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 予防は治療に勝る。医療費節減の面からも費用対効果は抜群である。ワクチンで予防できる病気はワクチンで防ぐ事は今や世界標準である。医学の進歩で人類が享受できる技術を国民が平等に受けられる。医療保険の利かない予防に公費をつぎ込みそれを平等に受ける権利が国民にはある。憲法が保障する基本的人権である。国民の命を経済的格差で区別すべきではない。

 

乳幼児の細菌性髄膜炎を予防するインフルエンザ菌b型(ヒブ)ワクチンや子宮がんを予防する子宮頸がんワクチンが相次いで発売された。しかし、接種費用が高額なため医師や患者団体から公費補助を求める声が上がっている。2月に乳幼児用に発売された肺炎球菌ワクチンと、2008年12月に発売されたインフルエンザ菌b型(ヒブ)のワクチンを接種すれば、8~9割の細菌性髄膜炎を防げる。細菌性髄膜炎は、年間推計で1000人近くが発症し、約5%が死亡、15~25%に脳機能障害などの後遺症が残る。一方、子宮がんの一種、子宮(けい)がんは年間約2500人が死亡し、20歳代の若い女性で増えている。子宮頸がんワクチンは、初めてのがん予防ワクチンで昨年12月に発売された。1回1万5000円~2万円程度で、3回の接種が必要。4万5000円以上になる。いずれも有料の任意接種で肺炎球菌ワクチンは1回9000円~1万円、ヒブワクチンは1回7000円~9000円程度かかる。子宮頸がんワクチンは、初めてのがん予防ワクチンで昨年12月に発売された。1回1万5000円~2万円程度で、3回の接種が必要。4万5000円以上になる。 海外では、細菌性髄膜炎について、ヒブは130以上の国、肺炎球菌は45か国、子宮頸がんワクチンは、アメリカ、イギリスなどで定期接種になっている。

 厚生労働省は、今国会に予防接種法の改正案を提出する予定だが、新型インフルエンザワクチンの接種に関する規定の変更のみにとどまり、これらのワクチンをどう位置づけるかは今後の検討課題としている。

  定期接種 予防接種法で規定される。はしか、ポリオなど集団感染の予防に重点を置き、接種努力義務がある一類と、個人の発病や重症化の防止を主な目的にする二類に分かれる。自治体の補助が出るため、無料または安価で接種を受けることができる。副作用が認定された場合、補償される。

 

19世紀末に始まった細菌学の急速な進歩、予防接種対応などで古典的感染症がコントロール出来る様になり、その後の薬剤の進歩、施設利用などで近代医学はもう成長限界かと錯覚する程に成熟している。そのため公衆衛生はむしろ停滞している印象のある現在、身体はさておき心を含めた健康が課題となって来ている。しかしグローバル化に関係した最近のBSE、サーズ、トリインフルエンザ、エイズ、アスベスト問題を含む感染症、公害、食品衛生など一般住民集団への健康被害に対する脅威は、国の保健医療政策と共に社会医学としての公衆衛生の重要性をクローズアップさせている。①禁煙対策活動、特に小・中学生への「たばこの健康被害」に関する教育②予防接種法改正の情報提供③予防接種のさらなる相互乗り入れの推進④感染症の予防危機管理対策⑤院内感染防止対策⑥医療廃棄物適正対応を挙げた。私の仕事はこの計画実行のために広報、啓蒙を中心に地域医療保健行政、医師会組織、住民等との連携と協働をコージネートする役割と考えている。人を説得するにはまず我が身から。医療従事者の禁煙対策に注意を向けたいと考えている。

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 ブータンで2月13日最初の家禽が死亡、その後死亡数が増加、検体がタイとインドに送られH5N1鳥インフルエンザウイルスが確認された。このH5N1鳥インフルエンザ発生を受け昨日までに1119羽の家禽が殺処分されて140カ所の飼育場が破壊された。成鳥は1羽450円、幼鳥は160円、そして卵は12円、飼育場は400円支払われている。市場価格の75%が支払われている。補償費用は2007年始められている世界銀行の鳥インフルエンザ対策プロジェクトから支払われている。感染源は、家禽や鳥の密輸によるものとブータン政府では説明している。

 

 

ベトナムでH5N1鳥インフルエンザ 3人の新規感染者発生し1人死亡。

 

 ベトナム・カーンホア省:3歳女児。1月27日に発症。28日に入院。回復。感染源は不明。家庭で飼育している家禽に異常はない。住んでいる県でH5N1鳥インフルエンザが家きんの間で発生している。
ティーンギアン省:38歳女性。2月13日に発症。21日に入院。23日に死亡。病的なアヒルをと殺して調理した既往がある。
テュエンクアン省:17歳少女。2月19日に発症。24日に入院。現在中等度の呼吸障害で治療中。発症10日前に飼育していた鶏が原因不明死。その破棄を手伝った。

 

エジプトで5人の新規H5N1感染者発生。死者なし。

 

 今年度14人となった。死者は出ていないようだ。

 昨年に比べて乳幼児の率が低い今年度の致死率は14人中3人で21%。全て成人例と思う。乳幼児では重症化率が低い。今年は2月末までに感染者が14人発生、昨年に比較して感染者の発生率が高い。昨年は4人であったが、春から初夏にかけて乳幼児を中心に増えだした。

 

 

 今週、ミャンマー北西部の町で鶏がH5N1鳥インフルエンザで死亡したと当局者が6日発表した。 ヤンゴンとマンダレイの研究所でH5N1ウイルスが確認された。結果はFAOとOIEに報告された。 2月に3年ぶりにH5N1鳥インフルエンザが家きんの間で発生して以来、今回で3事例目となる。

 

香港のインフル流行状況

 

 

 H1N1インフルエンザ感染者数は少ない。
一方B型インフルエンザが増えている。
分離インフルエンザ株総数は85株。そのうちB型は63%、A/H1N1は22%である。

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2010.03.01 21:02 |  診療  |  医療制度 / 行政  |  その他(一般)  |  でんさん  | 推薦数 : 1

ワクチン後進国日本

日本の特殊なワクチン事情について1980年代末から、新三種混合(MMR)ワクチンで副作用による被害が多く発生したことなどで、副作用に対する不安感が根強く、国際的な流れから遅れた日本。ヒブ、B型肝炎、肺炎球菌などのワクチンは、WHOが全世界に接種を推奨し、多くの国で対象者が無料で受けられるのに対し、国内では任意接種で有料となっている。国内のワクチン市場も全医薬品の約1%と小さい。今回の事態を、遅れを取ったワクチン政策を根本から考える契機にしなくてはならない。世界的な大流行を起こす危険性の高いインフルエンザのワクチンについて、「国内で全部を賄えるだけの生産体制が不可欠。今回は輸入に踏み切ったが、強毒型の鳥インフルエンザが流行すれば(品不足に陥って)海外大手が輸出を規制することも十分考えられる。ワクチンは「公衆衛生」とされる。ポリオ(小児まひ)やはしかなどの感染症に対して、人類はワクチン接種を行うことで、発症率を大幅に引き下げてきた歴史がある。新型インフルエンザワクチンの効果はそれほど高くなく、過去の季節性ワクチンのデータから、ある程度の流行抑制効果はあるとみられる。 可能な限り高い安全性の確保が前提になる。国は副作用の補償制度の充実などに取り組み、国民はワクチンについて理解を深め、日ごろから必要な予防接種をしっかり受ける習慣をつける必要がある」とし、人々の意識の転換も促す

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新型インフルエンザ流行時の対応を定めた事業継続計画(BCP)を流行前から準備していたのは全体の1割に過ぎなかつた。 政府は昨年2月に改定した「新型インフルエンザ対策行動計画」で、流行時にも業務に支障をきたさないように、各自治体に対してBCPの策定を求めていた。しかし、メキシコでウイルスが最初に確認された昨年4月以前にBCPを策定したのは、8自治体(9・7%)だけで5~8月の間に策定したのも16自治体(19・5%)に過ぎなかった。 患者が急増した昨年8月までに整備した自治体を含めても3割に過ぎず、準備不足のまま流行を迎えた実態が改めて浮き彫りになった。

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タバコの健康問題について

        2009年9月投稿文書

1981年平山論文は受動喫煙と発癌の関連性を警告した。その後の世界各国の膨大な研究は、この事を科学的に証明している。2005年に世界保健機関(WHO)総会はタバコ規制枠組み条約を加盟国の全会一致の賛同を得て制定した。成立に大きく貢献した当時の事務総長ブルントラン女史は、後にノルウエーの首相にもなった人である。現在、多くの国が人々の集まる場所での喫煙は周囲のタバコを吸わない人やそこで働く人に重大な健康被害をもたらすとして、その様な場所での喫煙を禁止する受動喫煙防止法を制定し、タバコ規制に大きな効果を挙げている。未だにタバコ事業法が残っている日本は税収をタバコに頼っている関係もあり諸外国に大きく遅れを取っている。その有様は若者の集まる盛り場やライブハウス、飲食街に少しでも身をおけば窺い知る事が出来る。またホテルやレストランでも禁煙席とは名ばかりで意味の無い分煙や換気装置で済まされている。まだまだ受動喫煙の害に対する意識の低さを痛感する。全面禁煙にすると客の減少で経営面の事を危惧する場合も多い。むしろ欧米での調査によれば逆の報告が多い。日本の特定健診、特定保健指導の中では動脈硬化を促進し血管を傷つける高血圧、肥満、糖尿病、高脂血症などはメタボリック症候群として重要視されている。喫煙は趣味や嗜好ではなくニコチン依存症とタバコ関連疾患の動脈硬化性血管閉塞症、肺がん、慢性閉塞性肺疾患等両者を合わせ持つ疾患と捉えるべきで、喫煙習慣があるにも拘わらず健診結果の報告では健康状態とされる。いま全世界が人類生存に大きな影響を与える温室効果ガスの削減対策に取組んでいる。それと同じ程度に日本は、積極的に国民のタバコの健康問題にも目を向けるべきである。喫煙場所が狭くなればなるほど喫煙人口は減少して来ているのは明らかである。公共の場での禁煙は決して自主同意ではなく法による規制しか無い。

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2010年度診療報酬改定 介護体制との連携強化

*後期高齢者診療料は廃止し生活習慣病管理料の年齢要件を全年令に拡大。

*医療必要度の低い患者の90日以上入院の後期高齢者特定入院基本料(6000点)は特定入院基本料に変更し全年令に拡大。  

 医療療養病床 

*在宅療養バックアップ病床入院基本料 

対象:救急・急性期病院退院患者、在宅、老健、特養入所者の状態悪化したとき入院

 支援療養病床初期加算 150点(14日以内)― 新設  

*療養病床入院患者の重症化に対応 

介護体制と重症度でメリハリ 

療養病棟入院基本料 

看護体制Ⅰ、Ⅱ

ADL123、医療区分123で点数設定現行5区分を9区分へ。 医療区分1でもADLが上がると基本料が上がる。

入院基本料Ⅰ(看護20対1、医療区分2・3が患者全体の8割以上)最高1758(+49点)

入院基本料Ⅱ 医療区分1、ADL1最低722点(-28点) 

算定要件 QIクオリテーインディケーター指標 状態像、提供医療サービスのデーター提出が必要

 退院支援 病院側にケアマネとの連携のインセンティブを付ける。

*ケアマネとの連携 退院促進  退院後介護サービス申請、区分変更が見込まれる患者

意思看護師とケアマネとの連携で算定 

介護支援連携指導料、入院中2回・1回1300点―新設 

算定要件 看護師薬剤師理学療法士社会福祉士患者の同意、居宅支援事業所のケアマネージャーと共同して指導(09年か以後報酬改定ではケアマネが病院に情報提供医療連携加算、退院退所時多職種とカンファレンスで退院退所加算)

     長期入院の退院支援計画、実行に退院調整加算拡充) 医療療養病床対象慢性期病等退院調整加算の要件専任看護師社会福祉士現行より40点アップ。

     退院後に医療や介護を引き継ぐ医療機関や介護事業所に

退院後診療計画書提供―地域連携診療計画退院時指導料に100点加算。

 在宅医療

*在宅以外の死亡でもターミナルケア加算 要件緩和 24時間以内に診療・訪問看護しておれば病院で死亡していても算定 

訪問看護 重度褥そう患者に重症者管理加算、

在宅移行管理加算の対象に追加 

*末期がん看護師PT複数名訪問看護加算―新設

*集合住宅、居住系施設居住者、マンションなど在宅患者訪問診療料の引き下げ

*往診料 650点を720点へ。

 認知症医療

*認知症治療病棟(認知症病棟名称変更)

1450点(+120点)60日以内(90日を短縮)BPSD、身体合併症に対応 

認知症治療病棟退院調整加算―100点

*認知症疾患医療センターで鑑別診断を受けさせ療養計画を説明 認知症専門診断管理料-1回500点

cherry blossom & white eye on my gardenn

 

protecti on against fire train in my clinic customary  

 

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介護と医療の連携

 医師や看護婦が兼務する場合を除き、通常ケアマネージャーは医療従事者ではないので、病気などに関して診断や治療をすることはありません。ですが、ケアマネージャーは利用者のADL(日常生活活動動作)を高めたり、維持したりするために必要なサービスが何かを考えるために、医療知識が必要な場合があります。利用者の健康状態に関して注意を払い、問診などによって異常がないかどうかを確認する必要があります。異常が認められた場合には、医師や看護婦に連絡して、詳しい診断を求め、適切な処置が行われるように取り計らいます。何らかの症状がある場合、自己診断は避けるべきです。症状がなくなったからといって治ったとは限らなのです。高齢者は若い人のように症状があれわれにくく発見が遅れることもあります。なんとなく元気がないなどの状態は疾患の進行が内行していることもあります。最近転びやすいなどの訴えが、実は、脳梗塞の初期段階だったということもあります。 目に見える症状に限らず、普段からの健康状態と、軽い体調不良の状態を比較できるよう利用者の全般的な健康状態に気を配る必要があります。健康管理上の問題があるかどうかを、しかるべきところに確認したほうがよいでしょう。

1.元気がない
2
.気分がすぐれない
3
.食欲不振
4
.不眠
5
.発熱
6
.せきや痰が出る
7
.頭痛がある
8
.胸や腹痛
9
.動悸、息切れ
10
.下痢や便秘
11
.体のかゆみ
12
.手足や腰の痛み、しびれ
13
.その他、体調異常や気になることがある

 施設で多職種がアセスメント 

ケアマネージャーが医療機関を訪れ医師ら多職種と合同でカンファレンスを行なった場合診療報酬で評価される。

 

ケアマネジメントの徹底とケアマネジャーとの連携強化

 ケアマネジメントは、介護保険制度の創設とともに地域ケアをシステム化する理論として導入され、高齢者の医療と介護を包括化する方法として必須のものとなっている。多職種によるケアカンファレンスは、適正で効果的な個別の介護サービス計画(ケアプラン) の前提となるものだが、愛知県医師会での調査( 平成16 年度) によると定期的開催は10% に満たず、必要に応じた開催の場合を加えても60% にとどまっている。医師の参加となると40% にすぎず、ケアカンファレンスの開催・参加に対する医師の意識は決して高くない。しかし、ケアカンファレンスへの参加など医師とケアマネジャーとの連携こそが、介護保険制度におけるサービスの質と量を効率化するものである。調査結果によると、ケアマネジャーやサービス事業者が最も連携を取りたいと望んでいる相手が医師であり、同時に最も連携しにくい相手も医師があげられている。ケアマネジメントにおける医師の役割・期待の大きさとその課題が明らかだが、多くの医師にとって医療だけを提供できれば良しとする考えや、介護保険は収入につながらないという考えがあり、ケアマネジャーと積極的に関わろうとする意識も希薄であるなどがその背景にある。こうした介護保険やケアマネジメントに対する医師の意識改革には、地域医師会単位での医師の教育・研修、日本医師会・都道府県医師会による教材の作成や講師の派遣・紹介など積極的な支援が求められる。高齢社会において地域の医師が医療に継続して携わっていくには、介護保険やケアマネジメントに対する理解と知識の習得が必要であり、主治医機能を初めて法制上位置づけた「主治医意見書」をベースとした地域医療、地域療養に関する理解と多職種連携、ケアマネジメントの意識改革などについて、地域医師会の積極的な取り組みが望まれる。その具体的なひとつの方法が、「ケアマネタイム」である。この「ケアマネタイム」とは、医師がケアマネジャーと利用者に対する相談を行う時間帯を設定することをいい、医師とケアマネジャーの連携、介護サービスの利用における医療の必要性と医師の関わり方を利用者と共有しようというもので、すでに東京都医師会、京都府医師会、高知県医師会、長崎県医師会などで実施されている。このアンケートの結果、ケアマネタイムに協力できる医師・医療機関が地域医師会ごとに明らかにされ、長崎県ではケアマネジャーから医師への照会件数が40% アップした報告もある。いずれにせよ医師にとっては介護に医療を反映させることが可能となり、ケアマネジャーにとっては医療の問題点の具体的な把握と「主治医意見書」を上回る情報によって的確なケアプランの作成ができるメリットは大きい。現実にはケアマネジャーの多くが医師との連携や医療情報の重要性を認識しているにもかかわらず、思うような連携はまだできていない。たとえば京都府医師会の調査によると、「利用者の状態変化を主治医に伝えているか」の質問で、「概ね伝えている」33% 、「ほとんど伝えていない」29% という状況で、また「主治医からの状態変化について連絡があるか」の質問では、「ほとんどない」45%と両者の溝の大きさは再認識する必要がある。より適正なケアマネジメントの実施のためには、医師とケアマネジャー双方の意識改革と相互理解が求められるが、ケアマネタイムの導入や交流会・研修会の共同実施など地域医師会の積極的な取り組みが不可欠であ

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受動喫煙防止には法律制定以外に無い。ドイツの成功。

日医会館大講堂で平成21年6月13日 国会および地方議員、行政、マスメディア、たばこと健康問題NGO協議会員、医師など343人が出席して「ドイツの受動喫煙防止法に学ぶ」をテーマに「2009年世界禁煙デー記念講演会」が開催された。これだけ多くの分野の人々が集まって開かれるタバコに関する講演会は初めての事である。


 唐澤祥人会長が主催者を代表して挨拶した。5月31日を世界保健機関(WHO)が世界禁煙デーと定め喫煙による健康被害の防止を目指して毎年、各国で様々な活動を展開している。わが国でも2000年の「健康日本21」の策定に続き2002年に「健康増進法」が制定され、同法第25条では、多数の人が利用する施設管理者に対し受動喫煙を防止するために必要な措置を実行するよう規定されている。また2005年2月には、WHO『たばこ規制枠組み条約(FTCT)』が発効され、現在、加盟国の164ヶ国で批准され、日本でも締結国としてのたばこ規制の取り組みが進められている。日医では2003年に『禁煙推進に関する日本医師会宣言(禁煙日医宣言)』を第108回定例代議員会で採択し、2008年に医療機関および医師会館内における全面禁煙の徹底、禁煙治療・禁煙支援体制の整備、喫煙防止教育の推進を柱とする『禁煙に関する声明文』を発表した。本日はドイツの取り組みから我々は何を学ぶべきか今後の検討に資するべく真摯に拝聴したい」と結んだ。 

講演Ⅰは、たばこ産業の盛んなドイツで受動喫煙防止を提案し議会内の賛同を集め、2007年「連邦受動喫煙防止法」の制定に漕ぎ着けたドイツ連邦議会議員の一人、 ローター・ビンディング氏が防止法の起草から制定までの経緯を報告した。

講演 「受動喫煙から身を守る」 

ドイツ連邦議会議員 ローター・ビンディング

ドイツの道路のあちこちにはタバコの吸殻が散らばっている。まずは日本の道に吸殻は1つも落ちておらず綺麗なことに驚いた。良い土産話が出来たと前置きした。初めに、なぜドイツ国民は当然の事の様にタバコを吸う習慣が有るのか考えて見た。それはたばこ産業が1914年以来100年に渡って国民、政治家と子供達にまでタバコをオリンピック種目のスキーや陸上競技のスポーツ、綺麗な服の裕福感、友人間の帰属意識の心地よさのプラスイメージと結びつけて宣伝し、タバコを無害とみなす心理操作を行って来たからである。それは全くのフィクションである。昔の事になるがマルボーロのタバコの広告で青空の下、広大な平野で2人のカウボーイが馬にまたがり心地良さそうにタバコを燻らしている写真があった。この中の1人はがんになり48歳で亡くなったし、後の1人も50歳で亡くなっている。今やこれは過去の情景となった。現在では、喫煙者はタバコによって生じる狭心症などの循環器疾患、肺がん、足の閉塞性疾患を心配しながらも依存のためにタバコに手を伸ばさざるを得なくなり職場内では吸えず寒い外に出て喫煙者同志肩を寄せ合いタバコを吸う姿が見られる。タバコ産業や多くの政治家は健康被害の事実を充分に知っていながら、これに目を向けようとはしない。同じ党派のドイツ連邦議員の仲間と共にドイツがん研究所に招かれて後で講演するランゲル女史のタバコの健康被害についてのレクチャーを受けた際、「ドイツでは年間13万人の喫煙による死亡と受動喫煙の後遺症で3300人以上が亡くなる」という事実を知った。これが氏の受動喫煙防止運動に取り組む切掛けになった。そして早速、受動喫煙の防止を議会に提案してアンケートを集めた所、最初から半数以上の賛同者を得た。しかし理解はしてくれたがこれまで禁煙問題は数回以上も提案されたが一回も成功していないと懐疑的な議員が多かった。残り半数の議員も他に財政など大切な問題があるではないかと取り合わなかった。しかし日増しに党派を超えて賛同者は広がって行き作業チームを作り受動喫煙防止法の議員立法に向けて動き出した。とは言う物の議会内にはたばこ産業や観光業,飲食店業界などとの関係議員もおり多くの抵抗があった。特に同じ室内での分煙を提案するショッキングな抵抗も受けたが無視した。ランデル女史の正確な根拠のある科学的データを駆使しながら議論に議論を重ねて地道に作業を進めて行った。ドイツ国民の4分の3以上は非喫煙者保護法を求めている調査結果も後押しして「連邦受動喫煙防止法」が2007年に成立、同年9月には施行され公共交通機関、駅、官庁、タクシーなどが禁煙となった。法案策定の過程で飲食店にも禁煙を広げようとしたが喫煙は個人の自由で、それを奪うのは憲法違反で虐待だ。非喫煙者が出て行けば良い。またそれをするならアルコールも規制すべきだとの抵抗にあい実現しなかった。アルコールを飲んでも周りには迷惑を掛けない。タバコ喫煙は例えば大声を出して周りに迷惑を掛けるのと同じ事なのであるのに受動喫煙防止に関する「飲食店に関する法律」は抜け穴の困難な連邦法ではなく、組みし易い16ある州の各々の州法で管轄することになってしまった。ところが2008年7月「面積により喫煙を認める州法」を連邦憲法裁判所が「部屋の面積で禁煙を決めるのは違法である」との飲食店主の訴えを認めたために各州では2009年12月末までに飲食店すべてを禁煙とするかどうかの判断を迫られている。国民の7割が受動喫煙防止を求めているにも拘わらず、国会議員の3分の2の賛同が得られないのは不思議である。陰にタバコ産業の力が働いているのは確かである。これまでタバコは税収として重用であるとして国民のタバコによる健康被害をわかりながらも国はこれを無視し続けてきた。140億ユーロの税収を得るのに400億ユーロのコストを使っているのである。全面禁煙を勝ち取るためには、一遍に頂上を望むのではなく一歩、一歩前に進みながら国民の意識を変えていくことが大切である。また法律を作る時には、飲食店での喫煙を州法扱いにした様な、少しの例外を認めるべきではないと結んだ。 

次に受動喫煙の及ぼす健康被害について科学的に正確なデータを提示して国民、政治家、マスメディアとのコミュニケーションを図り、ビンディング議員を側面から支援し続けたドイツがん研究所たばこ対策部長マルチナ・ぺチュケ・ランゲル氏が講演した。 

講演Ⅱ

 「ドイツにおける非喫煙者の法的保護2005~2009年」

 ドイツがん研究所たばこ対策部長 マルチナ・ペチュケ・ランゲル 

法制定に大きく効果の有った事としてドイツがん研究所は発がんのメカニズムに受動喫煙が関与する危険性のメッセージを科学的に明確な証拠を添えて積極的にジャーナリストや政治家に送りアピールした。それには癌研究の専門家でなくとも分かる簡単な1,2枚のファクトシートを使った。これが功を奏して、有力な新聞に記事が掲載されるようになり、マスコミが禁煙擁護に乗り出した。最も大きかったのは多くの医療機関からの幅広い支持を得たことである。そして法律家の協力を得て具体的な法案を作り、制度の中で様々な決定を行う人々と個人的なつながりを確立して行った。全てが成功したわけではない。唯一人ローター・ビンディング議員だけがメッセージを正しく受け止めてくれて、政治の分野に私達の意見を反映してくれた。そして議員立法として2007年の連邦法制定に至った。その経過中の大きな障害がたばこ業界の非喫煙者保護を妨害する嘘の情報で、これには実際の研究資料やエビデンスのある情報を集め対抗した。国内での喫煙区域で働かざるをえない非喫煙者数は100万人以上に昇り、その中には7000人の妊娠した人が働いている。受動喫煙により死亡する人はキャンペーンまで行い騒がれているアスベスト肺、サーズ、エイズなどで死亡する人の数より何倍も多い。ドイツ全土の飲食店百カ所における有害物質の測定調査ではガスマスクを必要とするほど汚染された職場もあり、そのデータも示した。有害物質は発癌に微量であっても危険であることはすでに証明されている。たかが換気装置でなくなるものではない。タバコ産業にかかわる雇用人数は少なく、タバコ生産機械もたいしたことは無い。他への雇用も転換可能である。受動喫煙を防止する為には自主的合意ではなく法による禁煙規制しか無い。連邦法の制定が行われて以降の調査ではレストランやカフェでは副流煙の影響が軽減したこと、禁煙となった飲食店が国民に支持されていること。2002年~2008年にかけての喫煙予防とたばこ総消費量削減は相関のあったことを報告した。 

 つづいてのシンポジウムでは、「日本の取り組みについて」と題して、議員の小宮山洋子衆議院議員が国会内の禁煙の取り組みの動向、公共的施設における「受動喫煙防止条例」を成立させた神奈川県会議員の2人がそれぞれの立場からの活動報告を行った。 日医から内田健夫常任理事が「日本医師会の取り組み」と題して2008年9月の『禁煙に関する声明文』を紹介し、日医会員の喫煙意識調査で男性医師の喫煙率が有意に低下していること、禁煙啓発のポスターや冊子を作成し署名運動を行っていることを報告した。

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職場の禁煙―さらば「煙が目にしみる」ー朝日新聞社説

 働く人の健康を守るために、職場は原則として禁煙にする。

 他の人のたばこの煙を吸う、いわゆる受動喫煙による健康被害をどうすれば防げるかを検討している厚生労働省の有識者検討会が、こんな考え方を報告書の案の中心に据えた。

 4月にもまとめる報告書を受けて、労働政策審議会が労働安全衛生法にどう盛り込むか、議論するという。

 今度こそ、受動喫煙による健康被害を確実に防ぐための法整備を実現させてほしい。受動喫煙の防止をうたう健康増進法はあるものの、努力義務にとどまっている。

 「たばこの煙にさらされることからの保護」を求めるたばこ規制枠組み条約(FCTC)が発効して今月末で5年。そのガイドラインは、受動喫煙を防ぐための法整備も求めている。

 鳩山政権が誕生して、たばこ値上げなどの政策がやっと動き出した。民間のシンクタンク、日本医療政策機構の世論調査によると、現政権の医療政策の中で、たばこ増税は、事業仕分け、医師数の増加に続いて高い評価を得た。たばこ対策のいっそうの推進が、国民の期待に応える道だ。

 報告書案はまず、受動喫煙による健康への影響は、科学的な証拠によって明白であることが世界的に認められているとした。

 そのうえで、それを防ぐには、一般の事務所や工場は全面禁煙とするか、煙のもれない喫煙室以外では禁煙にすることを提案している。

 飲食店などはどうか。従業員の健康を守るには、一般の事務所と同様の原則が必要だ。しかし、成人男性の喫煙率が依然として3割以上あり、客の喫煙を一律に禁止するのは難しいと飲食店などには抵抗が強い。それを考慮して、換気の徹底などによって、可能な限り従業員の受動喫煙を防止することを求めるにとどめている。

 だが、成人人口の8割近くはたばこを吸わず、喫煙者の7、8割は禁煙を望んでいることにも目を向けたい。

 海外に目を転じれば、たばこと酒は切り離せないと思われていた国々でも政治の指導力で着実に禁煙が進む。

 英国はブレア政権が1997年に禁煙への取り組みを宣言、10年後の2007年に衛生法が施行されてパブなども禁煙となった。

 台湾でも昨年、たばこ煙害防止法が施行され、公共の場からあっというまに煙が消えた。今や、ホテルも禁煙ルームだけだ。

 世界でこれだけ禁煙が進めば、煙たい日本は、禁煙が進む外国からの観光客に文字通り煙たがられる。

 何より、受動喫煙を確実に防いですべての国民の命を守らなければならない。職場の全面禁煙を目標に掲げて一歩を踏み出すときだ。

 次の記事は鹿児島県医師会報 平成21年9月号に掲載された私の論文です。やっと私の主張が認められた気がしています。  

タバコの健康問題について  

1981年平山論文は受動喫煙と発癌の関連性を警告した。その後の世界各国の膨大な研究は、この事を科学的に証明している。2005年に世界保健機関(WHO)総会はタバコ規制枠組み条約を加盟国の全会一致の賛同で制定した。成立に大きく貢献した当時の事務総長ブルントラン女史は、後にノルウエーの首相にもなった人である。現在、多くの国は人々の集まる場所での喫煙が周囲のタバコを吸わない人やそこで働く人に重大な健康被害をもたらすとして、その様な場所での喫煙を禁止する受動喫煙防止法を制定してタバコ規制に大きな効果を挙げている。未だにタバコ事業法が残っている日本は税収をタバコに頼っている関係もあり諸外国に大きく遅れを取っている。その有様は若者の集まる盛り場やライブハウス、飲食街に少しでも身をおけば伺い知る事が出来る。またホテルやレストランでも禁煙席とは名ばかりで意味の無い分煙や換気装置で済まされている。まだまだ受動喫煙の害に対する意識の低さを痛感できる。全面禁煙にすると客の減少で経営面の事を危惧する場合も多い。むしろ欧米での調査によれば逆の報告が多い。日本の特定健診、特定保健指導の中では動脈硬化を促進し血管を傷つける高血圧、肥満、糖尿病、高脂血症などはメタボリック症候群として重要視されている。喫煙は趣味や嗜好ではなくニコチン依存症及びタバコ関連疾患である動脈硬化性血管閉塞症、肺がん、慢性閉塞性肺疾患の両者を合わせ持つ疾患と捉えるべきで、喫煙習慣があるにも拘わらず健診診断報告では健康状態とされる。いま全世界が人類生存に大きな影響を与える温室効果ガスの削減対策に取組んでいる。日本は、積極的に国民のタバコの健康問題にも目を向けるべきである。喫煙場所が狭くなればなるほど喫煙人口は減少しているのは明らかで、公共の場での禁煙は決して自主同意でなく法による規制しか無い

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第4編 連携のセクションに入ります。

ここではねらい①認知症高齢者の療養生活を支えるための医療と介護の連携の重要性について考えます。

連携ー1

2002年の古いデータですが要介護認定を受けた314万人の内、認知症日常生活自立度Ⅱ以上が約半数の149万人と2人に1人が認知症でした。自立度Ⅱは生活に支障のある症状はあるが、誰かが注意していれば自立できる状態です。そして79万人は自立度Ⅲ以上中等度から重度の認知症でした。その中の25万人はADLが侵されていない所謂、歩ける認知症でした。

連携ー2

認知症日常生活自立度分類は主治医意見書に採用されているものです。判定に当たっては認知症の程度、症状、生活障害を加味して判定します。

連携ー3

  これから高齢者人口はますます増え続け、団塊の世代が65歳以上の高齢者になる2015年には認知症の人が250万人、85歳になる2035年には380万人と予想されています。もっとも認知症の治療研究が進めば変わって来ると思います。

 連携ー4

 認知症と判断された人たちの所在は半数が在宅で生活しています。意見書への認知症との病名記載は少ない。この人たちのどれぐらいがかかりつけ医から認知症と認識されているかは分りません。自立度Ⅱを堺に予防給付か介護給付に振り分けられるのでより適切な判断が必要となります。

 連携ー5

高齢者が地域で普通に暮らし続けるためには医療・介護などの生活支援サービスがシームレスに提供される必要があります。これを実現するために平成18年地域包括支援センターが設置されました。かかりつけ医の日常診療での認知症の気付きを切っ掛けに専門医療機関への受診勧奨や支援センターに相談するなどの連携・支援が始ります。逆に支援センターの総合窓口などでの相談事例が地域のかかりつけ医に紹介されるなどの双方向の連携が成り立ちます。それとともに支援センター、かかりつけ医をバックアップする市町村行政、医師会などの支援体制ネットワークが機能することになります。

連携ー6

認知症の方は認知障害が相当進行した段階でも感情的な機能は保たれます。また環境変化に適応する事は困難です。これらの特性を踏まえて支援のあり方を考える必要があります。リロケーションショック対応です。  

  

 連携ー7

実践する為の具体的条件を示します。自宅の規模を逸脱しない小規模な居住空間。同じじ顔ぶれのなじみのスタッフ、日常の生活圏域を基本にします。

連携ー8

パーソンセンタードケア方式は現在広く介護現場で使われています。認知症の人が生活していく上で必要な課題を5つの視点に基づきアセスメントを行い、それを解決する為のケアプランを立て、それに沿って、その人らしい生活が安全に行なわれるようモニタリングしながら実践されます。

連携ー11

認知症の窓口には医療関係、保健関係、福祉関係、介護関係があります。特に福祉関係では市町村の地域包括支援センターが核になっています。介護経験者関係では認知症の人と家族の会の市部が各都道府県に置かれています。最近では若年性認知症の方々がブログを立ち上げ交流も行なっています。

連携ー12

平成18年の制度改正では予防重視の介護保険サービスと日常生活圏域を基本とする地域密着型サービスの仕組みが創設されました。具体的には要介護者に対する介護サービスと要支援者に対する介護予防サービスに大別されます。居宅サービスに訪問サービス、通所サービス、ショートステイ、福祉用具、住宅改修など、また市町村が地域事情に応じた整備や指定基準の設定可能な地域密着型サービス。本来の介護3施設サービスがあります。

連携―13 

 介護保険見直しでは高齢者が住み慣れて地域での生活継続を支援するために地域密着型サービスの仕組みが作られました。

連携―14 

 具体的には6種類のサービスがあります。

連携ー15

認知症対応の切り札と言われている小規模地域密着型サービスを説明します。自宅での生活継続を基本に、介護度が軽い間は通いを中心に、家族などの都合など必要に応じて時間を延長したり泊まりも受け入れます。重度化に従いそこに住む事も出来ます。これにはグループホームなどの併設で対応する事になっています。なじみの場所、なじみのスタッフが介護する事で環境の変化に弱い認知症のリロケーションダメージを回避し、混乱を避けることが出来ます。採算性の問題で現在事業所数は延び悩んでいます。平成18年の保険改正で重度化を防止する予防重視システムが導入され要支援1、2の介護認定者には新予防給付が提供され、生活機能評価で要支援、要介護になるおそれがあるとスクリーニングされた特定高齢者には、地域支援事業が提供されます。いずれもマネージメントは地域包括支援センターで行なわれますが一部支援1,2の予防給付は民間の居宅支援事業所への委託も可能です。

  連携ー16

 平成18年の保険改正で重度化を防止する予防重視システムが導入され要支援1、2の介護認定者には新予防給付が提供され、生活機能評価で要支援、要介護になるおそれがあるとスクリーニングされた特定高齢者には、地域支援事業が提供されます。いずれもマネージメントは地域包括支援センターで行なわれます。予防給付は民間の居宅支援事業所への委託も可能です。

連携ー17

介護予防サ-ビスには支援1,2の認定者に民間サービス事業所が行な新予防給付と要支援になるハイリスクの特定高齢者施策として市町村が行なう地域支援事業に分かれています。生活上の支援のほかに、運動器機能向上、栄養改善、口腔機能向上サービスが導入されました。

地域支援事業は事前に作成したプランに基づいて行ない、閉篭り、認知症、鬱の疑いの高齢者には訪問や通所サービスの中で行なっています。

連携―18

 平成18年度からの要介護認定の流れを示します。昨年4月に改訂されていますが、いずれにしても日常生活自立度がⅡ以上の場合は介護給付の要介護1以上となります。

連携―19 

 認知症の症状は在宅における介護の手間に大きく関係します。正確な把握と情報提供が大切です。

連携―20  

事例 

連携―21 

 病気の経過がよく分り、服薬についても詳細に記入されています。

連携―22

 介護サービスでの医学的な留意点についての具体的な記載があります。認知症の程度、長谷川式知能評価スケール結果や抑うつ症状への注意の記載があります

 連携―23

 主治医としては、本人、家族からは正確な情報が得られがたい医学的観点からの意見が大切です。

 連携―25 

事例のケアプランの視点

連携ー26

失禁や転倒のアセスメントへの助言、嚥下や摂食に関する注意点、心房細動の兆候、服薬の管理、副作用等についての具体的指示。行動障害や抑うつの対応についての助言し共通理解を得ます。

   連携―27

ケアマネは家族、サービス担当者、かかりつけ医からなるケアチームをコーディネートし、情報を集約して適切な生活支援をマネージメントします。生活支援の最優先事項は命の保障であり病気、障害、身体状況の把握はかかりつけ医との連携が必要です。サービス担当者会議はチーム全員が利用者の情報を共有する共通理解・認識の場であり介護認定更新や状態変化などケアプランの見直し時には必ず開かなければならなりません。

連携ー28 

連携ー29

 認知症の人は自身の体調の変化に気付けず病状を正確に訴えられません。医学的知識があり、利用者の自宅での生活をよく知る看護師がサインに気付き体の観察と看護、服薬管理、効果、副作用についてかかり付け医と連絡を密にするなど、介護者に与える安心は大きいと思います。

連携―30

 かかりつけ医と地域包括支援センターとの連携については前の方で説明しました。再度ここではかかりつけ医の役割を図に示します。

 連携ー31

包括支援センターには保健師、主任ケアマネージャー、社会福祉士の3職種が配置されています。これらの専門職が、かかりつけ医や介護サービス事業所など生活支援に必要な社会資源を結びつけるネットワークを構築する事によって高齢者や家族のニーズに応じた適切なサービスを提供する事が可能になります。具体的業務としては地域支援事業、要支援者への予防給付ケアマネージメント、虐待対応などの権利擁護、総合相談、多職種によるネットワーク形成が主な仕事です。

連携ー32

普通、若年性とは18歳頃の発症を言いますが、認知症の場合は60歳より若い40歳から50歳で生じた認知症をいいます。

連携ー33

 

介護保険制度ではサービス提供に際し、それまでの措置に代わって本人が意思決定して契約する制度になりました。判断能力が不充分な認知症の場合、誰かが変わって契約する必要があります。成年後見人制度は後見人を選任し本人に代わって法的処理をしてもらう制度です。そして社会福祉法、介護保険制度は個人の尊厳を旨としています。判断能力の衰えた人の尊厳を守り、本人本位の生活を営む為にも必要に応じて本人の意思を代弁実行する仕組みが必要だからです。

 連携ー34

成年後見には任意後見と法定後見があります。任意後見は判断能力が正常な人が将来に備えて信頼できる人に後見人になってもらいたい場合、法定後見は判断能力が無いか不充分で自分で後見人を選ぶ事ができない場合に行なわれます。後見人の仕事は財産管理と税金などの支払いと介護支援や生活面など身上管理です。後見人は信頼できる人なら身内、友人、法人でも可能で複数でも構いません。

 連携―35 

日常生活自立支援事業は福祉サ-ビス契約をする意思能力はあっても、1人で利用するには不充分である一人暮らしや、高齢世帯などに対し福祉サービスの利用手続きや日常的な金銭管理などを行ないます。成年後見制度を利用するほどではない場合に適しています。

 連携ー37

高齢者虐待とは、高齢者の権利・利益が侵害されて、生命や心身または生活に支障が出るような行為や状況です。 平成184月に高齢者虐待防止法が施行され市町村や地域包括支援センターが相談・通報を受理する体制が整備されました。介護者支援も含まれて居ます。 平成1912月に公表された調査結果によると市町村への相談・通報件数は18,390件で、このうちの12,569件が虐待の事実が確認されています。

 虐待者は、 「息子」が38.5%、次いで「夫」が14.7%で合わせて51.2%と「男性」によるものが過半数を占めていました。虐待の種類では「身体的虐待」が63.7%、次いで「心理的虐待」が35.9%、「介護等のネグレクト」が29.5%、「経済的虐待」が27.1%、「性的虐待」が0.6%です。虐待を受けた高齢者は認知症日常生活自立度「Ⅱ」以上が約42%でした。認知症を介護する家族にとって、親や連れ合いが認知症になったという事実を受け入れがたい場合や認知症により引き起こされる症状への対処方法が分らずに結果として虐待にいたるケースもあります。

連携ー38

高齢者虐待防止法では医師など保健医療関係者は行政の虐待防止施策に協力しなければなりません。虐待を受けたと思われる高齢者を見つけたら市区町村や地域包括支援センターに通報する責務があります。

連携ー39

地域の住民全てが認知症についての共通の認識を持つことが大切です。

かかりつけ医は認知症の早期発見と診断、それに他のスタッフに認知症の人の健康に関する情報を伝える等、かかりつけ医でないと出来ない大きな役割があります。

   

 最後に鹿児島県の認知症対策の取り組みについて説明します。

スライド Ⅰ 鹿児島県における事業体系図です。認知症高齢者・家族を中心に、上が医療分野,下が介護・福祉分野で,各事業において認知症対策を総合的に進めます。

 

スライド Ⅱ 県は平成18年に「認知症対策等総合支援事業」を創設しました。そして施設等の認知症ケアの質向上を目的として①から⑥の事業を行なっています。

 

①「認知症介護実践者等研修事業」とその指導者養成のための

②「認知症介護指導者養成事業」,医療機関の連携・分担での認知症サポート医養成研修や、かかりつけ医認知症対応力向上研修を行う

③「認知症地域医療支援事業」,認知症の人や家族の相談、一般への理解・普及を行う認知症サポータの養成のための

④「認知症理解促進事業」,モデル地域を選定し,地域における支援体制の充実やネットワーク構築を図る

⑤「認知症地域支援体制構築等推進事業」や医療と介護の連携強化を目的とした

⑥「認知症対策連携・体制整備事業」を実施しています。

 

スライド Ⅲ 国は平成20年7月「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」を設置しました。今後、認知症対策として「実態の把握」「研究・開発の促進」「早期診断の促進と適切な医療の提供」「適切なケアの普及及び本人・家族支援」「若年性認知症対策」を推進します。

スライド Ⅳ 国は「認知症の早期診断の促進と適切な医療の提供」と「適切なケアの普及及び本人・家族支援」において課題である「医療から看護へのシームレスなサービス提供」が推進出来る様に認知症疾患医療センターを全国に150ヶ所設置する予定です。

そして認知症疾患医療センターを設置した地域包括支援センターに認知症連携担当者を配置して関係機関とのネットワークを構築して行く。業務内容は図の中に示してあります。

 

スライド Ⅴ 県は認知症対策として「医療」「介護」「福祉」「就労」の分野の視点から総合的に考えていく認知症対策連携・体制整備事業を,平成21年度から開始しました。

スライド Ⅵ  昨年12月に県から認知症疾患医療センターに指定された4つの医療機関です。

スライド Ⅶ 県は、認知症対策連携・体制整備事業の一環として,予防から重症度に応じた支援を総合的に行なう方策を検討し、ネットワーク構築のための「認知症総合支援対策促進協議会」を1月29日に開催しました。

Ⅷ スライド

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