断します。正常の方は前立腺に痛みはありません。
ここで、前立腺のマッサージを行います。
マッサージで前立腺から膿を出して診断しますので、これは大切なことです。
また、マッサージはそれ自体を治療法として行っている施設もあります。
マッサージ後の尿検査で尿に白血球や細菌がないか確認します。
前立腺マッサージ後の尿 (VB3)を用いて慢性前立腺の分類を行います。

マッサージ後の尿で白血球が多数あり、細菌も確認されると慢性細菌性前立腺炎と診断しますが、これはあまり多くありません。
細菌が見当たらない場合は、慢性非細菌性前立腺炎/慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS)と診断します。
白血球が見られるが細菌は無い場合、Ⅲa炎症性と言う分類になります。
白血球も細菌も無い場合、Ⅲb非炎症性です。
Ⅲb非炎症性は、以前は前立腺痛や前立腺症と言って、慢性前立腺炎とは別な病気と区別されていましたが、現在の分類では慢性前立腺炎の一部とされています。
そして、前立腺癌精査中や精液検査での異常などの他疾患精査中に偶然発見発見された者を無症候性炎症性前立腺炎としています。
性感染症学会で、カンジダ症についての教育講演が有りました。
皮膚科の先生の講演でしたが、とてもまとまっていて判りやすかったです。
メモを取ってきましたので、一般的な知識と一緒に記事とします。
時々、当院にも亀頭部が赤くなったと言うことで来院する患者さんがいます。
カンジダを性病と考えている方も多いかもしれませんが、カンジダは口の中や消化管、膣粘膜にある常在菌です。
元々、カンジダの病原性は低いのですが、体調不良で免疫力が低下している方、高齢者、妊婦さんなどで、皮膚や粘膜の環境の変化(高温・湿潤・ステロイド外用)が有ると発症して来ます。
性感染によるものは5%以下と少ないですが、男性で繰り返して起こす場合には性感染症の場合を考えた方がいいそうです。
皮膚表面の一部を取って鏡検でカンジダ菌の菌糸を確認することで診断出来ます。
膀胱炎の検査では、細菌尿を培養検査に出して菌の種類を確認しますが、カンジダの場合は培養検査をしてはいけないそうです。
常在菌だから培養をして増やしたら感染の原因となっていなくても培養で増えるとのことで、なるほどと思いました。
治療は、ラノコラゾール軟膏などの抗真菌薬ですが、免疫力が低下して生じるので、基礎疾患の治療を行うこと。そして、病気が生じた部位が湿気の多い部位の場合はその対策を取る事も重要だと言う話でした。
講演を聞いたことで、これまでの知識が整理されました。
明日からの診療に役立てていきたいですね。
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