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インフルエンザウイルスは特異的に気道粘膜細胞に感染する。そして炎症反応を起こしサイトカイン反応が生じる。その病態がARDSであり脳症、心筋炎の形をとる。その後、下気道炎に発展し喘息発作やCOPDの憎悪を起こし肺胞細胞に至ると細菌混合肺炎の形を取る。新型では入院の90%は15歳以下の小児で、死亡するのは壮年、高齢者、小児それぞれ3分の1である。入院の60%に基礎疾患があり小児では呼吸器疾患である喘息が大半を占めている。入院の理由は83%が呼吸障害で合併症として肺炎が多い。それはウイルス肺炎と気道に粘液栓子の詰まった気管支炎が多い。喘息を持っている場合、発症前喘息の重症度と肺炎の重症度とは相関しないので注意が必要である。高齢者ではCOPDが多くなるがインフルエンザに罹ると気道感染を起こし憎悪の原因になる。またインフルエンザ肺炎にも成り易い。2重の注意が必要である。インフルエンザ肺炎になると季節性インフルエンザでも20~30%に近い死亡率が有る。新型では特に肺に親和性が強く肺炎を起こす人が多い。肺炎を起こすと極めて予後が悪い。インフルエンザ肺炎はウイルスが直接肺胞上皮細胞に感染する。全肺炎の半数から3分の1、特に若い人はウイルス肺炎が多い。高齢者ではウイルスと肺炎球菌などの細菌が同時に感染する混合肺炎の病型やインフルエンザが良くなった後免疫能の低下で二次的に細菌性肺炎を生じる二次性細菌性肺炎を起こす。外国の特にメキシコでの報告によると新型の死亡例の大半が30代を中心にした壮年層の重症ウイルス性肺炎である。剖検では肺からは細菌は全く検出されてはおらずび漫性肺障害のARDSに見られる所見である。アメリカの報告では成人肺炎の31%がICUに入室25%が人工呼吸をしている。これはアメリカでは重症になってからタミフルが処方されている。死亡例の110例をみると48時間以内に抗ウイルス剤を投与されたのは26%に過ぎない。妊娠をしている人はインフルエンザに罹り易く死亡例は肺炎とARDSを続発していたとの報告も多い。インフルエンザ死亡例は肺炎で亡くなる。アメリカCDCの死亡例の剖検によると平均31歳、29%に細菌感染がみられその半数は肺炎球菌の肺炎であった。インフルエンザ対策として肺炎球菌ワクチンの接種が奨められているが肺炎を起こしたらウイルス肺炎か細菌性肺炎かの判定よりも早期から抗インフルエンザ薬と抗菌剤を使う事が重要である。季節性インフルエンザ肺炎では起炎菌が56%で検出されその半数以上は肺炎球菌であった。発熱したらすぐ医療機関を受診し治療を受ける早期診断早期治療が第1であり少しでも様子がおかしかったらレントゲンを撮り肺炎の有無をチェックしてもらう事が大切である。

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