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先日東北腎不全研究会で聞いた話です。
一般的に透析の導入は透析導入基準を満たした場合に行うが、糖尿病の方や高齢で合併症のある方の場合は、早期導入した方が予後がいいと言われています。
これは、腹膜透析でも同じであり、早い段階で透析導入を行うと、残腎機能が保持されて、非常にメリットがあると言われています。
オシッコが出ない場合、水分制限はかなりきついものであり、透析毎に大量に除水を行う事で、身体の負担も大変あります。
早期導入を行い、残腎機能を保護するような十分な透析を行うことで、通常は半年くらいで出なくなってしまう尿が数年持つと言われています。
それで、世界レベルの研究で、透析導入がクレアチニンの数値で8以上と8未満で、生命予後がどれだけ違うかを調査したそうです。
もちろん、誰もが早期導入となるクレアチニン8未満の方が予後がいいと考えたようです。
ところが、結果は反対の結果であり、クレアチニンが8以上での導入の方が生命予後は良かったとのことです。
まさに、早期血液透析導入のパラドックスです。
理由ですが、透析導入まで元気でいた人は、ぎりぎりまで我慢できてしまうために、クレアチニンが10以上で透析導入となることが多くなりますが、元々元気ですので、導入が遅くても予後がいいことが多いからではないか。
それに対し、糖尿病や合併症の多い高齢者では、クレアチニンが低い段階で具合が悪くなり導入するので、元々の状態が悪いので、予後が悪くなるのではないかとおっしゃっていました。
なんだか、どれが本当なのか分からなくなるような研究でしたね。
これからは、前向きな研究での早期導入について研究を望むと縁者の先生はおっしゃっていました。
つまりは、状態が同じくらいの人で早期導入する場合とぎりぎりまで待って導入する場合を比べる必要があるとのことです。
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すみません。
昨日の続きです。
それで、講演の話なんですが、まず前振りから。
透析患者さんはオシッコが出ない人が多いですから、透析をすることで、前回の透析から増えた分の水分を除去しなければなりません。
透析前の体重測定では、基準体重(ドライウエイト)から何キロ増えてきたかを計算し、その分の除水を行います。
たとえば、2kg増えてきたときに4時間の透析を行うとすれば、1時間あたり500gの除水を行います。
一般的には、時間あたりの除水量は体重の1.2%程度に抑えておいた方がいいと言われています。
つまり、60kgくらいの人では、一時間あたり700gくらいになるのです。
ただ、全く尿の出ない患者さんで、びっくりするほど増えてくる方が時々いらっしゃいます。
そうすると、一時間あたりの除水量もかなり多くなってしまいます。
それで、やっと講演で聞いた動脈硬化の話に戻ります。
透析患者さんの血管は、石灰化が進んで、まるでガラス管の様な動脈になっていきます。
このときに、石灰化のない動脈でしたら、除水を多くして血管内の水分をどんどん引いていっても、動脈がそれなりに縮んで対応しますが、石灰化の強い動脈だと、大量の除水を行っていくと、透析後半に急激に血圧低下を起こしたりするのです。
ひどいときは、170から90mmHgとか落ちてくる場合があります。
この様な急激な血圧低下の何が悪いかと言いますと、狭心症発作を起こす可能性があるようなんです。しかも、透析患者さんの狭心症は胸痛などの症状がないことが多いと言われています。
特に問題なく経過していたのに、急激に肺に水がたまっていて、心不全になっていた時は、こういうケースが多いそうです。
それではどうすればいいかと言うことですが、
1.無理な除水がないように、しっかり水分制限を行うこと。
(水分制限の基本は塩分制限です。塩分を控えれば水分は自ずと制限されます。)
2.長時間の緩やかな除水を行うこと
3.石灰化が起こらないような十分な透析を行うこと
この様な事が必要となってきます。
1.2に関しては、患者さんの努力によるものが多いですが、3は我々が努力すべき事です。
当クリニックでも、常に十分な透析を行うことを心がけております。
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透析患者さんの動脈硬化について、先日の東北腎不全研究会でちょっと話がありましたので、ちょっと書いて見たいと思います。
まず、簡便に動脈硬化が分かる検査として、頸動脈エコーがありますので、この検査についてお話しします。
頸動脈エコーは、首に超音波の機械を当てるだけの検査ですので、患者さんに負担はかかりません。だいたい20分くらいで終わります。
これを行うと脳に行く動脈のつまりや動脈硬化の程度が詳しく分かります。血管の硬さや厚みは0.1ミリ単位で測定できます。
頸動脈の動脈硬化が進行すると、血管が徐々に狭くなっていき、詰まってしまうこともありますので、危険のある方にはしっかり見ていく必要があります。
この検査では、脳梗塞になるリスクを調べるだけでなく、全身の動脈硬化がどのくらい進行しているのかを評価することも出来ます。
また、検査結果を比較することで、高血圧や高脂血症などの治療が上手くいっているかの指標にもなります。いわゆる治療の効果判定にも使えるのです。
当院でも、専門の超音波技師が居りますので、透析患者さんには定期的に行っており、内科で来院された患者さんで、必要な方に行っています。

動脈硬化の進行した患者さんに頸動脈エコーを行うと、動脈の壁が厚くなっている方がたくさんいらっしゃいます。
その厚くなった動脈壁の中でも、脳梗塞を起こすリスクが高いものは、厚くなった動脈の壁が柔らかく、しかも壁に潰瘍等が出来ているものです。
この潰瘍が進んでいくと、壁がはがれ出していき、血液と共に流れていくと脳梗塞を起こすのです。
それに対し透析患者さんでは、腎不全という病態により、カルシウム・リン代謝の異常が起こり、異所性石灰化が大きな問題となります。
この異所性石灰化は身体のいろいろなところに起こりますが、動脈の石灰化もその一つです。
動脈が石灰化していくと動脈はどんどん硬い動脈となっていきます。
長期透析患者さんや糖尿病性腎症による透析患者さんでは、この傾向が強いと言われています。
それで、やっと前置きが終わりました。
続きは明日といたします。
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最近、急に涼しくなってきております。
体調を崩さないように気をつけなくてはいけませんね。
以前、画像診断機器や、電子カルテ、PACSなどの専門雑誌『月刊新医療』から取材を受けた事を記事にしましたが、とうとう9月号に載りまして、雑誌が出版社より送られてきました。
取材後、ゲラというのでしょうか、構成してくださいという添付文書がメールにて送られてきたのですが、フルカラーで3ページにびっくりしました。
実際には、厚い雑誌の真ん中あたりにフルカラーで3ページもの紹介がありました。
見せた人に、福島県と書いてあるのがいいですねと言われました。
クリニックの写真も出ています。
『鈴木一裕氏に聞く』なんて書かれていて大げさです。
自分の姿が、こんな全国紙に紹介されてかなり恥ずかしいのですが、実家の両親もブログを見ていますので、載せさせていただきます。
気持ちとしては、「お父さん、やりました。」
と言う感じでしょうか。
せっかくこれだけ紹介していただけるのですから、本業の方も頑張っていかないといけませんね。
これからも、いい診療が出来るよう頑張っていきたいです。
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日本臨床工学技士会の出している透析液清浄化ガイドラインには、
透析用水生物学的汚染管理基準
ET活性値:50 EU/L未満 目標値 1 EU/L未満
生菌数:100 CFU/mL未満 目標値 10 CFU/mL未満
測定頻度:月1回以上測定
とあります。
当院でも、月に一回エンドトキシンと細菌の培養検査を行っています。
ET活性値:0.4 EU/L未満
生菌数:0.1 CFU/mL未満
でした。
結果をホームページの新着情報に毎月載せることとしました。
更新する事項がなくて、どうしようかと考えていましたので、載せてみます。
他にもいろいろ載せることを考えてみます。
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たまに、まじめな話。
MIA症候群をご存じですか。
Malnutrition〜栄養障害
Inflammation〜慢性炎症状態
Atherosclerosis〜動脈硬化
この3つの英語の頭文字をとって、MIA症候群と言います。
透析液を常にきれいな状態にしていないと、ダイアライザーを介して、エンドトキシンなどの外因性発熱物質が身体の中に入り込み、対抗するマクロファージがサイトカインを放出して炎症を身体の中に起こします。
炎症が慢性化すると、食欲を低下させ、低栄養になり、動脈硬化や心血管系の合併症を引き起こすと言われています。

だから、透析液は常にきれいでなければいけません。
しかも、ウルトラピュアな状態でなければ意味がありません。
透析液の清浄化以外にも、生体適合性の高いダイアライザーを使用すること、β2―マイクログロブリンなどの大きな分子量の物質が十分に抜けるような透析が必要となります。
そのためには、濾過透析、しかも溶質除去が大きい前希釈オンラインHDFが有効だと言われています。
質が高く、優れた透析を行うことが大切ですので、常にそのような透析を患者さんに提供できるよう心がけています。
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そろそろ、お盆が近づいてきました。
8月14日、15日、16日とクリニックはお盆休みとなります。
周囲のクリニックに合わせ、お休みとしましたが、15日は通常通り、透析診療は行います。
ただ、患者さんにお願いし、その日は少し早めの終了といたしました。
10月には、火・木・土も透析を開始するようになりますので、土。日と連続でお休みできるのも今後は難しくなると思います。
週末は、子供を連れてプールにでも行って、思う存分楽しんできたいと思います。
今年の夏はとても暑い夏ですね。
でも、もう8月になり、もうすぐお盆ですので、ちょっとすると秋風が吹くようになるのでしょうね。
透析って、週三回、雨の日も、風の日も続けていかなければならない治療です。
だから、毎回の透析が苦にならないように、除水することが負担にならないような緩やかな透析をしていかなければならないです。
暑さに負けないよう、ただ、決して急がず、焦らず、一緒にやっていきましょう。
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久しぶりに、ホームページで紹介している院内設備のご案内を行います。
透析室で大活躍の『キセノン治療器』です。

以前にもご紹介しましたが、キセノン治療器は、光を瞬間光にして広範囲にわたり患部に照射する治療機械です。
照射された光のエネルギーは、生体の表層部から深層までの組織を温め、滞っていた血液の流れを改善して「発痛物質」を洗い流すために、痛みが軽減されます。
また、光による神経系の抑制、心地よい温熱感、さらに同時併用できる通電治療の筋肉マッサージ効果でこりをほぐします。
キセノン治療器の特徴としては、
・治療は簡単。導子を患部に当てるだけ。
・1回の治療は10分から15分で終了
・ポカポカした温熱感がいつまでも続きます。
・繰り返し治療することで、痛みや症状が早く軽快します。
当院でも、10人中2名の方が、長期透析の合併症による痛みの治療を受けています。
また、別の病院で透析を受けている患者さんで、透析を受ける前にキセノン治療を希望して来院した患者さんもいらっしゃいました。
透析治療を受けていなくても、希望する患者さんには、行いますので、気軽に声をかけてください。
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では、血流に関してはどうでしょうか。
DOPPSで日、欧、米での血液流量と死亡の相対危険度を調べたデータがあります。
愛腎協ホームページより引用
欧米では、血流300-400ml/minが当たり前のようです。
日本では標準として、血流200ml/min、4時間というのが一般的ですが、血流を上げることによって、死亡の危険度は下がることは証明されているようですね。
当院でも、転院後、不均衡が起こらないように徐々に血流を上げてきています。
まだ、シャントの問題もあり、300ml/min以上の方はいらっしゃらないのですが、可能な方は上げていきたいと考えています。
ただ、アメリカのように透析時間は3時間で血流は300-400ml/minまで上げようという考え方は間違っていると、付け加えておきます。
基本は、透析時間を延長することです。 その上で、さらなる効果を上げるために血流を上げましょうということですから、誤解の無いようにお願いします。

愛腎協ホームページより引用
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現在、援腎会すずきクリニックでは、10名の方が透析をされており、来週から新たな患者さんを迎えることになっています。
新しい臨床工学士が入ってくれたので、当分の間、転院のご紹介をお断りしなくても良さそうです。
患者さんに透析の時間を延ばすことをお勧めしても、なかなか同意していただけません。
やっぱり、なるべく早く終わりたいというのが本音だと思います。
ただ、長期的な予後を考えますと、時間は長い方がいいというのは、明らかです。
以前、DOPPSという、血液透析の治療方法と患者の予後についての調査が行われました。世界12カ国、340施設で、2万人の規模の参加人数で行われたものです。
このDOPPSより、透析時間の短縮が生命予後を悪くするというエビデンスが示され,日本透析医学会の統計調査からも,長時間透析の良好な治療成績も報告されています。
3時間透析が主流のアメリカに対し、日本の透析患者さんの死亡リスクは1/5だそうです。
透析法法や、やアメリカは移植が多いなどの状況もありますが、やはり、透析時間は長い方がいいとしか言えないと思います。
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