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2010.04.29 06:07 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  でんさん  | 推薦数 : 2

疥癬の常識

介護施設で問題になる疥癬。全身が痒くて夜も眠れない。あっと言う間に介護施設の利用者全体に拡がる。よく見かける情景である。特に皮膚の弱いお年寄りは油断大敵で施設などで一人でも出ると次々に伝播する。特に介護に手間が掛かる人には必発、介護者の手を介してうつるからである。対応は施設によってでんでばらばらの事が多い。これは疥癬の生態を知らないのが原因だ。疥癬むしは動物の皮ふを離れては生きてゆけない。3日も離れれば死んでしまう。従って殺そうと下着をお湯で煮沸したり、イオウ水につけても意味が無い。ナイロン袋に入れて3日放置すれば事足りる。疥癬虫は腋の下、会陰部、手足の指の間の軟らかい皮ふの中に生息、交尾、産卵し繁殖する。皮ふに隧道を作り移動する。ここをまずしらべるのが診断の始まりでこの部分に角質の肥厚、湿潤などの所見があればその皮ふを撮り顕鏡し虫体や卵があれば疥癬である。体のあちこちの痒くて赤い湿疹様皮疹は疥癬虫に対するアレルギー反応でそこには疥癬虫は見つからない。介護者が疥癬の人を扱ったそのままの手で次の人を触るとすぐ感染してしまう。手袋するか充分手洗いをして次の人を扱う必要がある。勿論介護者にも移るので手袋で防御し1回1回手袋は代えるのが良い。仕事熱心な介護者ほど疥癬になる。治療は疥癬の患者にストロメクトール2~3Tを投与、体の掻痒皮疹部にはオイラックス軟膏を塗布、疥癬虫の居る所には蚊取り用噴霧剤フマキラを噴霧すれば良い。人体には無害である。痒みが激烈なのでアレロック2Tを投与する。介護者からの伝播を防ぐこと、病棟全体に拡がりやすいのでストロメクトールは同時に投与、1週間後に再投与する。投与は食後が良い。なぜならばストロメクトールは脂溶性だから。

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