医療機関の収入は、2年ごとに更新される診療報酬に基づき計算されます。
今年の4月の改訂では、様々は方面からの働きかけで、時間区分に基づく透析診療報酬が復活しました。
平成14年の診療報酬改定で,透析時間区分が廃止されてから4時間未満の透析時間の比率が増加していました。
時間を短くしても診療報酬が同じであれば、使用する水や施設コストは減りますし、スタッフも早く帰れる、患者さんも辛い透析が早く終わるので、急速に時間を短くする施設が増加しました。
でも、それで良かったのでしょうか。
辛い透析の原因は何だったのでしょうか。
短い透析長期間行っていると、透析後に調子が悪く なり、自宅になかなか帰れない患者さんが多くなります。
本来は、時間をかけてゆっくり除水することが大切であり、患者さんの身体に負担がかからない透析をすることが大切なのです。
平成19年11月26日に日本透析学会と日本透析医会から連盟で出された要望書でのデータの中には、透析時間と生命予後に関するデータが有りますので、グラフにしてみました。

と言うように、もっとも一般的な4時間透析している患者さんを1とすると、3.5時間の患者さんでは1.285倍、3時間以下では1.862倍も危険度が高いことが示されています。
逆に4.5時間では0.708倍、5時間以上では0.653倍と危険率が低くなっています。
統計的なことはよく分からないのですが、4時間透析をしている人より5時間以上の透析をしている人は、1.6倍長生きするということでしょうか。
以下は要望書に書かれた文章です。
どうぞご覧ください。
短時間透析の生命予後が不良なことは述べたとおりです.
この他,たとえば長期合併症である透析アミロイドーシスの原因となるβ2-MGなど分子量の大きい溶質の除去は,透析時間が最大の規定因子で,透析では時間をかけないと除去できません.
また,短時間透析では,血管内老廃物の除去は十分でも,組織間液や,細胞内披からの除去には,十分な時間をかけることが重要です.
この他,短時間透析では急激な体液量および溶質濃度の変化により,急激な血圧低下や不均衡症候群と呼ばれる苦痛を伴う副作用が出現する可能性が増加します,
先に示したまだ残腎機能がある糖尿病性腎症透析患者でも,あるいはこうした患者ほど,短時間透析では副作用が出現しやすく,むしろ時間をかけた透析のほうが安全で無症状であるといえます.
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb11GS20.nsf/0/b704820fea6fd122492573df00185346/$FILE/20080130_2sankou3.pdf
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