今から21年前のルーマニアのチャウセェスク大統領が国外脱出をを果せず壁の前で銃弾に斃れる映像は瞼に焼き付いている。その政権末期には輸血や注射針の使いまわしによって1万人を数える多数の乳幼児がエイズウイルスに感染した。チャウセェスク政権は人こそ国力とのコンセプトで女性1人に5人の子供を生むように政令を作りチャウセェスクの子供達と呼ばれる捨て子が続出。食料は慢性的に不足し、多くが栄養失調で栄養補給に輸血が行なわれた。HIV感染者の血液も含まれていたため感染が拡大し病院は瀕死の子供達で溢れた。長くは生きられないと思われていたがエイズ治療の進歩から複数の治療薬を使うカクテル療法で健康を取り戻し彼らの2/3が成人した。だが社会の偏見は強く9割は職にも就けないでやり場のない思いを抱いて生きている。彼らは母親に捨てられた上に病院でHIVに感染した事を後で知ったのだ。悲しい話で胸が詰る。国家の責任は重大である。
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