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    Dr.川畑信也講演より

投与の条件

①身体的要因  脱水、発熱、睡眠障害、食欲低下、合併疾患がないか

②周りの生活環境に問題はないか

③患者さんへの接し方は適切か

④服薬の管理と薬効の分かる人が介護しているか

 投与の方法 

①最少容量から始め漸増、

②なるだけ単剤で治療 

③服薬回数を減らす、可能なら朝1回 

④生活に困らない程度の薬効で良しとする 

⑤過剰作用、副作用に注意 転倒、パーキンソン症状など 

⑥改善後の減量、中止を視野に 

⑦薬効が期待出来ない場合、専門家に紹介 

陽性症状:幻覚、妄想、暴力、暴言、徘徊、不穏、譫妄に対する薬物  

非定型抗精神病薬

リスぺリドン(リスパダール)  0.5mg/夕食後 1~2週毎に0.5mgずつ増量最大2mgまでとする

セロクエル  12,5~25mg/夕食後から開始12.5~25mgずつ増量最大100~150mgまでとする。糖尿病には禁忌。

ハルシオン、レンドルミン、リスミー、サイレース、ドラール、ユーロジン、ベンザリン等を併用する。 

カルマバゼピン(テグレトール)  50mgを夕食後か就寝前に開始し1週毎に状態で増量、200mgまで、判断で50mgから150mg前後を適宜選択投薬。 

昼夜逆転 、夜間譫妄、夕暮れ症候群

ベンゾジアゼピン系睡眠薬から抗精神病薬

抗うつ剤

ミアンセリン(テトラミド)  10mgから開始し10mgずつ増量30mgマで増量する。効果発現までに2~3時間かかる。効果不十分のときは就寝前にマイスリー5mg~10mg 

非定型抗精神病薬リスべリドン、セロクエル 定型型抗精神病薬セレネース、グラマチール  べンゾジアゼピン抗不安剤系は期待できない。  

陰性症状 意欲が無い、自発性が無い、関心の低下、抑うつ、感情鈍麻、拒食、拒薬

SSRI,SNRI 

パキシル、ルボックス、トレドミン(排尿困難に注意)

焦燥感、不眠が強い

レスリン  鎮静作用が強い、起立性低血圧に注意三環系抗うつ剤   高齢認知症には副作用が出やすい。心伝導障害。霧視 

抑肝散は抑制的薬物である。

不穏、焦燥ど陽性症状に効果。  

処方例の実際  

毎食前 三包 

朝、昼半包 夕一包          

半包~一包頓服    

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日本でも研究班設置予定。

日本のTIAの定義は,1985年に厚生省研究班による「局所神経徴候は24時間以内、多くが1時間以内に完全に消失し,発作の起こり方は急速,症候は内頸動脈系・椎骨動脈系」が用いられている。画像診断の進歩により,1時間以内に消失する場合でも梗塞巣が確認され,臨床症状と時間軸による判定ではリスクを評価し切れないことが分ってきた。米国は従来の定義を見直し,TIAは「脳局所あるいは網膜の虚血による,典型的には1時間以内に消失する短時間の神経局所症状の発作であり,画像上に脳梗塞の病巣を認めない」と改められ、1時間に限定せず短時間と表現されている。TIA症例の脳梗塞発症リスクは,TIA未治療例では10%弱あり,その50%は48時間以内に発症することが報告され介入の必要性と,脳梗塞を発症するリスクが高い患者群の抽出が試みられて来ており近年、ABCD2スコアが活用されるようになった。ABCD2スコア3以上のTIAの場合,入院が推奨される。日本ではスコアの認知度は低く,また,TIA患者に対する治療指針は施設で異なる。ある施設での検討によると、画像上は梗塞所見がなかったTIA入院患者,連続160例による後ろ向き,積極的な入院治療が行われたにもかかわらず,全体の5%が脳梗塞を発症していた。この8例のABCD2スコアの中央値は5.5で,非発症群の中央値の4.0と比べて高値だった。この結果から今後TIAは軽症の良性疾患で,外来観察でフォローするといった概念は捨て,急性期脳梗塞に続く一連の“急性脳血管症候群”と考えて対応する事が必要としてTIAの定義や診断基準の見直しが予定されている。

 

 

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2010.04.21 00:45 |  診療  |  研究  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  でんさん  | 推薦数 : 1

ウイルスの病原性

高病原性鳥インフルエンザウイルスは、これまでヒトの間で流行してきたインフルエンザウイルスとは異なり、その感染が呼吸器を超えて全身に広がる潜在能力を獲得している。ウイルスの病原性を左右する感染様式の違いは、現在では「プロテアーゼ依存性ウイルストロピズム」と呼ばれる原理で説明できる様になった。しかし、ウイルスの病原性は、感染様式だけで決まるわけではない。生体には、ウイルスなどの微生物の侵入を感知し、それを排除しようとする防御機構が備わっている。インターフェロンを中心とする生体の初期防御機構(自然免疫)に対して、ウイルスは多彩な対抗機構を進化させており、この対抗能の存否がウイルスの病原性を左右する。近年、高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1がヒトに感染し、その致死率の高さからとても大きな問題になっています。高病原性鳥インフルエンザウイルスはこれまでヒトの間で流行してきたインフルエンザウイルスとどういう点が異なるのでしょうか?インフルエンザウイルスに感染すると、頭痛、発熱、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感などの全身症状が強く、あたかもウイルスが全身で増殖しているような印象を受けます。しかし、実際、増殖している場所は、気道を中心とした呼吸器系だけで全身にウイルスが広がることはまずありません。このような局所感染に終わるのがこれまでのインフルエンザウイルスでした。それに対して、現在問題となっている高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1は、呼吸器を超えて全身に広がる潜在能力を持っているのです。何故、そのような違いが生じるのでしょうか?ウイルスは、生体を構成する細胞の様々な機能を利用して増殖します。例えば、インフルエンザウイルスの被膜表面には、HAHaemagglutinin)蛋白質という)、ウイルスゲノムを細胞内に導入するときに必要不可欠な蛋白質が存在します)。しかしながら、HA蛋白質はそのままでは、十分な機能を発揮することはできません。宿主のプロテアーゼにより、一カ所に切れ目が入ることによって、はじめて十分な活性を獲得します。もしその細胞、組織にHA蛋白質を切断、活性化できるプロテアーゼが存在しなければ、そこで産生されたウイルス粒子は十分な活性のあるHA蛋白質を持てず、感染性を失い、感染が中絶してしまいます。これが、これまでのヒトインフルエンザウイルスでした。すなわち、気道を中心とする呼吸器に発現しているプロテアーゼしか利用できないため、気道以外の組織では増えることができないのです。一方、高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1は、そのような組織特異的プロテアーゼを利用しなくても、どの細胞、どの組織にも存在する遍在性プロテアーゼを利用できるようHA蛋白質が構造変化しているのです。ウイルスが利用するプロテアーゼの存在部位に一致して増殖するというこの原理は、現在では「プロテアーゼ依存性ウイルストロピズム」と呼ばれています。「プロテアーゼ依存性ウイルストロピズム」の原理はどのように発見されたのでしょうか?この原理が初めて提唱されたのは、実は、インフルエンザウイルスを対象とした研究ではなく、鳥を宿主とするニューカッスル病ウイルスを対象とした研究でした。ウイルスゲノム(遺伝子)は蛋白質とともにヌクレオカプシドという構造をとる。ヌクレオカプシドは、細胞膜に由来するウイルス被膜に包まれ、被膜上にはHA(Haemagglutinin)蛋白質とNANeuraminidase)蛋白質の二つの糖蛋白質が存在する。 インフルエンザウイルスの感染初期過程(a) ウイルスはHA 蛋白質を介して細胞膜上のレセプターに結合する。(b) エンドサイトーシスで取り込まれたウイルス(c) エンドソーム内部のpH が低下するとHA 蛋白質の働きによってウイルス被膜とエンドソーム膜が融合する。それにより、ウイルスゲノムを含むヌクレオカプシドが細胞質に侵入する。レセプターへの結合(a) と膜融合(c) のいずれもHA 蛋白質の働きである。(a) の機能は、宿主プロテアーゼによる切断を必要としない。一方、(c) の活性発現には、宿主プロテアーゼによる切断が前提となる。膜融合能をもつ蛋白質は、被膜をもつウイルスに共通して存在し、そのほとんどが、宿主プロテアーゼによる切断活性化を必要とする。二ューカッスル病ウイルス弱毒株、ヒトインフルエンザウイルス、パラインフルエンザ1型ウイルス(センダイウイルス)の活性化に関わるプロテアーゼを生体から初めて単離同定し、「プロテアーゼ依存性ウイルストロピズム」原理の正しさが証明されました。この研究は、病原性という複雑な事象が分子レベルで説明できることを示しただけでなく、臨床応用研究にも多くの有意義な情報を提供しました。例えば、宿主プロテアーゼの基質特異性が明らかにされたことにより、切断部位の改変による強毒ウイルスの弱毒化が可能になりました。実際、この方法は、H5N1高病原性鳥インフルエンザウイルスワクチンの開発に応用されています。また、プロテアーゼインヒビター(プロテアーゼの分解作用を阻害する薬剤)を抗ウイルス薬として使用できないかというアイデアも生まれました。ウイルスの病原性に影響するのは、感染様式だけなのでしょうか?ウイルスの病原性は、もちろん感染様式だけで決まるわけではありません。生体は、ウイルスの侵入に対して高度な防御機構を発達させています。常に、外来の異物にさらされている私達が、簡単に病気にならないのは、その初期防御機構がうまく働いているからです。進化の過程で、生体は様々な微生物の感染を受けることにより、防御機構を高度化していったと考えられます。一方、ウイルスは、それに対して常に新たな対抗戦略を進化させなければならなかったはずです。1999年、日本、スイス、イギリスの研究グループが相次いで、マウスパラインフルエンザ1型ウイルスあるいはサルを宿主とするSV5というウイルスには宿主の初期防御機構(自然免疫)で中心的な役割を果たすインターフェロン(IFN)に対する対抗戦略があることを報告しました。この対抗能力は、これまで働きのわからなかったウイルスアクセサリー蛋白質CあるいはV蛋白質が担っていました。ウイルスの対抗戦略の発見の意義は何でしょうか?この発見によって、同科の麻疹ウイルス、おたふく風邪ウイルス、RSウイルスなどの臨床的に重要なウイルスの抗IFN機構の研究が始まりました。つまり、1999の報告は、その後のパラミクソウイルスの抗IFN機構研究の出発点となったのです。ウイルスの抗IFN蛋白質が明らかになれば、抗IFN蛋白質を発現しないようなウイルス(抗IFN蛋白質ノックアウトウイルス)を作製することで、ウイルスを弱毒化できます。これは、弱毒ワクチンの有力な候補となります。また、抗IFN蛋白質の機能を抑制するような薬剤を発見できれば、新しい抗ウイルス薬の開発にもつながります。ウイルスによっては、抗IFN蛋白質ノックアウトウイルスの癌治療への応用も考えられています。癌細胞の多くはIFNシステムに異常があることが知られていて、ノックアウトウイルスはIFNシステムの正常な細胞では増殖しくく、IFNシステムに異常がある癌細胞では増殖し破壊するからです。さらに、基礎的な意義として、ウイルス側の対抗機構の進化を明らかにすることによって、生体側の防御機構の進化を捉えなおすことができる点が重要です。それは、お互いの機構が共進化してきたからです。 HA 蛋白質の切断と膜融合能の活性化切断前の前駆体と切断後のHA 蛋白質を区別するときは、前者をHA0、切断後の2 つのサブユニットをHA1HA2 と表現する。パラインフルエンザ1型ウイルスの抗IFN機構について、現在どのようなことがわかっているのでしょうか?ウイルスは、細胞に感染すると自身のゲノムの転写複製を始めます。そこで生じる二重鎖RNAdsRNA)などのウイルス核酸がMDA5RIGI分子等に感知され、IFN- β産生を促すシグナル伝達を活性化します(図4)。産生されたIFN- βは、自身あるいは隣接の細胞のIFNレセプターに結合することでJAKSTAT経路を介して、多数のIFN誘導遺伝子を活性化します。IFN誘導蛋白質の中には、蛋白質合成を抑制する抗ウイルス蛋白質(PKR:二本鎖RNA依存性プロテインキナーゼなど)があるため、細胞は抗ウイルス状態となるのです。最初に見いだされた抗IFN活性は、JAK-STAT経路の阻害活性でした。これによりIFNが産生されても抗ウイルス蛋白質の誘導が阻止され、ウイルスが増殖しやすい環境が維持されるのです。その後、IFN- β遺伝子の活性化に至る経路がV蛋白質によって阻害されること、またC蛋白質もそれ以外の方法でIFN- βの産生を負に制御していることを明らかにされました。さらに、C蛋白質には、抗ウイルス蛋白質であるPKRが活性化されないような状況を作り出す能力があることも見いだしました。PKRは、そのままでは、蛋白質合成抑制能を発揮せず、感染細胞のなかでリン酸化を受けなければなりませんが、そのリン酸化がC蛋白質によって阻害されるのです)。このように、生体のIFNシステムに対するパラインフルエンザ1型ウイルスのCV両蛋白質の機能は想像以上に多彩であることが明らかになってきました。これら多彩な抗IFN機構の分子レベルでの完全な理解をめざして、研究が進められています。さらに、これまでの基礎研究を、臨床的なレベルに還元するため、新興のヒトパラミクソウイルスを対象とした研究も開始されました。1998年から1999年にマレーシアの養豚業者の間で発症した致死的脳炎(致死率4075%)の原因ウイルスであるニパウイルスと、2001年に発見された呼吸器感染症を起こすヒトメタニューモウイルスです。これらのウイルスは発見から日が浅いため、基礎はもちろん臨床研究も十分ではなく、これからの研究が期待される分野です。しっかりとした基礎研究がなされて初めて応用研究も可能となります。これからも、こうした基本姿勢を維持しつつ、より広い視野から研究が続けられている。

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2009.10.17 16:12 |  診療  |  研究  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

なぜ子供に多い。

季節性インフルエンザワクチン接種による新型インフルエンザウイルスに対する交差抗体応答―米国

CDCは、現行の季節性インフルエンザワクチンを接種した前後の抗体応答を調べる研究に使った保存血清を利用、新型インフルエンザウイルスA(H1N1)に対する交差反応を調べた。

*6カ月~9歳群79名)の小児では、接種前では新型ウイルスに対する抗体活性は認められず、接種後は季節性インフルエンザワクチンウイルスに対しての抗体上昇はあったが新型ウイルスに対する抗体は検出されなかった。

1864歳群(134)19%、60歳以上(63)の3%が、新型ウイルスに対する抗体が上昇していた(勿論、季節性ウイルスに対しては、それぞれ74%と54%)。新型ウイルスに対する抗体上昇の程度は季節性ウイルスの1/5 1/10であった。新型ウイルス抗体価が160以上であった者は、ワクチン接種前で1864歳群の9%、60歳以上群の33%であり、接種後でそれぞれ25%と43%になった。60歳以上のワクチン接種前の新型ウイルスに対する抗体価は有意に高かった。その説明としては、この年齢群の人には今回の新型ウイルスに類似したウイルスに以前に感染していたのかもしれない。亀の甲より年の功。

 この結果は60歳以上年齢では季節性インフルエンザワクチンを打つ事により新型にもある程度効果があることを示している。予防接種プログラムの見直しの時の参考にもなる。

来年には新型ウイルス株ワクチンも季節性インフルエンザワクチンとして混合される。つまり人類に飼いならされる訳である。歴史は繰り返される。

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ワクチン接種の目的は死亡者や重症者の発生を出来るだけ減らす事。今のところ有効性、安全性に製造見通しは不確実であるが接種の優先順位がまとまった。感染リスクの高い ①インフル診療に当たる医療従事者や救急隊員、次に、これまでの知見から重症リスクの高い②妊婦や基礎疾患患者に、③1歳以上就学前小児と④1歳未満の小児は予防接種での免疫付き難いのでその両親に接種して感染を防ぐ。以上4つのグループには国産ワクチンを充てる。輸入ワクチンが使用可能になり次第、小中学生や高齢者に行う。可能ならば10歳未満の小学生も優先者と同じ様に対処する。任意接種での費用は所得に応じて軽減処置を行う。10月下旬からの接種を予定しているが正式には専門家や患者団体の意見やパブリックコメント等を検討し9月末に決定する。輸入ワクチンに使われているアジュバントが日本人に合うかどうかの治験がなされていないので安全性に問題がある。過去にアメリカなどでギャランバレー症候群などの多発があった。民主党は新型ワクチンの副反応救済の特別措置法を10月召集の臨時国会に提出する。実施医療機関は原則として郡市医師会が選定、都道府県医師会が一括、国と委託契約を代行する。優先順位グループ毎に1ヵ月半の期間を設ける。接種が必要な疾患の範囲を検討中で9月末に示される。基礎疾患を持つ人はかかりつけ医が実施する事が望ましい。無理な場合は優先接種対象者証明書を発行して貰い他機関で受ける。これからの接種予定としては10月下旬国産医療従事者、11月下旬1歳より就学前児、1歳未満の幼児を持つ父母、12月下旬輸入ワクチン小中学生、高齢者。

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2009.08.09 08:01 |  研究  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

神秘

広大な宇宙は科学的には本来そこに有る自然現象で時間的で空間的に相対的なものと考えられている。しかし人類の長い歴史の中で受け継がれてきた宇宙の認識は感覚的には神である。この2つの認識の間には大きなギャップがあるが、普遍的には宇宙は神が目的を持って作ったと考えるのが収まりがいい。あの相対性理論を考え出したアインスタインでさえ宇宙には中心があると話していた位で、この中心は神と言い換えて良い気がする。宇宙に終わりがあるか?ビッグバンで消滅するとも言われているが宇宙の膨張を加速する未知のエネルギーのダークエネルギーの正体を明らかにする研究が始る。このエネルギーの増え方が多ければ宇宙は最後には引き裂かれて最後を迎える。ハワイの直径80センチのすばる望遠鏡の後方に光ファイバー3000個からなる分光器を取り付けて5年間に渡り300万個の銀河を1つずつそこまでの距離や動く早さを調べ分析する。これで宇宙の始まりや未来も探れる。アインスタインの相対性理論の見直しにも繋がる香も知れない。わかったら恐ろしい気がする。矢張り神の創造の方が安心できる。

 

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日医会館大講堂で平成21年6月13日 国会および地方議員、行政、マスメディア、たばこと健康問題NGO協議会員、医師など343人が出席して「ドイツの受動喫煙防止法に学ぶ」をテーマに「2009年世界禁煙デー記念講演会」が開催された。これだけ多くの分野の人々が集まって開かれるタバコに関する講演会は初めての事である。


 唐澤祥人会長が主催者を代表して挨拶した。5月31日を世界保健機関(WHO)が世界禁煙デーと定め喫煙による健康被害の防止を目指して毎年、各国で様々な活動を展開している。わが国でも2000年の「健康日本21」の策定に続き2002年に「健康増進法」が制定され、同法第25条では、多数の人が利用する施設管理者に対し受動喫煙を防止するために必要な措置を実行するよう規定されている。また2005年2月には、WHO『たばこ規制枠組み条約(FTCT)』が発効され、現在、加盟国の164ヶ国で批准され、日本でも締結国としてのたばこ規制の取り組みが進められている。日医では2003年に『禁煙推進に関する日本医師会宣言(禁煙日医宣言)』を第108回定例代議員会で採択し、2008年に医療機関および医師会館内における全面禁煙の徹底、禁煙治療・禁煙支援体制の整備、喫煙防止教育の推進を柱とする『禁煙に関する声明文』を発表した。本日はドイツの取り組みから我々は何を学ぶべきか今後の検討に資するべく真摯に拝聴したい」と結んだ。 

 

講演Ⅰは、たばこ産業の盛んなドイツで受動喫煙防止を提案し議会内の賛同を集め、2007年「連邦受動喫煙防止法」の制定に漕ぎ着けたドイツ連邦議会議員の一人、 ローター・ビンディング氏が防止法の起草から制定までの経緯を報告した。

講演 「受動喫煙から身を守る」 

ドイツ連邦議会議員 ローター・ビンディング

 

ドイツの道路のあちこちにはタバコの吸殻が散らばっている。まずは日本の道に吸殻は1つも落ちておらず綺麗なことに驚いた。良い土産話が出来たと前置きした。初めに、なぜドイツ国民は当然の事の様にタバコを吸う習慣が有るのか考えて見た。それはたばこ産業が1914年以来100年に渡って国民、政治家と子供達にまでタバコをオリンピック種目のスキーや陸上競技のスポーツ、綺麗な服の裕福感、友人間の帰属意識の心地よさのプラスイメージと結びつけて宣伝し、タバコを無害とみなす心理操作を行って来たからである。それは全くのフィクションである。昔の事になるがマルボーロのタバコの広告で青空の下、広大な平野で2人のカウボーイが馬にまたがり心地良さそうにタバコを燻らしている写真があった。この中の1人はがんになり48歳で亡くなったし、後の1人も50歳で亡くなっている。今やこれは過去の情景となった。現在では、喫煙者はタバコによって生じる狭心症などの循環器疾患、肺がん、足の閉塞性疾患を心配しながらも依存のためにタバコに手を伸ばさざるを得なくなり職場内では吸えず寒い外に出て喫煙者同志肩を寄せ合いタバコを吸う姿が見られる。タバコ産業や多くの政治家は健康被害の事実を充分に知っていながら、これに目を向けようとはしない。同じ党派のドイツ連邦議員の仲間と共にドイツがん研究所に招かれて後で講演するランゲル女史のタバコの健康被害についてのレクチャーを受けた際、「ドイツでは年間13万人の喫煙による死亡と受動喫煙の後遺症で3300人以上が亡くなる」という事実を知った。これが氏の受動喫煙防止運動に取り組む切掛けになった。そして早速、受動喫煙の防止を議会に提案してアンケートを集めた所、最初から半数以上の賛同者を得た。しかし理解はしてくれたがこれまで禁煙問題は数回以上も提案されたが一回も成功していないと懐疑的な議員が多かった。残り半数の議員も他に財政など大切な問題があるではないかと取り合わなかった。しかし日増しに党派を超えて賛同者は広がって行き作業チームを作り受動喫煙防止法の議員立法に向けて動き出した。とは言う物の議会内にはたばこ産業や観光業,飲食店業界などとの関係議員もおり多くの抵抗があった。特に同じ室内での分煙を提案するショッキングな抵抗も受けたが無視した。ランデル女史の正確な根拠のある科学的データを駆使しながら議論に議論を重ねて地道に作業を進めて行った。ドイツ国民の4分の3以上は非喫煙者保護法を求めている調査結果も後押しして「連邦受動喫煙防止法」が2007年に成立、同年9月には施行され公共交通機関、駅、官庁、タクシーなどが禁煙となった。法案策定の過程で飲食店にも禁煙を広げようとしたが喫煙は個人の自由で、それを奪うのは憲法違反で虐待だ。非喫煙者が出て行けば良い。またそれをするならアルコールも規制すべきだとの抵抗にあい実現しなかった。アルコールを飲んでも周りには迷惑を掛けない。タバコ喫煙は例えば大声を出して周りに迷惑を掛けるのと同じ事なのであるのに受動喫煙防止に関する「飲食店に関する法律」は抜け穴の困難な連邦法ではなく、組みし易い16ある州の各々の州法で管轄することになってしまった。ところが2008年7月「面積により喫煙を認める州法」を連邦憲法裁判所が「部屋の面積で禁煙を決めるのは違法である」との飲食店主の訴えを認めたために各州では2009年12月末までに飲食店すべてを禁煙とするかどうかの判断を迫られている。国民の7割が受動喫煙防止を求めているにも拘わらず、国会議員の3分の2の賛同が得られないのは不思議である。陰にタバコ産業の力が働いているのは確かである。これまでタバコは税収として重用であるとして国民のタバコによる健康被害をわかりながらも国はこれを無視し続けてきた。140億ユーロの税収を得るのに400億ユーロのコストを使っているのである。全面禁煙を勝ち取るためには、一遍に頂上を望むのではなく一歩、一歩前に進みながら国民の意識を変えていくことが大切である。また法律を作る時には、飲食店での喫煙を州法扱いにした様な、少しの例外を認めるべきではないと結んだ。 

 

次に受動喫煙の及ぼす健康被害について科学的に正確なデータを提示して国民、政治家、マスメディアとのコミュニケーションを図り、ビンディング議員を側面から支援し続けたドイツがん研究所たばこ対策部長マルチナ・ぺチュケ・ランゲル氏が講演した。 

 

講演Ⅱ

 「ドイツにおける非喫煙者の法的保護2005~2009年」

 ドイツがん研究所たばこ対策部長 マルチナ・ペチュケ・ランゲル 

 

法制定に大きく効果の有った事としてドイツがん研究所は発がんのメカニズムに受動喫煙が関与する危険性のメッセージを科学的に明確な証拠を添えて積極的にジャーナリストや政治家に送りアピールした。それには癌研究の専門家でなくとも分かる簡単な1,2枚のファクトシートを使った。これが功を奏して、有力な新聞に記事が掲載されるようになり、マスコミが禁煙擁護に乗り出した。最も大きかったのは多くの医療機関からの幅広い支持を得たことである。そして法律家の協力を得て具体的な法案を作り、制度の中で様々な決定を行う人々と個人的なつながりを確立して行った。全てが成功したわけではない。唯一人ローター・ビンディング議員だけがメッセージを正しく受け止めてくれて、政治の分野に私達の意見を反映してくれた。そして議員立法として2007年の連邦法制定に至った。その経過中の大きな障害がたばこ業界の非喫煙者保護を妨害する嘘の情報で、これには実際の研究資料やエビデンスのある情報を集め対抗した。国内での喫煙区域で働かざるをえない非喫煙者数は100万人以上に昇り、その中には7000人の妊娠した人が働いている。受動喫煙により死亡する人はキャンペーンまで行い騒がれているアスベスト肺、サーズ、エイズなどで死亡する人の数より何倍も多い。ドイツ全土の飲食店百カ所における有害物質の測定調査ではガスマスクを必要とするほど汚染された職場もあり、そのデータも示した。有害物質は発癌に微量であっても危険であることはすでに証明されている。たかが換気装置でなくなるものではない。タバコ産業にかかわる雇用人数は少なく、タバコ生産機械もたいしたことは無い。他への雇用も転換可能である。受動喫煙を防止する為には自主的合意ではなく法による禁煙規制しか無い。連邦法の制定が行われて以降の調査ではレストランやカフェでは副流煙の影響が軽減したこと、禁煙となった飲食店が国民に支持されていること。2002年~2008年にかけての喫煙予防とたばこ総消費量削減は相関のあったことを報告した。 

 つづいてのシンポジウムでは、「日本の取り組みについて」と題して、議員の小宮山洋子衆議院議員が国会内の禁煙の取り組みの動向、公共的施設における「受動喫煙防止条例」を成立させた神奈川県会議員の2人がそれぞれの立場からの活動報告を行った。 日医から内田健夫常任理事が「日本医師会の取り組み」と題して2008年9月の『禁煙に関する声明文』を紹介し、日医会員の喫煙意識調査で男性医師の喫煙率が有意に低下していること、禁煙啓発のポスターや冊子を作成し署名運動を行っていることを報告した。

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遺伝子解析により今回の新型インフルは11年前の北米の豚に発生したウイルスが起源と判明した。スペイン風邪の豚ウイルスとA香港人ウイルスに鳥ウイルスの3種混合型遺伝子のウイルスが感染を繰り返し人への感染力を獲得した。豚の品種改良で畜産の大型化や国際化で豚由来のウイルスなどが混ざり合い人から人へ効率よく感染する変異ウイルスが生まれた。今や豚には同じウイルスは見つかっていない。逆に人から豚への今回の新型ウイルス感染は報告されている。飼育豚へのワクチン接種が新しいウイルスを出来やすくしている可能性もある。 A型インフルエンザウイルスなど分節した遺伝子を持つウイルスは不連続突然変異を起こす。異なるウイルスが細胞に感染してその細胞内で合成されたウイルス遺伝子やタンパク質が混ざり合いもともとの2つのいずれとも異なった組み合わせの遺伝子を獲得した「合いの子」のウイルスが新たに生じる。H1N1とH2N2が同時に細胞に感染し、不連続変異によってH1N1, H2N2だけでなく、H1N2,H2N1という新型ウイルスが生まれる。HA, NA以外のウイルス遺伝子についても同様の組み換えで大変異が生じる。またヒトのウイルスと他の動物のウイルスとの間でも組み換えが生じてヒトの間には存在しなかった新型のヒトインフルエンザウイルスが出来る可能性もある。ウイルス遺伝子の研究から1957年のアジアかぜ(H2N2)や1968年の香港かぜ(H3N2)は、大変異によりトリ由来のウイルスがヒトウイルスの間で組み換えが生じたと考えられている。それぞれのウイルスのレセプターの違いから、トリ由来のウイルスが直接ヒトに感染、あるいは逆にヒト由来のウイルスが直接トリに感染する機会は低い。なぜそれが起きたかについては、トリとヒトのウイルスの両方に感受性のあるブタが介在、豚の体内で組み換えが起き、トリ由来の遺伝子がヒトに感染する新型ウイルスを生んだのではないかと考えられている。古典的なメンデルの遺伝の法則を見る思いである。

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例年季節性インフルエンザの流行の前に使われるインフルエンザ・ワクチンは細胞に取り付くウイルスの表面蛋白に対する抗体を作るためのものである。ウイルスは遺伝子変異によってこの表面蛋白の構造を変える。そのために同じワクチンを毎年は使えない。前年までに発生したウイルス株を使い発生しそうな型をWHOの指導の下に予想してワクチンを製造して使っている。これでは確実性が無いので現在、どのインフルエンザウイルスにもあり、遺伝子変異によっても変わらないウイルスの中心蛋白を抗原にしたワクチンの開発が進んでいる。遺伝子変異するいかなるウイルスにも有効となる。現在動物による治験段階にあり使えるのは予想として3年先になる。それまで新型ウイルスに耐えなければならない。

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 感染症危機管理対策協議会    

平成21年3月4日(水)14時~16時

場所:日本医師会館小講堂       

司会:飯沼雅朗(感染症危機管理対策室長)

1.唐沢祥人日本医師会長挨拶(要旨)

都道府県医師会危機管理担当の皆さんに於かれましては日ごろの感染症対策のご尽力に感謝致します。日本医師会では平成9年に感染症危機管理対策室を設け情報の共有と迅速な対応が出来るように活動しています。一昨年は若者の間に大規模な麻しん流行があり、昨年4月からは第3期、第4期の麻しん定期予防接種が開始されました。しかし充分な接種率の向上は得られていません。また新型インフルエンザの発生も危惧されております。そして肝炎対策のウイルス検査やインターフェロン治療も国の思惑通りには普及していない状況です。今日は厚生労働省から3人の講師をお招きして、これらの問題の状況報告をしていただきます。今日の協議会の成果を踏まえ各地域での感染症対策が混乱なく円滑に実施されます様に御協力をお願い致します。

2.報告

(1)麻しん対策   (梅田珠美 厚生労働省健康局結核感染症課長)

平成19年には10~20代の大学生を中心に麻しんの大流行が有りました。麻しんは肺炎、脳炎など重篤な合併を起こす感染症です。国は同じ年に流行阻止を目指して麻しん排除計画を策定しました。平成20年4月から5年間限定で第3期の13歳相当、第4期の18歳相当に麻しんワクチンの追加接種を開始しました。接種率95%を目標としていますが平成20年12月時点での接種率は第3期が66.4%、第4期で58.11%と低迷しています。

平成20年の麻しん患者の発生数11、007人で、年齢分布が15~19歳26.4%、10~14歳16.7%、0~4歳15.3%、20~24歳が12.8%を占めました。そしてワクチン未接種歴者が44.6%、一回接種26.6%、2回接種1.2%でした。

麻しん予防接種については昭和51年に1回のみ定期接種を生後12月から72月の間に、平成6年の改正で生後12月から~90月の間にする事が決まりました。世界保健機関は2回接種を推奨しており日本も平成18年から第1期を生後12月~24月の間に第2期を小学校入学前に行う2回定期接種にしました。平成19年の流行を受け平成20年から第2期接種を受けていない13歳と18歳に補足接種を行う事に成りました。その理由は免疫のつき損ねる率が5%に生じ、また一回接種のみでは自然感染に曝されなければ年月と共に発病阻止レベル以下に抗体価がさがる事や未接種者が罹患しないまま成長している等が考えられるためです。改正では女子に対しては予診時、妊娠の有無を確認する事、これまでの保護者の同伴については事前の説明と了解があれば必要ないになりました。発生時の早期対応のため、これまでの定点報告から全ての医療機関が患者の発生状況を保健所に報告する全数報告にしました。厚労省としては製造販売業者と連携してワクチンを確保すると同時に国民に情報提供と予防接種環境づくりを文部科学省と連携して行います。特に特定の日や、定期健康診断時、修学旅行時等を利用して罹患歴・予防接種歴を確認した上で接種を勧奨してもらいます。また都道府県は麻しん対策会議を設置して発生動向、接種率、副反応の事例を把握すると共に住民に情報提供します。市町村では住民台帳での定期予防接種歴をデーター管理し、本人の求めに応じて容易にそれを確認できる体制を作る事が望まれます。

(2)新型インフルエンザ対策の概要

(難波吉雄 厚労省健康局結核感染課新型インフルエンザ対策推進室長)

現在H5N1H7型など世界各地の鳥の間で流行っている鳥インフルエンザが変異して新型インフルエンザの発生するリスクは確実に高まっています。新型インフルエンザが蔓延しパンデミックになった場合、過去のスペイン、アジア、香港などの新型インフルエンザの経験から推計して罹患率25%で約3200万人罹患、医療機関を受診の患者数は最大2500万人、入院53~200万人、致死率0.5~2%で死亡者数17~64万人に登り、従業員の欠勤は最大40%と予想されています。感染力、重篤度等はウイルスの変異、新しいウイルス薬の開発、細胞培養などワクチン製造技術の革新、タミフル耐性ウイルスの出現などで状況は変わります。当面の対策としては医学的介入、公衆衛生的介入、社会全体の対応を組み合わせ状況にあわせた機敏な対応が必要となります。公衆衛生的介入は大流行のピーク時期を遅らせ平坦化させるためにワクチン供給などの対応の時間稼ぎが出来ます。また感染者、発症者、受診者、入院者、死亡者の同時多発を減らして医療サービスへの負荷や被害を抑えて医療機関、社会機能の破綻を防ぐ事が出来ます。国は坑インフルエンザウイルス薬を国民の23%分(一次補正で45%に引き上げる)、プレパンデミックワクチンは国民の16%分(追加備蓄で24%に増やす)を備蓄しており、パンデミックワクチンに関しても鶏卵培養を含め細胞培養などの開発で全国民のワクチンを6ヶ月以内に製造する体制を整えます。わが国では2005年WHO世界インフルエンザ事前対策計画に準じて新型インフルエンザ対策行動計画を策定しました。その後、科学的知見が進み2008年に感染症法を改正(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び検疫法の一部を改正する法律)し、2009年2月に新型インフルエンザ感染拡大を可能な限り抑制して健康被害を最小限にとどめ社会・経済を破綻に至らせない様に関係省庁や専門家会議の検討を踏まえてこれまでの新型インフルエンザ対策行動計画を全面的に改定すると共に新型インフルエンザ対策ガイドラインを策定しました。特に行動計画での従来のWHOによるフェーズに変えて国内の対策での転換点を表す段階を設定しました。段階ごとに関係省庁の対応、連携、協力体制の方針を明記して社会・経済機能の破綻の防止を強化しています。ガイドラインでは各対策に取り組む内容や方法と国、自治体、企業、家庭、地域の夫々の役割の分担を指し示して国民各層での取り組みを促す指針としています。具体的には水際対策、検疫体制、国内の感染拡大防止対策、医療提供体制の整備、坑ウイルス薬の流通・使用、ワクチン接種の進め方、企業・職場、個人、家庭及び地域での取組、リスクコミニュケーションの有り方、埋火葬対策などです。発生段階とそれに応じた方針を図まとめてあります。

(3)新しい肝炎総合対策(正林督章 厚労省健康局疾病対策課肝炎対策推進室長)

肝炎は国内最大の感染症です。肝炎はインターフェロンでの根治が可能で肝硬変、肝癌への移行を予防できます。しかし肝臓は沈黙の臓器と言われ症状が現れ難いのでウイルス検査は必須であり、それによる早期発見と引き続きの適切な治療が望まれます。国は医療費助成、検査・治療体制の整備、正しい知識の普及と相談事業及び研究に力を入れています。総合的肝炎対策として1.基幹病院を拠点にインターフェロン療法の促進と環境整備 2.肝炎ウイルス検査の促進 3.健康管理の推進と安全・安心の肝炎治療とともに肝硬変・肝癌患者への対応 4.国民に対して正しい知識と理解を普及する 5.研究の推進の5本の柱を立てています。インターフェロン治療は高額なために早期治療の妨げになっていました。厚労省は平成20年4月からB型、C型肝炎患者に対してインターフェロン医療費助成制度を始めました。世帯の所得に応じて1ヶ月当たりの医療費の自己負担額を1万円、3万円、5万円の3段階に設定しています。平成21年からは税制上と医療保険上の扶養関係の無い者には例外的取り扱いを行っています。当初は投与期間が1年間でしたが医師がペグインターフェロン及びリバビリン併用療法の延長投与が必要と認める場合には72週が認められます。国と都道府県が夫々1:1の割合で負担し年間256億円、7年で1800億の医療費を助成します。肝炎ウイルス検査体制は平成14年から18年度までは特定感染症検査事業として保健所で20歳から39歳の受診希望者と40歳以上の未受診者に対し性感染症及びHIVと平行して40歳以上の希望者にウイルス肝炎検査を無料で行っていました。平成19年から医療機関に委託し費用の一部負担で、20年1月からは無料で行っています。平成20年の老人保健法改正で市町村の骨粗しょう症検診、歯周病検診と同じく健康増進法で行われ40歳、又は40歳以上で過去に検査を受けていない人やこれまで老人保健事業で受診機会を逃した人には特定健診と連携して同時に実施しています。また政府管掌健康保険では生活習慣病予防健診時に希望する35歳以上の人は検診を受けられましたが各医療保険者による特定健診に移行したため40歳から74歳までは義務健診として、75歳以上は努力義務となっています。一方、労働安全衛生法の一般健康診断はこれまでと同じです。健診制度が複雑になったので各関係機関同士の情報交換と連携が必要です。検診後の肝疾患診療体制としては都道府県が医師会と協働して診療ネットワークを構築しています。都道府県に1箇所拠点病院と共に2次医療圏に1箇所以上の専門医療機関を指定し医療情報の収集と提供、協議の場の設定、医療従事者の研修会や地域住民に対する講演会の開催を行って居る所です。国は肝炎情報センターを設置しインターネットによる最新情報提供、拠点病院間のネットワークでの情報提供、医療従事者の研修の企画、立案、推進を行い、肝炎研究推進の7ヵ年戦略を立てておりB型肝炎の治癒率を30%から40%へ、C型特に1b高ウイルス型を50%から70%へ、非対象性肝硬変の5年生存率をB型の25%から50%、C型を25%から35%、進行肝癌の5年生存率の25%から40%に上げる事を目指します。B型、C型肝炎患者は国民の1~2%に存在すると推定されるにも拘らず効果のあるインターフェロン治療が伸び悩んでいます。その理由として肝炎患者・感染者である事を知らない。知っていても通院していない通院している医療機関が肝炎治療に適していない適切な医療機関に通院しINF治療適応患者なのに何らかの理由で断っている。などが考えられます。平成20年の国立病院機構及び国際医療センターのINF治療にかんする患者アンケート調査によるとINF治療を断った患者130人の理由は忙しい35%、INFの副作用が心配28%、高齢8%、自覚症状が無いので必要ない6%、お金が掛かる5%でした。治療は大きく進歩したので最も大事な事は全ての人が肝炎ウイルスをチェックし全ての肝炎ウイルス陽性の人が定期的に専門医療にアクセスする事である。

3.協議各地医師会の質問事項と協議会での質疑応答 昨年承認され使用できるようになったHibワクチンを定期ワクチンにする考えはどうかの質問に対しては実施しながら副反応を見極めて判断する事になるとの答えだった。日本脳炎についても副反応が問題として接種勧奨の差し控えが通達されて来た。このたび細胞培養によるワクチンの安全性が確認されて定期接種になる。しかし2回接種に関しては今のところ決まっていない。日本と緒外国とのワクチンギャップに関しては日本のワクチンに対する考えは伝統的に社会防衛的な考え方がありワクチによる副反応を恐れる面が否定できない。それに対し外国は個人の責任による健康確保を重要視しているので接種率が高い。新型インフルエンザについてはワクチン接種の優先順、抗インフルエンザ薬の備蓄や流通の問題はあくまでも倫理的・人道的な方法が取られるべきであるとした。また行動計画の中での発熱外来と医療従事者の安全確保に関する資材の確保、保障問題などについて活発な協議がなされた。 

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