前回は時間について書きましたが、今回は血流について書きたいと思います。
当院で行っている透析治療では、ほとんどの患者さんに対して、透析の血流は300ml/minで行っています。
シャントの問題でそれ以上上げられない場合や、超高齢者の方はやや低めにするよう考えています。
当院で皆さんに血流を上げることが出来るのは、不均衡が少ない前希釈オンラインHDFを行っているからかも知れません。
ただ、血流は200という固定観念が有るとしたら、上げる気持ちにはならないでしょう。
これは、世界的に有名なDOPPS研究の結果です。

愛腎協ホームページより
このような結果が出ているにもかかわらず、多くの施設が血流を200に固定しています。
心臓に負担がかかる、血流を上げると血圧が下がるなどの理由です。
有名なHEMO研究では、血流量を上げて透析量を増加させた「高透析量群」において、死亡リスクや心臓死のリスクは増加しないと言う結果が出ています。日本人に比べ、心臓病が多く、しかも血流は倍近くの欧米での結果です。
それから、除水コントローラーの無かった昔は、回路圧を調整しながら、除水を行っており、血流量を上げると静脈圧が上がって除水速度が上がってしまったそうです。
そのため、血圧低下時には血流量を下げて除水速度を落とした様です。
現在は、除水コントローラーが有りますので、そのようなことは無いのですが、血圧が下がったら血流を下げるということだけが残ってしまったのかも知れません。
もちろん、血圧下降時に血流を下げる場合も有ります。
ただ、通常の安定したときは、効率を上げるために血流を上げることは十分な効果が有ると考えられます。
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