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透析患者さんと便秘

援腎会 / 2008.11.21 20:45 / 推薦数 : 0

透析患者さんが便秘を訴える比率は多く、40%以上の方が困っていると言われてます。
腸に穴が空く腸穿孔や、血が通わなくなる虚血性大腸炎などの重篤な病気の原因となることもあり、深刻な問題だと言えます。

原因は、透析による除水、食物線維や水分の不足、運動量の低下や、カリウム抑制薬やリン吸着薬などの服用などがあります。

一般的によく使われている薬は、プルゼニドという錠剤とアローゼンという粉の薬、そしてラキソベロンという水薬です。
いずれも、腸の動きを刺激して便を出す作用の下剤です。

透析患者さんは、腸管内の水分が吸収されてしまい、硬い兎糞状の便となることが多いので、ソルビトールなどの便を軟らかくする下剤が効果的なのですが、便秘に対する保険適応がないため、処方することが出来ません。

プルゼニドやアローゼンなどのセンナは長期に使用すると耐性が出てくるようですが、ラキソベロンは耐性が出来にくいと言われています。

日常生活では、食物線維を摂ることや、運動を行うこと、きちんと朝食を食べることが大切ですが、食物線維が多いものはリンやカリウムなどの多くなり、なかなか摂取が難しいようです。

栄養食品には、カリウムやリンが少なく食物線維が多いものもあるようですので、試してみるといいかもしれません。

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郡山漢方研究会

援腎会 / 2008.11.19 22:27 / 推薦数 : 0

今日は、郡山市内で漢方の研究会がありました。
泌尿器科でも頻尿を中心に漢方の処方をよく行いますが、今回はこれから流行ってくるであろう上気道炎に対する漢方治療と言うことで、講師の先生よりお話がありました。

これまでは、風邪の初期症状なら葛根湯、くしゃみ鼻水などには小青竜湯、咳がひどい場合には麦門冬湯などの処方を行ってきましたが、それぞれの処方がどの様な場合に有効であるや、これまであまり使っていなかった漢方薬についての処方のポイントを解説していただきました。

これまでの病院勤務医時代は、重症の患者さんの治療に重点を置いていたため、風邪などの軽症の方に対しては、どうしても画一的な治療となり、患者さんの症状に対して適切な処方が出来ていなかった気がします。

現在は、開業医としてプライマリーケアを中心とした診療を行い、症状に合った処方が出来るように対応したいと考えています。そのためにも、風邪に対する漢方の処方は重要ではないかと思っています。

もちろん、重病である患者さんの初期症状を見逃してはいけないのは当然と考えての話です。

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血管の石灰化

援腎会 / 2008.11.15 23:40 / 推薦数 : 0

透析患者さんの動脈硬化と腎臓が悪くない方の動脈硬化は少し病態が異なるようです。

通常の動脈硬化では、内膜と言って、動脈の内側が厚くなっていき、狭くなったり、はがれて飛んでいき梗塞を起こすのが普通です。

しかし、骨ミネラル代謝異常のある腎不全の場合では、血管の中膜が石灰化を起こし、弾力性の無い動脈となることが問題となります。

血管は、水分が減っていくとそれに合わせ縮んでいきます。
それが、ガラス管の様な石灰化した血管になると、全く縮まないため、透析で過度の除水を行った場合には、突然の急激な血圧低下を起こします。

一番問題になるのは、心臓の動脈である冠動脈の虚血状態でしょう。
透析中の急激な血圧低下が、冠動脈の虚血より、狭心症や心筋梗塞を起こすことは知られています。

血管の石灰化は、透析導入してからどんどん進んでいくと言われています。
どうしたら石灰化を防ぐことが出来るでしょうか。

一番の予防法は、カルシウムとリンの管理を十分行うことです。
リンの値を3.5〜5.5mg/dl、カルシウムの値を8.4〜9.5mg/dlとして、カルシウムとリンを掛け合わせたCa・P積を55以下にすることが大切と言われています。

そして、一番大切なのはリンが高くならないようにコントロールすることです。
一般的には、十分な透析を行い、リン吸着剤を内服すると書かれています。

そこで、十分な透析とはどのくらいの透析のことなのかと言う話になります。
通常、週3回4時間血流200の透析では、体重が40kg以下の方以外は透析だけでコントロールすることは難しいでしょう。
逆にその程度の透析でコントロールされるなら、栄養不足を疑わなければなりません。
栄養障害は、透析患者さんでは最も危険な状態ですので、リンの値が低いと喜んでいてはいけません。

現在の保険診療の範囲では、透析の回数は月に13回を限度と言われていますので、回数を増やすことは難しいです。

もっとも効果的な方法は透析時間を増やすことです。
透析時間を増やすことで、リンの値は吸着剤を使用しなくても十分にコントロールされると言われています。
そして、透析量を増やすことも重要です。

徐々に透析の時間を延ばし、血流を上げて透析量を増やしていく。そして、ご飯を沢山食べてもらい、それでリンが高くなるようならリン吸着剤を使用することが一番いい方法だと考えています。

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独立行政法人に国立国語研究所と言うところがあるようです。

先日の新聞で、国立国語研究所の「病院の言葉」委員会が10月21日、患者にとって難しい医療用語を分かりやすく説明するための手引の中間報告を発表したと言う記事がありました。

その趣意書には、

これまでは、医師が考えた治療方針に患者や家族が従うのが一般的であったが、最近では、医療者から十分な説明を受け、理解して納得した上で、治療方針を自分で選択する世の中になってきている。

ところが,患者は,医療者の説明を十分に理解できない場合がよくある。
原因としては、説明で使われる言葉に、患者がこれまで使い慣れていなく、わかりにくい言葉が混じっていることが考えられる。
そのため、患者は医師が話す言葉を,分かりやすく言い換えたり,説明を加えたりしてほしいと考えている。

患者がどのような言葉を分かりにくいと感じ,どのような誤解をしているのか,病院・診療所で使われる言葉の問題がどこにあるのかを把握し,誤解を与えず分かりやすく伝えるには,どのような言葉や表現を選べばいいか提案したい。

以上の内容です。

140個の言葉があり、これらは、
(A)患者に知られていないので、日常用語に言い換える必要があるもの
(B)患者は言葉は知っているが理解が不十分なもの
(C)患者にも大切なので普及させるべきもの
に分類され、典型的な57語については詳しく説明が付いています。

我々にとってもありがたい取り組みです。
現時点で中間報告ですので、しっかりした提案ができあがるのが楽しみです。

http://www.kokken.go.jp/byoin/

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CKDって知ってますか。

援腎会 / 2008.11.05 10:05 / 推薦数 : 0

先週の木曜日と金曜日に慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease 、CKD)の講演会に行ってきました。

連日の研究会です。両方とも、CKDについて有名な先生の講演だったので、連日でしたが行ってきました。

最近、CKDは注目の的となっています。
CKDは、慢性的に腎機能が低下している状態のことを言います。

透析となる前段階の状態なのですが、透析とならなくても、糖尿病や高血圧症、動脈硬化を促進させ、心筋梗塞や心不全、脳卒中など、いわゆる心血管障害(CVD)のリスクが高くなることが問題だと言われています。

近年透析患者さんはかなり増加してきています。
それでも、全国民から見ると、透析が必要になる患者さんはごく一部の方ですので、CKDがこれほどまでに注目されることはなかったと思います。

その理由は、末期腎不全に至らなくても、CKDによって心血管障害が悪化してしまうことが分かってきたからです。


CKD診療ガイドより引用

最近では、成人の19%の方がCKDであると分かって来ました。
その率は、年齢が上がるほど高くなり,65歳以上では37.6%,75歳以上では40.7%であるという報告もあります。
非常に高率ですね。

最近、慢性腎臓病は、その危険因子である糖尿病や高血圧を予防することで発症を抑えられると言われております。
しかも、慢性腎臓病は病状が進行しなければ、ほとんど自覚症状がない病気です。

そのため、健診や人間ドックなどで検査を受けなければ、病気として発見されず。気づかないうちに進行してしまう恐れがあります。
この様にCKDは、検査で早期発見し、適正な治療を行うことがとても重要だと言われているのです。

2,3年前より、CKD防止のキャンペーンは全国で繰り広げられております。
腎臓病を診療していく一人として、CKDを減らすために、努力していきたいと考えております。

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排尿後尿滴下

援腎会 / 2008.11.01 19:01 / 推薦数 : 2

我々泌尿器科医は排尿の状態をよくするのが仕事です
排尿の症状は、蓄尿症状、排尿症状、排尿後症状の3種類に大別されます。

最近、その中で、排尿後症状の一つである”排尿後尿滴下”が注目されているようです。
オシッコをし終わった後に尿道内に残った尿がもれて下着が濡れる状態です。
以前は、尿道内残尿と言っていました。

患者さんが、そのような症状を訴えると、『よく振ってください』とお話しするだけでしたが、困っている方はたくさんいるようです。

20〜50歳代のサラリーマンを対象とした調査では、排尿後尿滴下の頻度は年代が高まるにつれ高頻度となり、1割から2割の方に認められるとのことです。

原因はよく分かっていませんが、排尿障害がベースとなっていることが多く、尿の勢いが弱く、出し切れずに尿道内に残ってしまうためではないかと言われています。

そのため、α1ブロッカーという排尿障害治療薬が有効と言われています。また、骨盤底筋体操といういわゆるしまりをよくする運動も有効だという報告もあります。

尿道は、陰嚢の裏側から陰茎の先端に向けて通っていますので、その部分に沿って指で押し出す事を繰り返し行う事も有効です。

そして、下着やズボンの形が尿を出しにくい形であると排尿後滴下が起こりやすくなりますので、排尿しやすいズボンを選ぶ事も大切です。

病院に勤務していたときは、透析の診療を行い、入院の患者さんを診て、手術を行い、その上で外来をやっていました。

今は、透析診療と外来診療のみとなりました。
これまで以上に、患者さんの細かい症状に対応できるよう、頑張っていきたいと思っています。

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慢性前立腺炎と体外衝撃波

援腎会 / 2008.10.30 06:30 / 推薦数 : 0

英国の泌尿器科雑誌に、体外衝撃波が慢性前立腺炎に有効だったという報告が有りました。

慢性前立腺炎はやっかいな病気です。
会陰部や下腹部,陰嚢部などに鈍痛や不快感を感じ、頻尿,排尿痛,残尿感などもみられます。射精前後に痛みなどもよくある症状です。
慢性的に症状を訴え、直らないで困っている患者さんが沢山いらっしゃいます。

慢性前立腺炎の診断は、診察の時におしりから指を入れて前立腺をマッサージし、痛みを感じるかどうかで判断します。

慢性前立腺炎には、細菌性前立腺炎と非細菌性前立腺炎があり、細菌性前立腺炎は、前立腺マッサージを行い、膿が出てきたときに診断されます。
膿が出てこなければ非細菌性前立腺炎となります。

一番直りにくいのが非細菌性前立腺炎であり、前立腺痛とか前立腺症と言う名前でも言われます。

ずっと座っていることや、冷え、ストレスなどが原因となるようで、30−40歳代に多い病気です。

治療は、抗生物質の投与や前立腺炎に適応のあるセルニルトンというお薬を処方しています。
改善しない場合、α1ブロッカーという薬を追加する場合が有ります。

しかし、それでも直らない患者さんがかなり沢山いることが、前立腺炎の一番困ったところです。

当院では、数名ですが、光治療を行うことで劇的に改善している患者さんもいらっしゃいます。
これは、前立腺に向かう神経を刺激して、前立腺周辺の血行を改善する効果があります。
多分、体外衝撃波も神経を刺激して血行をよくするのではないかと思いますので、通じるものがありそうです。

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インフルエンザワクチン接種開始

援腎会 / 2008.10.25 06:49 / 推薦数 : 0

当院でのインフルエンザワクチン接種は、10月15日より開始しましたが、2,3日前よりぽつぽつと接種を行う方がいらっしゃるようになりました。

当院看護師さんからは、『先生がやってね』と言われてしまい、現時点では院長接種となっています。
忙しいときは看護師さんがやってくれるそうです。

患者さんで、『看護師さんにやってほしい!』と言う方がいらっしゃったら、どんどん申し出てください。

痛くない接種の仕方を考えてやっております。
刺す場所を圧迫してから接種すると、皮膚の感覚が鈍化して痛みが減ると言われていますので、刺すところをよく親指で圧迫してから刺しています。

そして、皮下で表面に近いと副反応が出やすいと言われているので、なるべく皮下脂肪の厚い部分を選んでもいます。

また、お子さんで、赤く腫れ上がった場合には、腫れを引かせるお薬がありますので、気軽におっしゃってください。

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クリニックの透析中

援腎会 / 2008.10.22 05:21 / 推薦数 : 0

援腎会すずきクリニックの2階では血液透析治療を行っていますが、透析治療の間、患者さんたちは様々な時間を過ごしています。

日頃の疲れを癒すために眠っている患者さん。
テレビを見て楽しんでいる患者さん。
ベッドを起こして本をずっと読んでいる患者さん。

そして、以前紹介したエルゴメーターを使ってエクササイズをしている皆さんもたくさんいらっしゃいます。

午後の患者さん2人がエルゴメーターでエクササイズしています。
一人の方は、夏の間、午前中水泳をしてから午後の透析中エルゴメーターを行っていました。
もう一人の方も、毎日の散歩しており、エルゴメーターも1時間行っています。

このエルゴメーターは電動式なので、無理なくエクササイズ出来るのが好評な様です。

たくさん栄養をとっていただき、どんどん運動してもらい、たまった毒素は十分な透析で除去するのが援腎会の方針です。

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金魚の『くろ』急病

援腎会 / 2008.10.20 21:49 / 推薦数 : 0

以前の記事で、クリニックの受付横に水槽を設置したこと、そして6匹の金魚に名前を付けて飼っている事を書きました。

鮮やかな色合いの『太郎』と『次郎』。
他の金魚より小さい『小太郎』。
赤くて区別がつきにくい『一号』、『二号』。
(尾ひれの大きい方が『一号』で、小さい方が『二号』です。)
全体が黒い『くろ』。

ところが、最近皆大きくなり、『くろ』は黒の頭部の色が赤く変わり、身体も金色の金魚に変身していました。
そのため、名前を『くろ』から『金』とでもしようかと話しておりました。

その黒が、本日、朝から水槽の底にひっくり返り、急病状態でした。
それで、当院金魚係が別の容器に収容し、現在集中治療中です。
まずは、生理食塩水を使った薬浴と絶食で治療を行うとのことです。

薬浴に入れた後は、少し元気を取り戻し、ひっくり返った状態から復活していました。
何とか以前の『くろ』に戻ってほしいとスタッフ一同願っています。

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