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2010.02.17 10:50 |  診療  |  研究  |  その他(医療関連)  |  援腎会  | 推薦数 : 0

限局性前立腺がんの低侵襲治療2

今回はIMRTとトモセラピーです。

これまで行われてきた放射線治療では、しっかりと放射線を当てようとすると、周囲の臓器にも放射線が当たっていました。
逆に、周囲の臓器に影響を与えないようにすると対象とする癌の治療が十分でなくなっていました。
前立腺がんで言うと、前立腺にはしっかり放射線を当てたいが、直腸には当てたくないという事になります。

最新の放射線治療器では、、強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy: IMRT)という、コンピュータの助けを借りて腫瘍部分のみに放射線を集中して照射できる画期的な新照射技術を併用して治療が行われます。
これによって、従来法では不可能であった理想的な放射線治療が可能となり、十分な線量でしかも合併症が軽減されます。

さらに、今までは最初に患者さんをCT撮影室で画像診断して、それから放射線治療室で治療を行っていました。
この方法だと別々の装置で治療を行うために放射線の照射の位置が、がん病巣から外れる可能性が有ります。
また、1回だけの撮影で、その後の治療を続けて行くと、実は、治療ごとに無視できないくらい前立腺の位置はずれているそうです。

前立腺の腹側には膀胱があり、尿が貯まっていると前立腺は圧迫され、若干移動します。
また、前立腺の後面には直腸があり、直腸内にガスが貯まっていると前立腺は圧迫されて移動します。
このずれは、数cmあり、前立腺が皮一枚で直腸と接している子とを考えると、無視できないずれだというのです。

このことに対して開発された装置がトモセラピーです。

トモセラピーとは、「トモ(Tomo=tomogram)」(断層写真)と「セラピー(therapy)」(治療)を合わせた造語で、アメリカの医療機器メーカーTomoTherapy社が2003年に開発したそうです。

トモセラピーは、コンピューター断層撮影法(CT)診断装置と放射線治療が同時に出来て、装置の外観はCT装置とにています。

TomoTherapy 外観

トモセラピーの場合は、毎回CT撮影を行い治療部位を決めて照射しますので、より正確な照射が可能となるのです。

治療成績では、手術と変わらないと言われています。
低侵襲な治療法ですので、これまでは手術の対象とされなかった高齢者や合併症のある方でも治療が可能です。
治療費についても、現在は保険の適応となっています。
これらのことから、今後も前立腺がんの治療として広まっていくのではないかと考えています。

現在、福島県では北福島医療センターと福島医大で行われていますが、郡山市内でも治療を計画している施設も有ります。


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前立腺がんについては、最近は新しい治療が開発されているよですが、基礎疾患がなくて高齢でなければ、今のところは開腹手術が標準治療なんでしょうか?
written by きんむい / 2010.02.18 18:05
一昔前は前立腺全摘術はとても難しい術式でした。
さらにホルモン療法が確立されて治療効果があり、比較的予後が良い癌でしたので、70歳以上は手術療法を選択することは少なかったです。

10年くらい前でしょうか。
前立腺周囲の解剖がよく分かるようになり、手術方法も確立されました。
75歳くらいまでの現局性前立腺がんの方に対して第一選択として手術を行う様になりました。
それ以来、開腹手術は現局性前立腺がんの第一選択とされてきました。

しかし、現在では放射線療法も手術療法と治療成績では劣らないと言われております。
現在も開腹手術が標準治療かどうかは、かなり微妙かもしれませんね。
written by 援腎会 / 2010.02.21 19:33

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