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早期血液透析導入のパラドックス

援腎会 / 2008.08.29 06:35 / 推薦数 : 0

先日東北腎不全研究会で聞いた話です。

一般的に透析の導入は透析導入基準を満たした場合に行うが、糖尿病の方や高齢で合併症のある方の場合は、早期導入した方が予後がいいと言われています。

これは、腹膜透析でも同じであり、早い段階で透析導入を行うと、残腎機能が保持されて、非常にメリットがあると言われています。
オシッコが出ない場合、水分制限はかなりきついものであり、透析毎に大量に除水を行う事で、身体の負担も大変あります。

早期導入を行い、残腎機能を保護するような十分な透析を行うことで、通常は半年くらいで出なくなってしまう尿が数年持つと言われています。

それで、世界レベルの研究で、透析導入がクレアチニンの数値で8以上と8未満で、生命予後がどれだけ違うかを調査したそうです。
もちろん、誰もが早期導入となるクレアチニン8未満の方が予後がいいと考えたようです。

ところが、結果は反対の結果であり、クレアチニンが8以上での導入の方が生命予後は良かったとのことです。
まさに、早期血液透析導入のパラドックスです。

理由ですが、透析導入まで元気でいた人は、ぎりぎりまで我慢できてしまうために、クレアチニンが10以上で透析導入となることが多くなりますが、元々元気ですので、導入が遅くても予後がいいことが多いからではないか。
それに対し、糖尿病や合併症の多い高齢者では、クレアチニンが低い段階で具合が悪くなり導入するので、元々の状態が悪いので、予後が悪くなるのではないかとおっしゃっていました。

なんだか、どれが本当なのか分からなくなるような研究でしたね。
これからは、前向きな研究での早期導入について研究を望むと縁者の先生はおっしゃっていました。
つまりは、状態が同じくらいの人で早期導入する場合とぎりぎりまで待って導入する場合を比べる必要があるとのことです。

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