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新しいスタッフが決定した。
といっても残念ながら医師ではない。
スタッフの一人がおめでたになり、近いうちに産休にはいる。
産休、場合によっては育休、開けに戻ってくる予定ではあるが、
これから先、超多忙な夏を迎えるのに、そのままというわけにはいかない。
スタッフの補充はいつも頭が痛い。
まず、どういった手段で募集するのか。
一般的な仕事だとハローワークが無料だしよいのだが、
看護師となるとどこまで応募があるのか心許ない。
係の人に訊いてみると、やはり他の職種と違って、募集の方が多いとのこと。
まあ、それでもどうせただだし、ダメ元で登録する価値はある。
それ以外だと、就職、転職情報誌に載せるという方法もある。
しかし、これは意外とコストがかかるし、
願わくば医療特集に載せたいが、そうなるとタイミングが難しい。
最近では、メールで派遣会社から看護師の派遣や紹介の話も来る。
普段はスパムメール扱いなのだが、こういう時にはありがたい。
ただ、紹介された人と契約すると、
予定年収の20%前後というかなりの手数料がかかってしまう。
よい人材を得るためには、多少の経費も仕方ないのだが
可能であれば避けたい道だ。
それやこれやで、無事応募があってもここから先が大変である。
応募者と面接をしなければならないが、その時間がなかなか取れない。
診療後という遅い時間になるし、さらに30分前後待っていただくこともあり得る。
申し訳ない限りだ。
そういう状況だと、1日に一人しか面接できないので
何人か応募があり全員の面接が終わってから返事をすると
最初に面接した人を長期間待たせることになる。
もちろんその人が考慮に要しない人であれば、他の面接を待たずにお断りするが。
さて、その面接であるが、はたして何を観て、訊いたらいいのやらいつも迷う。
当然のことながら、前職でどういう事をしていたか、
どうしてやめたのかなど訊ねるのだが、
誤魔化されても判るはずもない。
また、法的な縛りも多く、訊いてはいけないことも少なくない。
これって訊いていいんだっけ?セクハラにならないよな?などと考えていると、
ただ、その人の雰囲気を観るだけの方がいいのかもしれないと思えてきた。
そもそも20〜30分の面接で何が判かるのだろうか。
そのくらいの時間、本性を誤魔化すことぐらい難しくはないだろうし
逆に自分の良さを出すことも容易ではない。
となると、その人が自分に、このクリニックの雰囲気に、
合うか合わないか、その一点を感じているだけの方が、
余計な情報がなくてよいのかもしれない。
スタッフ募集の一連の流れの中で一番いやなのは、
実はこれらではない。
一番いやなのは、お断りの電話を入れる時だ。
ここには合わないと判断したのだから仕方がない、
そう思って連絡を入れるのだが、気が重い。
点数で決まる資格試験ではなく、一人しか受からない競争試験なのだから、
単純に、あなたよりもっと相応しい人がいたから、とい理由なのだが、
「どうして、私はダメだっだのですか、どこが悪かったのですか?」
などと訊かれたらどう答えよう、などと余計なことを考えてしまう。
もっとも、かつてそんなこと訊いた人もいないが。
開業して特に思うのが、人と人との縁(えにし)の不思議さだ。
何かしら必要な時に、必要な人が現れ助けてくれる。
逆に必要だと感じていても誰も現れない時は、
やはり一人で大丈夫だったのだと、後にして感じることがある。
必要な時には縁のある人間が現れる。
そう考えれば、自然体でいて心の琴線に触れた者を選べば
間違いないということになるか。
さて、今回の新人さんはどんな縁を持っているのやら楽しみである。
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