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本日はせつかくの日曜日にも拘らず御臨席いただき、また励ましのお言葉、お祝いをたまわりまして本当に有り難う御座います。皆さまのご支援のもと「れんげ畑」の開所式の日を迎える事が出来ました。今日朝日に輝き柔らかい木の香の花環で飾られた玄関に立った時、18年前に田畑クリニックを開業した日と同じ、希望に満ちた晴れやかな気分になりました。建築に当たり滞りなく工程を進めて下さいました大輝設計様、事故もなく立派な建物を作り挙げて下さった丸善産業様、また工事の間、御協力下さいました地域の皆様には大変お世話に成りました。心から感謝致します。この建物は平成22年度県の木づかい推進事業の助成を頂いておりますが計画推進や諸手続きに際し、御配慮をして頂きました南薩振興局林務水産課、指宿市行政、鹿児島銀行指宿支店、ライトハンド株式会社様に重ねがさね御礼を申し上げます。有馬たかし管理者以下スタッフ一同、皆さまの期待に報いるべく信頼される運営を目指し、気を引き締めて今日の日を迎えています。当れんげ畑は11人収容の全個室のホームと1日15人が利用できるデイサービスを併設して居ます。デイサービスでは入居の方は勿論、外部からの利用も可能と成っています。お一人お一人の生活様式や好みに合った支援が出来る様に工夫しました。本体である田畑クリニックは日々の暮らしが人生そのものであり、特に高齢期の生活は医療と介護が両輪となって支えなければいけないとの理念を掲げ両者をミックスした体制を整えています。近隣の医療機関、介護施設とも連携して利用者様が安全を第一にした健やかな生活ができるように努めています。れんげ畑も田畑クリニック全職員が手を携えて利用者の第2の我が家として、また御家族が毎日でも来たくなる楽しい場所になり、さらには地域のコミュニティセンターとして近隣の住民の方々にも気軽にお越しいただき可愛がられる所に成ればと願っております。皆様方には今後ますますのご指導、ご支援をお願い申しあげまして私の御挨拶とさせていただきます。
* 全ての人に平等ではあるが夫々に別の顔で訪れる老い。その人の生き方によって、身体や精神の歳の取り方に違いが有る。
*認知症の人の最もふさわしい居場所は障害を抱えている人の日常や振る舞いが丸ごと承認され保証されている場所である。
*介護とは介護と言うサービスではない。介護者は、その人の隣人として寄り添う事である。
*時に体におこる不具合に対処する一方で、今持っている体力があまり急速に衰えぬよう、体に負荷をかけることも必要な、少ししんどい年令(ねんれい)に来ているかと」。―美智子妃殿下
*タクティ―ル・ケア。お年寄りに優しくタッチする認知症の介護現場でのコミュニケーション手段。
*今、認知症になっている方々は、日本の繁栄の基礎礎を築いた人達。どう感謝するか次世代につなげる大きなテーマである。―野中東京都医師会長 認知症になると本人は勿論、家族や周りの人も不安なもの。その不安を取り除いてあげる事が認知症治療の第1歩である。
口腔ケア
私達は1日に3度食事をする。毎回、良く洗った茶碗にご飯やみそ汁をよそいそして注いで食べる。その同じ茶碗は必ずきれいに洗い次の食事に使う。決して汚れたまま洗わずに次の食事には使わない。それと同じ様に口も茶碗と同じ容器である。次の食事のために食後の歯磨きは大切なのである。口腔リハビリ
モアブラシを使い1分間だけ口の中を清掃する。粘膜を刺激する事で唾液が分泌され脳も活性化される。またほっぺたの筋肉、唇をストレッチすることで嚥下、咀嚼機能、発声発語など会話能力も高まる。栄養改善に繋がる。しいては口腔内の雑菌を洗い流し、肺炎を予防し上気道炎の機会を少なく出来る。これからはインフルエンザの季節になる。口腔ケアによって罹患率は激減することが証明されている。特に高齢者介護においては大切な事である。
入れ歯
顔貌の整容、発音・摂食・咀嚼・嚥下機能の維持だけでなく身体的、精神的健康にも影響する。適切に装着、調整する。
就寝時の入れ歯
外す事が望まれるが、外す事で顎関節に過剰な負担が掛かり、顎が外れる、顎堤が損傷を受けやすい場合などは夜間装着する。食後は必ずはずして清掃を行う。私のグループホームに、長期間入れ歯を外して過ごしていた為に、顎が委縮し関節の動きが悪くなり関節が少しの事で外れる様になってしまい食事を飲み込めなくなった方がいる。矯正歯科医にお願いしてやっと固定で来たが。入れ歯をしっかり正しく装着する事も大事である。
医行為=医業
不特定の人に反復継続する意思を持って行う行為。-医師法第17条 (自分自身や家族は不特定の人に当たらない―反復するインシュリン注射等可能)
絶対的医行為 医師しか出来ない。
相対的医行為
医師の指示のもと医師の管理・指導下で看護師・介護職員に委譲
*看護師・医療関連職種資格者が行う好ましい行為
*資格者以外の行為 看護師は不特定の人が対象―医師の指示が必要
(但し、臨時応急時の緊急避難的医行為は反復継続して行う意思が無いので医師の指示が無くても許される―保助看法第37条
介護職員は医師や看護師の指示があっても法律上、医行為は行えない。
以上の事は明確化がされて来なかったが故に医療職配置の少ない介護現場では医行為も担わざるを得ず相対的医行為をその必要性、緊急性が担保されれば違法性に乏しいとの解釈のもと行われ常態化している。
在宅での療養生活者が増え続ければ医療資格者が全てのケースに一々対応する事は社会状況からしてますます困難となる。2003年厚労省はALSの患者に対し家族の負担を軽くするため家族以外の者でも、生活支援行為として生きるために必要な喀痰の吸引が出来る様に許容した。
その後、2005年には痰の吸引の対象者を拡大した。―療養患者に対する喀痰吸引の取り扱いについて―医政局長通知
現在、介護施設の介護職員が指導者のもとで研修を受け、安全が確保されれば喀痰の吸引処置が出来る方向で法の調整が行われている。
医行為ではない行為
腋下外耳道体温測定、自動血圧測定、パルスオキシメーター装着、軽微な傷のガーゼ交換、軟膏塗布、湿布処置、点眼、鼻腔噴霧、薬の内服、座薬挿入、爪の手入れ、口腔清掃、耳垢除去、ストーマ排泄物除去、自己導尿補助、市販薬浣腸
―2005年医師法第17条、保健師助産師看護師法第31条
何年も前から温めて来た念願の有料老人ホームれんげ畑が完成した。滅多に見る事も少なくなったれんげ。私の子供のころはいねの刈り入れ後の田圃は見渡す限りれんげ畑になった。れんげは家畜の餌になり、また次の年、鍬込んで稲の肥しになった。春先に薄紫色の素朴な可憐な花を付けて辺りは春のメルヘンの世界に変わった。田圃の隅のため池には、冬を過ごしていたドジョウが絡み合いかたまりとなった大量のドジョウを捕る事が出来た。今は開発が進み宅地に成ってしまい面影もない。そこに今回有料老人ホームを作った。お年寄りがのどかな昔を思いおこし心安らかな老後を過ごしてほしいとの願いから名付けた。TPP問題なども含め徹底的に効率的なアメリカ市場主義に巻き込まれそうな日本。日本の風土や原風景が失われて行く今だからその思いが強い。
在宅訪問診療をしながら単独世帯、老老世帯のどうしようもない状況を目の当たりにしてどうしても作りたいと考え続けていた所に鹿児島県木づかい推進事業を知り応募した所運よく採択された。夢を膨らましながら計画を練り6月着工にこぎつけた。東日本大震災で建材不足も懸念されたがその心配もなく、台風も指宿には来襲する事もなく、建築は予定より早く進み総木造の有料老人ホーム及びデイサービスセンターの建物はもうすぐ完成する。12月1日「れんげ畑」として開所出来る。
http://www.myclinic.ne.jp/tabataclinic/pc/
在宅医療中での死、すなわち暮らしの場で死亡した場合、医師法20条の診察後24時間以上経過して死亡した時の診断書の取り扱いの解釈にはいまだに混乱と言うより誤解が有る。例を上げると主治医が最後に診察した後、24時間以上が経過して、自宅や介護施設で亡くなった場合、主治医が立ち会えなければ、診断書は書けず異常死として警察に届け検案が必要とする全くの誤解である。さらには家族と主治医とのかねてからの申し合わせが無かった為、家族間の意見の違いなどから死に際になって、救急病院に収容され救急医が診療中ではない死として警察に届けて検案する誤った解釈の場合も少なくない。そうなると人生の最後が警察や検案医の関わる死体検案になってしまい、診療を継続して来た主治医や家族、ケアスタッフにとり穏やかな看取りが出来ないのはつらい。
正しくは「診察後24時間以上経過した死」でも以前から診療中の患者は、死後の診察で死亡診断書が書けて、異常死として警察に届ける必要もない。
ー昭和24年医務局長通知ー
診療が継続している患者が、それに関連する原因で死亡した場合、24時間以内ならば、あらためて死後の診察をしなくても、また24時間以降は死後の診察をする事により死亡診断書が書ける。ここでの24時間以内の規定があるのは死後の診察をしないで診断書を交付するのをなるべく制限するためである。
1.死亡診断書は診療中の患者が死亡した場合に交付されるものであるから、死亡の際に立ちあっていなかった場合でも交付する事が出来る。
2.診療中の患者であっても、交通事故など全く別の原因により死亡した場合は死体検案書を交付する。
診療中の患者とは
かかりつけ医の管理下で治療や療養指導を受け入院や定期的通院、薬剤投与を受ている場合。
最後の診察からの時間経過で規定はされない。医師としての社会通念上の判断で良い。
搬送先の医師も画像、心電図、他院からの情報提供で病死で有ると診断や推定が出来れば異状死体には当たらず診断書が書ける。