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3月も終わりである。
この界隈の公立の小中学校は、昨日が終業式で、
今日あたりは開放感に満ちた顔の子供たちが来る。
一方で、母たちの顔は心なしか曇って見える。
小学校低学年の子に
「もう春休みだね」というと
「えっ?どうして知ってるの?」
不思議そうに、というよりぎょっとした顔で訊ねる。
『他のお友達に聴いたから』と
素直にいえばいいのだが、
「すごいでしょう。ちゃんと知ってるんだよ」
と、何がすごいか解らないが、自慢してみたりする。
この時期、人の出入りも多い。
「お世話になりました。転勤することになって・・・」
こういわれることも多いし、
「今まで、他の病院で診てもらっていたのですが・・」
という初診の方も多い。
今はネットなど、情報が発達した時代なので
引っ越ししても、病院のクチコミサイトなどで
ある程度、評判を確認して病院を探すことが出来る。
ただ、医療というのも、人と人とのお付き合いなので
どうしても相性という問題がある。
「引っ越し先で、良いお医者さんに遇えると良いね」
そういって送り出すしかない。
逆に、新たに来たかたはお見合いみたいなものだ。
「この先生は、どんな人なんだろう」
こうした不安感と期待感が見え隠れする。
今新しく病気になったのではなく、以前から診てもらっていたものを
新しい形で引き継ぐのだから、どうしても以前の先生と比較されてしまう。
以前の治療を否定することなく、よいところは残したままで、
更にこちらの方針にどう移行させるか、少々気を遣う。
時として、前医の治療や処方を見て、あきれかえることもあれば、
なるほど、と勉強になることもある。
春は寂しくもあり、楽しみな季節でもある。
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