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十月に入って、暇な日が続いている。
とはいえ、数年前の目標としていた来院数を超える数字は確保しているのだから、
ここ数ヶ月がいかに忙しかったかが判る。
この十月で、開院して丸10年を過ぎた。
この10年、台風の日もあれば凪のような日もあったが
正直、よく乗り越えてきたものだと思う。
今の自分から振り返れば、当時の自分はコンパスも海図も持たずに、
手こぎボートで太平洋に乗り出したようなものだったと思う。
遭難しなかったのが不思議なくらいである。
『医者は世間知らずだ」とよくいわれる。
その真偽の程は見方によって変わるので、あえて触れないが、
一ついえることは、『経営ということに関しては無知』である事は間違いない。
考えてみれば、大学で統計学(将来論文を書いたりするのに必要)は学んだが
経営学などというものは教わらなかった。
比較的大きな病院の部長や副院長、ましてや院長になれば
経営という側面でもタッチすることにはなるのだが、
それとて個人で開業し、経営していくのとはまったく話が違う。
なのに、数千万から、時として億という借金を背負って
まったく未知の世界に腕一本でこぎ出すのだから
ある意味、蛮勇という言葉が相応しいかもしれない。
しかし、これも後知恵にしか過ぎず、
開業準備中の目の前には、波穏やかな大海原しか見えなかったわけだが。
その他の条件はまったく一緒で、 ただ病院経営ということに知識があった場合、
はたして10年前の自分は開業しただろうか。
その後の医療情勢悪化など、ネガティブファクターも知った上での仮定なので
単純に解答を出すことは出来ないが、
開業しなかった可能性の方が高かったのではないかと思う。
かといって、そのまま勤務医を続けていたかというと、
その点も断言が出来るわけではない。
いつポケベル(当時はまだ携帯は少なかった)で呼び出されるか、
夜中TELがなり出すか、気の休まるときのない生活を
いつまで続けることが出来たかも疑問だ。
勤務医も開業医も隣の芝生が青くみえるということなのでしょう。
いずれにせよ、とりあえずは『祝!開業丸10年!!』
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