透析患者さんでは、15%の方が軽度栄養障害、10〜15%の方で中等度栄養障害、5〜10%の方で高度の栄養障害があると言われています。
そして、透析歴が長くなるとその傾向は強まるようです。
栄養障害自体が、透析患者さんの死亡原因となることはないのですが、死亡原因の上位である心不全、感染症、脳血管障害などの合併症は、栄養状態の良否と関連していると言われています。
それでは、どのような要因が透析患者さんの栄養障害を起こしているのでしょうか。
1,エネルギー摂取量の不足
2,慢性的な炎症
3,血液透析時の異化的刺激
4,アシドーシス
5,透析で抜ける蛋白・アミノ酸
6,腎不全による糖質・アミノ酸代謝異常
などが言われています。
エネルギー摂取量については、蛋白摂取が過剰になると、尿素窒素やリン濃度の上昇、アシドーシスを起こす恐れもあり、また脂質の取りすぎにより、脂質代謝異常を悪化させる恐れが有ることから、透析患者さんでは、炭水化物を十分に取ることで、エネルギー量を上げることが推奨されています。
感染症などの炎症や、食欲を低下させる病気、そして歯科疾患などの摂食不良を起こす疾患を改善させることはとても重要です。
我々医療者側もしっかりした透析を提供しなければなりません。
生体適合性の良い膜素材を使用することはもちろんですが、十分に清浄化された透析液を使用することが慢性炎症を防ぐ大切な方法です。
当院はオンラインHDFを行っているので、透析液清浄化に気をつけるのはもちろんです。
そして、清浄化が達成されているか、しっかり検査もしています。
もっとも、現在は多くの施設でハイパフォーマンスダイアライザを使っていますので、逆濾過によって透析液が体内に入る可能性は高くなっています。
どの施設でも、ウルトラピュアな透析液を使用する必要が有ると言えるでしょう。
透析液が汚ければ、慢性炎症が起きます。
慢性炎症は、栄養障害と動脈硬化疾患を起こします。
それがMIA症候群です。
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