でんさん
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2010/02 >>
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28

トップページ

Doctors Blog

新着コメント

新着トラックバック

2010.02.14 15:34 |  診療  |  開業 / 病院経営  |  生活 / くらし  |  その他(一般)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

使命感ー心の持ち方

ナチスの強制収容所の生々しい体験から、非常時に有って生きながらえた人と、無念にも死を迎えざるを得なかった人との差は何処に有ったか。心理学者のフランクルは『夜の霧』の著書の中で生死を分けたのは心の持ち方であったと述べている。苦境に追い込まれた時の心の持ち方として状況を受身的に捉えて『人生から何が期待できるか』ではなく、積極的に『人生が何を期待しているか』を前向きに考えることが大切である。

バレンタインデーの贈り物 ~from  my best partner

 

私は終戦の年の生まれである。私が生まれた時には、すでに父は戦死してこの世にいなかった。終戦日8月15日の2日前にソ連軍の満州侵攻で亡くなった。私は、その年の10月に生まれた。その1年後に、アメリカの対共産化対抗作戦の中で全日本人本国送還計画により生命の危険に晒されながらも何とか父の故郷に帰れた。父の遺伝子は私の中に宿りその灯火は何か偉大な力に守られながら何万里の道のりと海を渡り故郷にたどり着いた。今、私は医者として父の帰りたかった先祖代々の土地に診療所を建てて父の世代のお年寄りの命を見守り、見送りながら既に16年が過ぎた。いまさらながら私の生まれた時の運命の過酷さを思うに付け自分の今ある命に驚いている。死んだ父の魂が私にエネルギーと使命を与えている気がしてならない。私は誰にでも、私のクリニックの建物は父のメモリアル、ストーンであると言って憚らない。

受験生頑張れ。天神様と春をつげる梅。

固定リンク

第4編 連携のセクションに入ります。

ここではねらい①認知症高齢者の療養生活を支えるための医療と介護の連携の重要性について考えます。

連携ー1

2002年の古いデータですが要介護認定を受けた314万人の内、認知症日常生活自立度Ⅱ以上が約半数の149万人と2人に1人が認知症でした。自立度Ⅱは生活に支障のある症状はあるが、誰かが注意していれば自立できる状態です。そして79万人は自立度Ⅲ以上中等度から重度の認知症でした。その中の25万人はADLが侵されていない所謂、歩ける認知症でした。

連携ー2

認知症日常生活自立度分類は主治医意見書に採用されているものです。判定に当たっては認知症の程度、症状、生活障害を加味して判定します。

連携ー3

  これから高齢者人口はますます増え続け、団塊の世代が65歳以上の高齢者になる2015年には認知症の人が250万人、85歳になる2035年には380万人と予想されています。もっとも認知症の治療研究が進めば変わって来ると思います。

 連携ー4

 認知症と判断された人たちの所在は半数が在宅で生活しています。意見書への認知症との病名記載は少ない。この人たちのどれぐらいがかかりつけ医から認知症と認識されているかは分りません。自立度Ⅱを堺に予防給付か介護給付に振り分けられるのでより適切な判断が必要となります。

 連携ー5

高齢者が地域で普通に暮らし続けるためには医療・介護などの生活支援サービスがシームレスに提供される必要があります。これを実現するために平成18年地域包括支援センターが設置されました。かかりつけ医の日常診療での認知症の気付きを切っ掛けに専門医療機関への受診勧奨や支援センターに相談するなどの連携・支援が始ります。逆に支援センターの総合窓口などでの相談事例が地域のかかりつけ医に紹介されるなどの双方向の連携が成り立ちます。それとともに支援センター、かかりつけ医をバックアップする市町村行政、医師会などの支援体制ネットワークが機能することになります。

連携ー6

認知症の方は認知障害が相当進行した段階でも感情的な機能は保たれます。また環境変化に適応する事は困難です。これらの特性を踏まえて支援のあり方を考える必要があります。リロケーションショック対応です。  

  

 連携ー7

実践する為の具体的条件を示します。自宅の規模を逸脱しない小規模な居住空間。同じじ顔ぶれのなじみのスタッフ、日常の生活圏域を基本にします。

連携ー8

パーソンセンタードケア方式は現在広く介護現場で使われています。認知症の人が生活していく上で必要な課題を5つの視点に基づきアセスメントを行い、それを解決する為のケアプランを立て、それに沿って、その人らしい生活が安全に行なわれるようモニタリングしながら実践されます。

連携ー11

認知症の窓口には医療関係、保健関係、福祉関係、介護関係があります。特に福祉関係では市町村の地域包括支援センターが核になっています。介護経験者関係では認知症の人と家族の会の市部が各都道府県に置かれています。最近では若年性認知症の方々がブログを立ち上げ交流も行なっています。

連携ー12

平成18年の制度改正では予防重視の介護保険サービスと日常生活圏域を基本とする地域密着型サービスの仕組みが創設されました。具体的には要介護者に対する介護サービスと要支援者に対する介護予防サービスに大別されます。居宅サービスに訪問サービス、通所サービス、ショートステイ、福祉用具、住宅改修など、また市町村が地域事情に応じた整備や指定基準の設定可能な地域密着型サービス。本来の介護3施設サービスがあります。

連携―13 

 介護保険見直しでは高齢者が住み慣れて地域での生活継続を支援するために地域密着型サービスの仕組みが作られました。

連携―14 

 具体的には6種類のサービスがあります。

連携ー15

認知症対応の切り札と言われている小規模地域密着型サービスを説明します。自宅での生活継続を基本に、介護度が軽い間は通いを中心に、家族などの都合など必要に応じて時間を延長したり泊まりも受け入れます。重度化に従いそこに住む事も出来ます。これにはグループホームなどの併設で対応する事になっています。なじみの場所、なじみのスタッフが介護する事で環境の変化に弱い認知症のリロケーションダメージを回避し、混乱を避けることが出来ます。採算性の問題で現在事業所数は延び悩んでいます。平成18年の保険改正で重度化を防止する予防重視システムが導入され要支援1、2の介護認定者には新予防給付が提供され、生活機能評価で要支援、要介護になるおそれがあるとスクリーニングされた特定高齢者には、地域支援事業が提供されます。いずれもマネージメントは地域包括支援センターで行なわれますが一部支援1,2の予防給付は民間の居宅支援事業所への委託も可能です。

  連携ー16

 平成18年の保険改正で重度化を防止する予防重視システムが導入され要支援1、2の介護認定者には新予防給付が提供され、生活機能評価で要支援、要介護になるおそれがあるとスクリーニングされた特定高齢者には、地域支援事業が提供されます。いずれもマネージメントは地域包括支援センターで行なわれます。予防給付は民間の居宅支援事業所への委託も可能です。

連携ー17

介護予防サ-ビスには支援1,2の認定者に民間サービス事業所が行な新予防給付と要支援になるハイリスクの特定高齢者施策として市町村が行なう地域支援事業に分かれています。生活上の支援のほかに、運動器機能向上、栄養改善、口腔機能向上サービスが導入されました。

地域支援事業は事前に作成したプランに基づいて行ない、閉篭り、認知症、鬱の疑いの高齢者には訪問や通所サービスの中で行なっています。

連携―18

 平成18年度からの要介護認定の流れを示します。昨年4月に改訂されていますが、いずれにしても日常生活自立度がⅡ以上の場合は介護給付の要介護1以上となります。

連携―19 

 認知症の症状は在宅における介護の手間に大きく関係します。正確な把握と情報提供が大切です。

連携―20  

事例 

連携―21 

 病気の経過がよく分り、服薬についても詳細に記入されています。

連携―22

 介護サービスでの医学的な留意点についての具体的な記載があります。認知症の程度、長谷川式知能評価スケール結果や抑うつ症状への注意の記載があります

 連携―23

 主治医としては、本人、家族からは正確な情報が得られがたい医学的観点からの意見が大切です。

 連携―25 

事例のケアプランの視点

連携ー26

失禁や転倒のアセスメントへの助言、嚥下や摂食に関する注意点、心房細動の兆候、服薬の管理、副作用等についての具体的指示。行動障害や抑うつの対応についての助言し共通理解を得ます。

   連携―27

ケアマネは家族、サービス担当者、かかりつけ医からなるケアチームをコーディネートし、情報を集約して適切な生活支援をマネージメントします。生活支援の最優先事項は命の保障であり病気、障害、身体状況の把握はかかりつけ医との連携が必要です。サービス担当者会議はチーム全員が利用者の情報を共有する共通理解・認識の場であり介護認定更新や状態変化などケアプランの見直し時には必ず開かなければならなりません。

連携ー28 

連携ー29

 認知症の人は自身の体調の変化に気付けず病状を正確に訴えられません。医学的知識があり、利用者の自宅での生活をよく知る看護師がサインに気付き体の観察と看護、服薬管理、効果、副作用についてかかり付け医と連絡を密にするなど、介護者に与える安心は大きいと思います。

連携―30

 かかりつけ医と地域包括支援センターとの連携については前の方で説明しました。再度ここではかかりつけ医の役割を図に示します。

 連携ー31

包括支援センターには保健師、主任ケアマネージャー、社会福祉士の3職種が配置されています。これらの専門職が、かかりつけ医や介護サービス事業所など生活支援に必要な社会資源を結びつけるネットワークを構築する事によって高齢者や家族のニーズに応じた適切なサービスを提供する事が可能になります。具体的業務としては地域支援事業、要支援者への予防給付ケアマネージメント、虐待対応などの権利擁護、総合相談、多職種によるネットワーク形成が主な仕事です。

連携ー32

普通、若年性とは18歳頃の発症を言いますが、認知症の場合は60歳より若い40歳から50歳で生じた認知症をいいます。

連携ー33

 

介護保険制度ではサービス提供に際し、それまでの措置に代わって本人が意思決定して契約する制度になりました。判断能力が不充分な認知症の場合、誰かが変わって契約する必要があります。成年後見人制度は後見人を選任し本人に代わって法的処理をしてもらう制度です。そして社会福祉法、介護保険制度は個人の尊厳を旨としています。判断能力の衰えた人の尊厳を守り、本人本位の生活を営む為にも必要に応じて本人の意思を代弁実行する仕組みが必要だからです。

 連携ー34

成年後見には任意後見と法定後見があります。任意後見は判断能力が正常な人が将来に備えて信頼できる人に後見人になってもらいたい場合、法定後見は判断能力が無いか不充分で自分で後見人を選ぶ事ができない場合に行なわれます。後見人の仕事は財産管理と税金などの支払いと介護支援や生活面など身上管理です。後見人は信頼できる人なら身内、友人、法人でも可能で複数でも構いません。

 連携―35 

日常生活自立支援事業は福祉サ-ビス契約をする意思能力はあっても、1人で利用するには不充分である一人暮らしや、高齢世帯などに対し福祉サービスの利用手続きや日常的な金銭管理などを行ないます。成年後見制度を利用するほどではない場合に適しています。

 連携ー37

高齢者虐待とは、高齢者の権利・利益が侵害されて、生命や心身または生活に支障が出るような行為や状況です。 平成184月に高齢者虐待防止法が施行され市町村や地域包括支援センターが相談・通報を受理する体制が整備されました。介護者支援も含まれて居ます。 平成1912月に公表された調査結果によると市町村への相談・通報件数は18,390件で、このうちの12,569件が虐待の事実が確認されています。

 虐待者は、 「息子」が38.5%、次いで「夫」が14.7%で合わせて51.2%と「男性」によるものが過半数を占めていました。虐待の種類では「身体的虐待」が63.7%、次いで「心理的虐待」が35.9%、「介護等のネグレクト」が29.5%、「経済的虐待」が27.1%、「性的虐待」が0.6%です。虐待を受けた高齢者は認知症日常生活自立度「Ⅱ」以上が約42%でした。認知症を介護する家族にとって、親や連れ合いが認知症になったという事実を受け入れがたい場合や認知症により引き起こされる症状への対処方法が分らずに結果として虐待にいたるケースもあります。

連携ー38

高齢者虐待防止法では医師など保健医療関係者は行政の虐待防止施策に協力しなければなりません。虐待を受けたと思われる高齢者を見つけたら市区町村や地域包括支援センターに通報する責務があります。

連携ー39

地域の住民全てが認知症についての共通の認識を持つことが大切です。

かかりつけ医は認知症の早期発見と診断、それに他のスタッフに認知症の人の健康に関する情報を伝える等、かかりつけ医でないと出来ない大きな役割があります。

   

 最後に鹿児島県の認知症対策の取り組みについて説明します。

スライド Ⅰ 鹿児島県における事業体系図です。認知症高齢者・家族を中心に、上が医療分野,下が介護・福祉分野で,各事業において認知症対策を総合的に進めます。

 

スライド Ⅱ 県は平成18年に「認知症対策等総合支援事業」を創設しました。そして施設等の認知症ケアの質向上を目的として①から⑥の事業を行なっています。

 

①「認知症介護実践者等研修事業」とその指導者養成のための

②「認知症介護指導者養成事業」,医療機関の連携・分担での認知症サポート医養成研修や、かかりつけ医認知症対応力向上研修を行う

③「認知症地域医療支援事業」,認知症の人や家族の相談、一般への理解・普及を行う認知症サポータの養成のための

④「認知症理解促進事業」,モデル地域を選定し,地域における支援体制の充実やネットワーク構築を図る

⑤「認知症地域支援体制構築等推進事業」や医療と介護の連携強化を目的とした

⑥「認知症対策連携・体制整備事業」を実施しています。

 

スライド Ⅲ 国は平成20年7月「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」を設置しました。今後、認知症対策として「実態の把握」「研究・開発の促進」「早期診断の促進と適切な医療の提供」「適切なケアの普及及び本人・家族支援」「若年性認知症対策」を推進します。

スライド Ⅳ 国は「認知症の早期診断の促進と適切な医療の提供」と「適切なケアの普及及び本人・家族支援」において課題である「医療から看護へのシームレスなサービス提供」が推進出来る様に認知症疾患医療センターを全国に150ヶ所設置する予定です。

そして認知症疾患医療センターを設置した地域包括支援センターに認知症連携担当者を配置して関係機関とのネットワークを構築して行く。業務内容は図の中に示してあります。

 

スライド Ⅴ 県は認知症対策として「医療」「介護」「福祉」「就労」の分野の視点から総合的に考えていく認知症対策連携・体制整備事業を,平成21年度から開始しました。

スライド Ⅵ  昨年12月に県から認知症疾患医療センターに指定された4つの医療機関です。

スライド Ⅶ 県は、認知症対策連携・体制整備事業の一環として,予防から重症度に応じた支援を総合的に行なう方策を検討し、ネットワーク構築のための「認知症総合支援対策促進協議会」を1月29日に開催しました。

Ⅷ スライド

固定リンク