ここまで、オンラインHDFを中心に説明を行ってきました。
今回はちょっと血流に付いての補足です。
これは最近作ったスライドですので、学習講演会ではお話ししていません。
学習講演会6で血流を上げると生存率がよくなる事を説明しました。
ただ、血流を上げれば効率はよくなりますが、お見せしたグラフで死亡に対する相対危険率がずいぶんとよくなっているので、本当にこんなによくなるのかと考える方もいらっしゃるのではないかと思います。
その原因について説明したいと思います。
これは、僕が考えたことですから、とりあえず話くらいに聞いてください。仮説みたいなものです。

透析のコンソールの中には、中空糸が沢山あります。
血液がその中を流れ、尿毒素は中空糸にある孔を通って透析液側に出て行きます。
小さな物質は動きやすいですが、大きな物質は動きにくいです。
これは、中空糸の膜の内側に境膜という部分が出来て、その境膜を物質が通りにくい性質のためです。
境膜については、勉強不足でよく分からないところがありますが、このような部分に出来る膜と言うより薄い層で、物質が移動しにくくなる原因となります。
移動しやすくするためには、境膜が薄くなれば移動しやすくなります。

そこで、高血流にすることで、この境膜が薄くなり、血液側にある尿毒素が透析液側に移動しやすくなるのではないかと考えられます。
他にも、この境膜を薄くする手段は考えられていて、血流を上げることはその1つではないかと思います。
また、血流が早くなると圧が生じ、ろ過が起こってくるのではないかという話も聞いています。
血流を上げることは、単純に流速を上げる以上に大きな効果があるかもしれません。
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コメント
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当方の拙いブログに来ていただき誠に有難うございます。
老生は今年で透析37年目になります、古希を過ぎたアミロイド老人です。
五年前からオンラインHDF後希釈、五時間、今は前希釈で血流300を獲得?しました。
最近わかってきた事は、先生もおっしゃっておられるように、血流を上げて透析量を増やす事が如何に大切であるかと言うことです。
長期に渡ってへばり着いたアミロイドは取り除く事は不可能かと思いますが、ハードな透析をすればアミロイド症増悪は避けられるように思えます。
老生の考えるハードな透析とは、オンラインHDF、前希釈、血流300以上、五時間と勝手に考えております。
今後も宜しくご指導下さい。
6時間透析はかなり長いので、出来れば5時間でと考えます。
その分、血流は300ml/分、大量置換オンライン前希釈HDFと考えています。
実践しています。
腎内科クリニック世田谷で実施中のJMS社製世界初の全自動透析装置GC110Nによる間歇補液血液透析においての補液はダイアライザを介して行われますので、境膜を薄くするのではないでしょうか? 実際、日本透析医学会誌 42巻9号 p.695~703に当方も東京女子医科大学腎臓病総合医療センター透析室で大変お世話になった東京女子医科大学の大変優秀な臨床工学技士である江口圭氏の論文「逆濾過透析液を利用した自動モードによる間歇補液血液透析(intermittent infusion HD)の考案とその臨床評価(多施設共同研究報告)」が掲載されており、論文中や各透析関連学会にて江口圭臨床工学技士はダイアライザを介して計画的に高度に清浄化された透析液を補液する「間歇補液血液透析」実施により、リン(P)及び中分子領域の尿毒素のα1ミクログロブリン(α1-MG)のクリアスペース(除去量)が有意に上昇(改善)した事を報告しています。
いずれにしましても松江腎クリニックの草刈先生や先日ブログ記事を小生ブログでも紹介させて頂きましたakizy様も仰る通り、必要かつ可能な患者様におかれましては生命予後改善のためにも十分に血流を上げる事が大事ですね。
今後とも御指導と御鞭撻の程何卒宜しくお願い申し上げます。
今年もよろしくお願いいたします。
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