でんさん
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2012/05 >>
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

トップページ

Doctors Blog

新着コメント

新着トラックバック

< 社会保障ニューディール政策 | メイン | 第23回全国有床診療所連絡協議会 講演か... >

 第23回 全国有床診療所連絡協議会 

岡山コンベンションセンター 8月1日

  

シンポジュウム「地域医療を守る有床診療所に未来を!」

     

 東京女子医科大学教授  

 厚生労働省社会保障審議会委員                                渡辺俊介   

 

 私は日経新聞社を去り、今は大学で教えています。基本は、ジャーナリストです。民主党政権の医療制度改革での有床診の関わりと重要性について私の考えている事を話したいと思います。民主党政権の医療制度政策は昨年8月の衆議院選挙のマニフェストと今回の参議院選挙のそれとは、はっきりいって変わって居りません。今年になり仙谷現官房長官が中心になり、成長戦略としての医療政策をまとめています。これについて述べながら有床診の有り方を考えてみたいと思います。まず基本的に民主党政権はどう考えているのか、去年のマニフェストには国民医療費を対GDP比で今の8%から、2025年には8.9%まで増やすと書いて有ります。仙谷さんは予算を10%にすべきと頼もしい事を言っていました。問題は財源ですので仙谷さんの親分役の菅直人首相が消費税アップに触れたことは、ご存じの通りです。財源を確保するには成長戦略が必要です。当然消費税率、あるいは法人税率、所得税も上げないといけないが成長すると国民所得が増え同じ税率であっても、医療費の財源は増えるわけですから当然成長することも大切です。成長するにはどんな方法があるかと考えた時に3つの道がある。第1の道は昔の自民党政権が行った財政主導による公共事業、つまりゼネコンを中心に道路、ダム、橋の建築です。それによりコンクリートや鉄鋼企業が儲かり経済への波及効果を期待しました。しかし殆どど失敗して赤字国債がたまりにたまり平成8年をピークに経済成長はマイナスに陥りました。そこで2001年4月に登場した小泉さんはこれでは駄目だと云う事で財政出動による経済成長を放棄し、いわゆる規制改革による経済成長をめざす第2の道を選びました。しかし他の分野では一部、成功したかにも見えましたが、医療に関しての規制改革あるいは社会保障による抑制という大変な、私に言わせますと竹中平蔵と共に大きな間違いを犯し、結局大変な経済格差が生じ平成9年をピークに日本の経済はマイナスに陥りました。そして最近になり第3の道が言われ始めました。菅直人総理大臣は6月の最初の所信表明で雇用に重点を置くと言いました。医療、介護、保育は慢性的に人手不足になっているのでここに、国のお金を重点的に使い人を集める。そうすることにより雇用が増える。これが菅さんの言っている強い社会保障が強い経済、強い財政を生み出す第3の道なのです。民主党政権および厚生労働省事務当局も成長戦略として医療、介護、健康関連分野を充実させ成長するのだと言っています。方法論に4つあります。1つ目は地域に密着した医療、介護を中心にして人を集め仕事口を作り成長させる。この事に関して足立信也厚労政務官が4月29日に戦略チームでのヒアリングを行い、要するに医療・介護については、今年の2月、史上最高となる659万人が就労しており、一年前に比べると、42万も増えた。ものすごい雇用吸収なのでここにお金をつぎ込むとさらに雇用が増え就業率も改善し経済が成長すると話しています。2つ目は、いま日本の人口は減少している。例えば昨年、生まれた赤ちゃんは107万人、亡くなった人は111万人、一年で4万人減です。この幅がますます広がってくることは間違いないがそうだからといって外国人労働者はそんなに大量には雇えません。人口減少社会、労働力減少社会の中で、日本の生産性つまりGDPを上げて行かないといけない。先に述べた様な地域密着型雇用を拡大する事である。若い女性、高齢者そして障害者にも働ける場を作り生産性に寄与させて成長する。これは北欧に近い発想です。スェーデン、デンマーク、あるいはノルウェー3つの国とも25%と言う高い消費税率でも医療、介護を中心にして消費を拡大させ一人あたりの国民所得はベスト10に入っています。かつて日本の国民所得は世界第2位でした。今や17位まで落ちています。どうにかしなければなりません。そこで3つ目として生産性のイノベーション、そこに有床診療所がクローズアップされてくるのです。今ここが医療に関わるものにとって一番重要なのです。厚生労働省の生活統括官、つまり政策の最高責任者の言った言葉ですが地方都市の現状は就職するには信用金庫、あるいは役場、学校ぐらいしかない。殆ど東京、大阪に行ってしまう。これを変えなければいけない。医療・介護・保育・健康関連分野はそれを可能にする数少ない事業であるとはっきり明言しています。地元で雇用される事で若者も高齢者も障害者も働ける。これは具体的なほんの一例です。医療関連の仕方として厚生労働省の文書に地域包括ケアを推進するとあります。目新しさは有りませんが中身はかなり新しい部分もあります。それのポイントだけ言いますと在宅医療と介護サービスの連携強化です。これも言葉だけでは抽象的すぎてわからないのですが、2012年の診療・介護報酬同時改定でのさらなる在宅医療と介護サービスの連携強化、急性期医療の機能のさらなる強化です。これについては今回の診療報酬改定でも実行されています。さらなる地域リハビリ、在宅医療の充実強化、川上から川下までのシームレスの医療、リハビリ、そして在宅の提供体制をきちんと構築する。これから9月に民主党代表選挙があって、誰が総理になるにしても民主党政権の政策として、しっかりこれを具体化していくことは間違い有りません。財源問題は少し不透明になりましたが医療・介護を中心にして地域に若者、高齢者、女性それに障害者も就業してシームレスな地域体制を作って行くという事です。要するにイノベーションでの人材の活用です。労働人口は減りますから、一人あたり1.2~できれば1.5働いてもらいたい。そういった意味で医療に関しては地域医療の推進、創薬、医療機器、介護機器の開発促進、4番目にメディカルツーリズム等が民主党の医療政策です。この政策の中で有床診が、どう云う役割を果たせるか、私は十分どころか十二分に役割を果たせると思います。有床診の存在は、きわめて重要であると思っています。さらに当面民主党政権の医療政策の実行と併行しながら2年後の介護報酬、医療報酬同時改定を議論する場合に、今村先生、江口先生のすばらしい研究の実績が役立ちます。事実、それは今度の診療報酬でも評価されています。医療課長も2年後をにらんだ場合、有床診が重要な役割を果たしていく事は確かだと明言しています。皆さんはこういった民主党の医療政策に迎合するのではなくて、地域における包括ケアの中で有床診がもっとどんな役割を果たせるか明確に位置づけ、そしてなにができるか、そのために何が必要か、診療報酬も必要になります。そのために行政がなにをすべきか、有床診は何をすべきなのかと言う事を強く訴えて頂きたい。私もまだ厚労省社会保障審議会委員ですので最近、厚生労働省課長から9月に審議会を久々に再会するとの連絡がありました。9月の代表戦、つまり新内閣の構成をまってからだと思いますが、いよいよ9月以降具体的な動き出すのかなと思っています。私自身も有床診の重要性を認識する人間として皆様からお知恵を借りて、医療機関の立場から何か発言して行きたいと思っています。

固定リンク