2009.06.25 06:48 |  診療  |  研究  |  その他(一般)  |  援腎会  | 推薦数 : 0

学習講演会7

時間の次は血流量と来ましたので、1回の透析で行う透析の量である標準化透析量Kt/Vについて説明します。

Kは、そのダイアライザーが除去する尿素の量であり、透析の効率を示します。これは、ダイアライザーの性能や、血液流量、透析液流量、濾過量に左右される数値です。tは透析時間, Vは尿素の溶解している体液量となります。

Kt/V=1とは、理論的に「全体を『一通り』きれいにしたこと」を意味するそうです。

Kt/Vも数値が高くなるにつれて、生存対するリスクは低くなっていくようです。
この調査では、Kt/Vが1.6以上になると生存のリスクは変わらない結果ですが、フランスのタサン病院で行われている8時間透析では、Kt/Vも1.85まで高くなり、非常に高い生存率となっています。(時間は独立した因子であるという考え方も有るので、高い生存率は長時間透析によるものではないかという指摘も有るかもしれませんが、他に紹介するものがなく、タサン病院を書きました。)

透析はどのくらいまでやっていいかという議論が出てきますが、僕は透析はどんなにやってもやり過ぎと言うことはないと思います。
それは、一般の人の腎機能が100とすると、腎不全末期では10未満の腎機能しかなく、透析をどんなに行っても20を超えることは難しいからです。

ただ、食事の取れない人では、いっぱい透析をやると痩せてくることが有ります。透析量を増やすことにについて行けない人がいます。
そのような方では、まずは栄養指導をしっかり行い、エネルギー摂取量を増やす様に指導すること、そして透析中に栄養改善の点滴を行ったりしています。

それでも改善しない場合には、透析膜を変えたり、ろ過を落としたり緩やかな透析にしています。

対応として時間を短くすることは誤りです。
特に高齢者では、データが良いから時間を短くしていいと言う考えがありますが、高齢者では、ゆっくり時間をかけて抜くことがいいのです。

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