介護サービス利用者数は392万人。利用者1人当り月額16万753円。総介護サービス費用7兆5620億円。内訳。訪問介護などの居宅サービス3兆6276億円、特別介護老人ホームなど施設サービス3兆2916億円、グループホームなど地域密着型が6427億円。2009年度は前年度比7.9%増の過去5年間で最も高い伸び。2009年4月の介護報酬改定率3%が影響した。2003年、2006年度はいずれもマイナス改定であった。
固定リンク
自民党の敗北の原因は一部の自民党幹部の相談によって首相が決められて首相の権威に正当性の根拠が乏しい事への反発であり、小泉・竹中路線の市場原理主義の施策が社会を疲弊させた批判でもある。真のアメリカ市場主義は神への帰依を絶対とするキリスト教に裏打ちされた厳しい規律によって維持されている。それに反して自民党政権が行った施策は何の道義的歯止め無しに規制緩和を許し自由競争に委ねた。その結果が大きな格差社会を生んだ。格差は競争によって生じるのではなくルールの欠落や不正から生じている。供に努力した同志のリストラを行い資産の切捨て企業価値をあげ破綻を防いだ。そのプロセスでの失業率の上昇による傷は容易には回復せず社会不安が増大した。それと引き換えになされた経済指標の回復だけに注目し国民の生活は良くならなかった。親の経済的事情で学業を断念した若者の無念、介護に疲れて親を殺す事までに思い追い詰められた人の絶望、真面目に働いてきたにも拘わらず職を奪われた人の怒りと不安等、人間の尊厳を無視して顧みない社会の現れた事への怒りが選挙に現れた。~ 9月3日 日本経済新聞コラム 大機小機より~
固定リンク
エートスとは民族社会に行き渡っている道徳的慣習の事である。倫理とは道徳の規範になる原理の事である。古来、日本は閉鎖系社会を形成し、その生存戦略意識の中で、繋がりの自己および平等主義的倫理を保存してきた。和辻哲郎は古代の律令制度に見るように日本の国家は人民の生活を保障するために生活に必要な程度の生活手段を均等に分配しようとして班田収受のモットーがあった。しかし人には働く者と働かない者がおり不平等が生じる。また量的平等の正義の元では、経済が疲弊したりすると地域の条件による格差が生じる。働く者が報われない事態が生じ持続性がなくなり律令制度は潰れた。限られた資源の中で生存環境収容能力最大の人口を養うためには社会構成員の守るべき心得、倫理が要る。祖先を崇拝し、公に忠、和を尊び、社会的役割を誠実に果すためにつながりを大切にする。これが生存戦略としての倫理であり日本人としての人の道であった。繋がりの自己こそ日本人が大切にしてきた文化的雰囲気である。アメリカは開放系社会で各個人は独立した行為主体であり繋がりの視点に欠けている。それではその場限りで、現存の人間のみにしか適応できない。先祖はもとより後世には繋がらない。このアメリカの思想は日本の社会構造変化や核家族化の中に入りこみやすくなった。そして本来の日本人が営々と守ってきた繋がりの倫理精神は崩れさり、倫理性の欠けた弱肉強食の市場主義がはびこっている。経済の疲弊した今こそ日本人が古来より持ち続けてきた生存戦略的道徳である祖先、後生に繋がる倫理意識を取り戻すべきである。これからの日本の社会保障政策にはこの精神が必要になってくる。国が存続する為には国民は国から何がもらえるかではなく、日本の生存戦略のために国民の一人一人が国家に何を奉仕出来るかを考える時である。
固定リンク
太陽光発電を普及させる為に経済産業省は今年の冬から家庭や企業で太陽光発電を使用し、余った電力を現在1キロワット当たり24円を2倍の48円で電力会社に買取らせる。省エネ発電機や燃料蓄電池を持つ場合39円。このコストを一般家庭や企業など全ての契約電気消費者の電気料金に転嫁する。
固定リンク
スマートグリッドとは賢い「電力網」のこと。オバマ米国大統領が経済復興支援策の目玉にして有名になった。全国レベルで送電線を網の目の様につなぎ環境保護の観点から自家発電も含め風力や太陽光などの地球にやさしい発電設備や蓄電池など電力源を多数確保する。太陽電池や風力発電など再生可能エネルギーの普及もスマートグリッドの狙いである。一方で電力消費をリアルタイム計測してITソフトを使い需要と供給バランスをセンター管理連携させ制御することで、安定した電力供給を実現出来る。「スマートメーター」と呼ばれる「次世代の賢い電力メーター」経由でエアコン等の機器と電力会社のサーバが接続される。家に設置したソーラーパネルで生産した電力を電力会社に売る。その設備費用を電力使用の全消費者に負担させる太陽光サーチャージ制度が始る。原油価格の高騰のあおりを受け航空各社が燃料サーチャージとして利用者に負担させた様な事になる。喜んでばかり居られない。


固定リンク
3年目毎に改定される介護保険サービスに対する介護報酬については、今年4月に保険施行3回目の改定が行なわれる。過去2回の改定率は2003年1回目のマイナス2.3%、2006年2回目のマイナス2.4%といずれもマイナスであつた。今回は3%(在宅分1.7%、施設分1.3%)のプラス改定と決まり2月から内容の解釈通知が行われた後、発出される。日医としては今日の九州医師会での議論も含め解釈通知交渉に臨む事にしている。今回のプラス改定には一定の評価はするにしても過去2回のマイナス分を考えると不充分である。特に施設に関しては不足である。これまで改定率は厚生労働大臣が介護給付費部会の諮問を受け2月に発表されてきたが、今回は12月26日唐突にプラス3%改定する旨、発表された。深刻な介護従事者不足に対し10月30日に政府与党が決めた政治判断に従わざるを得なかった。とは言っても金融恐慌で景気はますますの落ち込みが明らかになった一月前に決まっていたのはラッキーといえる。メディアによれば3%アップの根拠は、近年の年間に使われる介護給付費の3%は2300億円に当たり、現在働いているおよそ90万人の介護職員の給料を1人当たり2万円上げる為に必要として引き上げられたとしている。実際、改定の大きな柱である「介護従事者の人材確保・処遇改善については「夜勤々務や人員過配、介護福祉士など専門職種の配置や勤務年数などキャリアが評価された。しかし全体を底上げする基本サービス費は据え置かれ加算で対応している。部分的に基本サービス費をもう1つ作った形である。地域差の単価上乗せでは請求事業の60~70%を占める「その他」の地域の見直しが行なわれず地域間の格差が広がる恐れがある。施設での特老常勤医師配置加算、ケアマネ報酬30%アップをはじめリハビリ部分のアップなどは評価される。介護保険では報酬引き揚げが自治体負担や保険料に跳ね返る。このため政府は09年度は全額、10年度は半額を国庫で負担する。
固定リンク
ナチスの犯罪は国家による強盗殺人だった。ナチスは第一次世界大戦に破れ荒廃した国土を復興させるためにユダヤ人の財産を奪う事に思い至った。その口実にユダヤ人は劣等民族で放置すればドイツは何時か滅びるとして民族浄化すべきであると国民をマインドコントロールした。ユダヤ人を拘束して略奪を始めた。そしてアウシュビッツとへと突き進んだ。自ら手に染めた犯罪の仕返しを恐れるあまり、逆にユダヤ人に反逆されるとの心理状態に陥り近隣諸国のユダヤ人までを標的に手を伸ばし侵略を進めた。かつて蒙古の草原のあちこちには多くの部族が括弧して周りの部族を略奪し強大化して行った。食欲の秋、馬肥ゆるの候とは気候が良くなり食欲が出て蒙古の戦闘用の馬が太り、逞しくなってまた攻めて来るので北方の防備を怠るなと言う中国の諺である。戦争は主義の対立はともかくとして殺人による略奪なのである。フランス革命も裕福な王族の生活に嫉妬した群集が暴徒化して始まった。ブルジュアは昔から賊から狙われて来たのである。メタボは病から狙われる。

固定リンク
先天性ではない出産時の事故によって脳性麻痺になってしまった子供に対して、事故が医師の過失と立証されなくても一律3000万円を補償する産科医療補償制度。制度を運営する日本医療機能評価機構は来年(平成21年)1月生まれの子供達から適応する事を決めた。この制度の仕組みは産科医療機関が出産一件当たり3万円の掛け金を民間保険会社に払い、満が一、事故が生じたときに介護準備一時金として600万円、その後20歳になるまで残り2400万円を介護費用として分割支給する。申請は1歳から5歳までに行い、重症なら6ヶ月から申請出来る。出産時の医療事故は過失証明が難しく訴訟になると長期化し易い。産科医療はリスクが高く、福島県立病院事件の影響もあり産科に携わる医師が減ってしまった。訴訟の早期解決と被害者救済が急がれると共に産科医不足にも歯止めを掛ける必要があるのです。
私が2006年6月に書いた 「医療ADR」の内容です。
同じ頃、産科医療補償制度の創設が日本医師会で議論されていましたが、早くも実現に漕ぎ着けました。
帝王切開手術中に出血し、救命に一生懸命尽くしたにも拘らず亡くなった事件で担当の産婦人科医が医療ミスの疑いで逮捕、起訴されました。医療界は思いもよらない成り行きにこぞって反発しています。医療には100%安全と言う事は有りません。不幸にして事故が起きたとしても一医師一要因だけが原因ではないのです。警察の捜査は個人の刑事責任追及に過ぎず大切な医療事故再発防止には役立ちません。事故が起こった場合に備えて患者をまじえた解決の仕組を考えるべきです。現状のままでは患者は不信を募らせて一方で医師は萎縮します。厚労省は診療中の予期しない死亡例を調査分析するモデル事業を実施中で原因究明には内部だけでなく外部から専門家を中心とした第3者を入れる必要があると指摘しています。事故、不満、誤解など患者と医療者間のトラブルを裁判外で処理する医療ADRの導入が各地で拡がっています。被害者側と医療者側の間に中立的な第3者を入れて話し合いで解決する仕組みです。感情的葛藤を持つ被害者側に立った対応が可能となります。医師は真の医療に専念出来て患者は安心して医療を受けられる環境作りの一つです。

固定リンク
国民の一人一人にとって大切な社会保障制度はその機能を充分発揮して継続維持させ国民に安心を与えなければならない。医療の進歩、高齢者層の増加などで年毎に増え続けて来た年間社会保障費の自然増はこれまで9000億円であったが、この所の医療制度改革で7000億円に減ってはいる。しかし、現在の制度下ではこの自然増を補填する財源は国債で穴埋めせざるを得ない状況にある。累積した国債の利子だけでも馬鹿にならない。政府は経済財政諮問会議がまとめた社会保障費、年額2億2千万円削減の骨太方針2008を閣議決定した。これには各方面からの風当たりが強い。福田総理は医師不足など問題になっている医療に関しては財源を確保してしっかり手当てするとは言っている。しかし無い袖は振れない。ポーズだけでは済まされない。道路特定財源の一般財源化や税制改革を含む消費税での対応を挙げている。その他に眠っている霞ヶ関埋蔵金の利用や積み立てた年金の運用、相続税を振り分けるなど色々議論がある。埋蔵金は単発的なものであり後が続かない。年金運用はグリンピアなどでの苦い過去があり、消費税の場合もどうしても年金が優先してしまう。社会保障費(年金、医療)の財源を安定化させるために全てを保険方式にするか税法式で行くかの2つの議論もある。現在の人口構成および社会構造は現行の医療保険制度発足時とはまるっきり変って来ている。それに対して制度そのものの枠組みはいじらずに税金投入で繕って来た。そのほころびは保険制度を機能不全に陥らせている。そこで浮上してきたのが超党派からなる議員連盟が持ち出したタバコ税の値上げ。名目は増税して税収を増やすと同時に、一方で喫煙者を減らして国民の健康増進をはかり医療費抑制につなげようというものである。一箱1000円にすれば8兆円の税収があると計算しているようである。日経の行なったアンケートによると一箱の値段が1000円になったら4人のうち3人が禁煙すると回答している。高くすると消費量が減り税収は落ちる事になる。ここに矛盾があり取らぬ狸の皮算用と言う事になりそうだ。消費税を上げる機運も盛り上がってきた。しかし各党とも選挙に響くとの思惑があり腰が引けてしまっている。


固定リンク
後期高齢者医療で国を挙げて大騒ぎである。参議院で成立した高齢者医療廃止法案は首相問責可決で民主党は衆参両院の審議拒否に入り国会の機能は停止している。この制度は2年前の郵政民営化のどさくさの陰で与野党合意で決まった医療改革の一つである。自民党内部にしても医師会内部でも足並みの乱れがある。ここでは自分たちの利害の事はすべて捨て、今生きている全てのお年寄りに生活の安定と安心を与えると共に、余裕のあるお年寄りには孫に小遣いをあげる気持ちで協力してもらっていいのではないか。財政がもたなければ消費税を上げるなり、150兆円以上の公的年金積立金を高利周りで貸し付けるなど有効運用を考えるべきである。選挙に負けるから消費税はいじらない等、自分達の保身だけを考えるべきではない。貧すれば鈍す。昨夜NHKで中国の医療の現状を紹介するドキュメンタリー番組があった。これまでの中国は医療費は無料であったが、財政が不足しだした為、すべて自費となった。国家が出資して成り立っていた病院運営も5%の補助だけになり独立採算制になつた。さらに日本のようなしっかりした医療保険制度はまだ出来ていない。病院の門の前には診療を受ける前に診察順番の券を買うために長蛇の列が出来ている。その陰にはダフ屋がいて実際の20倍~30倍の法外な値段で売っている。病院に救急車が入ってきた。患者さんを車から降ろしたところで、救急隊が家族から搬送代を取っていた。驚いた事に迎えに出て来た病院の看護師はベッド使用料の請求書を持ってて現れお金を徴収した。何もかも前金払いである。そうしないと未払いのまま退院してしまうものが多く、病院経営が成り立たないのだそうだ。何にもかもが金次第なのである。皆保険制度の日本の医療の有り難さに感謝するべきで些細な事で目くじらを立てると撥が当たる。日本の医療は医師の自己犠牲から成り立っている事を忘れないで欲しい。医療は一朝一夕にはならない。
固定リンク