ティモシー・ガルウェイ は著書『インナー・ワーク』の中で
仕事を次のように定義しています。
「仕事とは、将来さらによい結果を生み出すために、結果を生み出しながらその過程で自分自身の可能性を成長させていくこと」
仕事場というのは、「成果・成績 を出す場」 であると同時に 「成長・学習する場」でもあります。
この認識を、意識的・無意識的に組織内で築くこができれば不満が前進への第一歩に変化するのではないでしょうか。
成果・成績というのは、クリニックの収益をあげたり患者数を増やすこと、患者を捌くこと、その日に最低限果たさなければいけない業務 などです。
成長・学習とは医学知識・技術の習得だけではなく、決断力・知性・勇気を養うこと、他人に共感する力・コミュニケーション技術などを向上させること、徳を積み人間を磨くこと などといえます。
つまり、仕事の目的には「利益を出したり義務をこなすこと」だけではなく、「将来につながる技術や知識を学ぶこと・人間的な成長をすること」などが含まれている、と言えるのではないでしょうか。(当たり前のようですけど忘れられているときがないですか?)
ひとつ例をあげます
院内のスタッフで、Sさんという方がいました。
本来とても笑顔の素敵な人なのですが、機嫌の悪さが顔に出るときがあり
これまでも同僚や患者さんにへの応対が冷たくなることがあったようです。
ある日、患者さんからのクレームが院長の耳に入りました。
最近のSさんの対応の悪さが患者さん同士でも噂になっており
病院を代える人もでてきている、とのことでした。
院長はこれまで、Sさんの接遇について何回か注意していましたが、
改善されていないばかりか、病院のイメージに悪い影響を及ぼしていることに強い憤りを感じ、さすがに今回は病院を辞めてもらおうと考えました。
しかし周囲の勧めもあって、一度「Sさんの態度を改善するために何ができるか」 を考えてみることにしました。
これまで気に入らないことがあると、感情的に不満を吐き出し従業員を非難することが多かったのですが、今回は事態を重く捉えて落ち着いた話し合いの場を持つことにしました。
そうすることで冷静に事実を伝え、Sさんの気持ちを聴くことができたのです。
話を聞いていみると、Sさんは最近病気を抱え気持ちに余裕がなくなっていたことを打ち明けました。Sさんとしては仕事が好きで一生懸命やっていたつもりでしたが、気づかないうちに態度が悪くなっていたことを素直に詫びました。
それからは、Sさんの表情・態度は以前とは見違えるように明るくなり、院内には欠かせない存在となっています。
そして院長もSさんに対して、さらに信頼と期待をよせるようになりました。
院長が「成果」だけを求めていたなら、Sさんに不満をぶつけ非難したあげく、辞職させていたでしょう。
今回院長は「Sさんの態度を改善してもらうために、院長としてできること」という課題を自分に与え、目標を達成することができました。
「不満」をきっかけにして、部下への指導の仕方・建設的なコミュニケーション・感情のコントロール・他者への共感などを「学習」し「成長」することができたのです。
『インナー・ワーク』の著書ティモシー・ガルウェイは
「史上最高のセミナー」
への参加を推薦しています。
場所は日常生活・仕事場など、日々の一瞬一瞬。
セミナーの受講料は無料、必要なのは「謙虚さ」と「興味」 だけであり「学習者」であることに注意を注げばいつでもスタートします!
多様な手段で、課題・難題を与えてくれる同僚・上司・部下、患者さん 。
不平・不満を前進への第一歩にするために、自分を成長させてくれる「先生」として相手を捉える視点を持つ、といのはどうでしょうか。
この視点を組織内に浸透させ、不満を建設的な起動力にしていくことが、リーダーの重要な務めといえるでしょう。
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