でんさん
More プロフィール

Search

Calendar

<< 2009/11 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30

トップページ

Doctors Blog

新着コメント

新着トラックバック

2009.11.01 21:47 |  診療  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

インフルエンザ脳症

新型インフルエンザの感染で幼児のインフルエンザ脳症の報告が相次いでいる。厚生労働省は、意識障害などの症状が出た場合には、大至急小児科を受診するよう注意を呼びかけている。

インフルエンザ脳症はインフルエンザウイルス感染による神経合併症の1つである。特に1歳から4歳までの幼児に多く、6時間から1日で急激に高熱から意識障害、突然の痙攣は8割に見られ進行は急速である。異常に暴れたり意味不明のことを言うなどの異常行動もある。インフルエンザ脳症は、急性壊死性脳症、ライ症候群、HSE症候群の種類がある。インフルエンザ脳症の発生メカニズムは解明されていない。ウイルスが中枢神経細胞に侵入して脳症が生じるのではなくウイルス血症から誘発されたサイトカインで血管透過性亢進が生じるためと考えられる。死亡率は15~30%と高い。脳性まひなどの後遺症が残りやすい。目下の治療法は、対症療法が中心となる。

 

  インフルエンザ脳症には、急性壊死性脳症、ライ症候群、HSE症候群の種類がある。

 

急性壊死性脳症

  脳内深部の小血管の血管透過性が亢進し、血管周囲へ赤血球や血漿が漏出し、血管周囲の脳組織が浮腫に陥り、二次的に神経細胞やグリア細胞が壊死に陥る脳症です。

 

 脳幹型 興奮症状や短い痙攣の後に意識障害をきたし、数時間で呼吸停止にいたる劇症型で頭部CT検査では脳幹や視床の低吸収と腫大が特徴。

 

 病変限局型 両側の視床、大脳白質、小脳、脳幹に対称的に境界明瞭な病変を生じる。急性壊死性脳症は肝臓、腎臓などの臓器も障害される。

 

ライ症候群
ライ症候群は、インフルエンザなど上気道炎や水痘で発熱して回復した後、長時間嘔吐し続けて急激に昏睡などの意識障害、痙攣を起こし場合によっては死亡する。血液検査で肝臓や筋肉由来の酵素が上昇し、高アンモニア血症や低プロトロンビン血症が見られる。ミトコンドリア障害でTCA回路、糖新生、尿素回路などの代謝機能が障害を受ける。ライ症候群は、その発症に解熱剤との関わりが指摘されており解熱剤使用には充分な注意が必要である。

HSE症候群

HSE症候群は出血性ショック脳症症候群で発熱、ショック、意識障害、痙攣、出血、下痢などの症状が現われる。乳幼児に多く見られDIC(播種性血管内凝固症候群)のほか肝機能や腎機能も障害される。

 

インフルエンザ脳症の治療

 

インフルエンザ脳症には有効な特効薬は無い。インフルエンザウイルスに対する原因療法と  サイトカインの異常産生、神経細胞のアポトーシスを抑制する治療を組み合わせて行う。
「タミフル」「リレンザ」の抗インフルエンザウイルス薬は、脳症への治療効果は報告されていないが発熱期間を短くする。全身の細胞から通常量をはるかに超える炎症性サイトカインが放出され、体内を嵐のように吹き荒れる「サイトカイン・ストーム」が、インフルエンザ脳症の発症に大きく関与していることから、「シクロスポリン療法」が効果を上げているという報告がある。一般的な痙攣や脳浮腫に対する対症治療として、抗痙攣薬、グリセリン、呼吸管理を含めた全身管理を行うことも必要である。発熱は40度を超えなければ一般的には身体への害はないので安易な解熱はすべきではない。一部の解熱剤がインフルエンザ脳症の引き金になっていると考えられアスピリン系の解熱剤は小児インフルエンザには禁忌となっている。

 

 

固定リンク

2009.11.01 18:10 |  診療  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

インフルエンザ肺炎

インフルエンザ感染に伴うウイルス肺炎、もしくは合併した細菌の二次感染による細菌性肺炎。 

インフルエンザウイルスによる感染成立

 ウイルスは活性化プロテアーゼでHA糖タンパクを開裂して細胞に吸着侵入する。:開裂の機序には、細菌性プロテアーゼによるものとプラスミン活性化を介するものとがある。今回の新型ウイルスはH5N1と同じ様に肺の細胞に親和性が高いとされている。

細菌による二次感染 

 インフルエンザウイルスによって線毛が障害されて脱落するために細菌による二次感染が続発しやすくなる。インフルエンザ感染で見られる肺炎は肺炎球菌やインフルエンザ菌などが起因。

  *純粋型 

 ウイルス単独で生じる。発症から呼吸器症状が急激で、呼吸苦、呼吸速拍、チアノーゼを生じる。SPO2の計測が役立つ。room airde93%以下は危険。今回の新型インフルエンザでは特に小児では疑い段階の早期からの抗インフルエンザ剤の投与が勧められる。

  *混合型

インフルエンザで肺に細菌感染が合併する。原因菌には肺炎球菌、インフルエンザ菌が多く、ブドウ球菌では重症化しやすい。 免疫低下の患者では肺炎桿菌や緑膿菌などのグラム陰性桿菌も起炎菌に加わる。肺炎球菌ワクチンが重症化や予防に有効。

《症状》

潜伏期間は1日。高熱・頭痛・筋肉痛等の全身症状が先行する。咳嗽、喀痰。

《治療》

ウイルス検査を行う。陰性でも経過中に複数回行い、抗インフルエンザ剤のタミフル、リレンザ吸入。近いうちに静脈注射用抗ウイルス剤が認可される予定。細菌による二次感染には抗生剤。状態で酸素投与、人工呼吸管理、人工心肺が使われる。

固定リンク

劇症一型糖尿病の成因については、10日以内という超急性に発症し発症前の感冒様症状の存在などから「ウイルス説」もある。一部症例で膵島炎が見られ、また自己抗体が確認できる症例もあり「自己免疫疾患説」も出ている。いずれにせよ詳細な分析を待たざるをえないが風邪の症状に酷似しているので誤診され見逃されやすい。そして治療が遅れると平均4日で命が危うくなる。だれでもかかる可能性があり誤診が原因で命を失った症例など実際に裁判になっているケースもある。発症平均年齢40歳とされる劇症一型糖尿病は、のどの痛み、発熱、上腹部痛などの風邪症状から始まり次いで、のどの渇き、ひどい全身倦怠(けんたい)感、夜は1、2時間おきにトイレに立つ多尿などの症状が出てくる。そうこうするうちに、意識がもうろうとして来て症状が出てから重篤になるまでの期間が短く、平均4日でインスリンの分泌がなくなり生命の危機にさらされる。風邪症状を訴えて近くの内科を受診しても、風邪や胃炎と間違われ、風邪薬や胃薬を処方されて帰されたり、二型糖尿病と間違われたりするして薬を飲んでも、治らないどころか、症状は悪化し、これはおかしいと救急車を呼んで病院に駆けつけたときにはすでに遅く、命を落としてしまうことも例もある。 肥満や遺伝素因をベースに、中高年になってから発症する2型糖尿病はゆっくりと進行する。これに対し1型糖尿病は、すい臓からのインスリン分泌が著しく低下して起こる。劇症1型糖尿病は1型糖尿病に属するが、その進行スピードは通常の1型の10倍も速い。緊急入院して大量の生理食塩水の点滴と同時に、インスリンの持続静脈注射を行なうと血糖値はかなり良くなるが一度低下したインスリン分泌能力は元には戻らない。その後はインスリン注射をして血糖値をコントロールする。初診時の診断では血糖値が異常に高いのに、直近2カ月間の血糖値の平均を示すHbA1cは正常範囲か軽度上昇にとどまる事。尿中にケトン体が大量に出ているなどが劇症1型糖尿病の特徴である。風邪症状に続いて猛烈な咽の渇きや多尿が出てきたら、この病気を疑って尿と血液をチェックし、緊急治療を行う必要である。新型インフルエンザが流行している時期、この病気も念頭に検尿して尿糖、ケトン体そして血糖値の測定が必要である。ウイルス肺炎を予想し簡単に測れる酸素飽和度(SPO2)の測定も利用すべきである。

固定リンク

2009.11.01 08:43 |  診療  |  その他(一般)  |  その他(医療関連)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

世界の状況~カナダ。

 カナダの第42週(10月18日~24日)もアメリカに追従するようにインフルエンザ様症状を訴えて医療機関を受診する患者数は急激な増加を示している。外来受診者数1000人中に占める割合は60人となり、冬期間の季節性インフルエンザ流行期における患者数をこえ出した。多くは小児である。

インフルエンザA(H1N1)は第2波が始まった。

 

終末にはH1N1ワクチン接種を求める長蛇の列が出来てた。州政府は、最終的には全ての州民が接種を受けられるから、現在はハイリスク者を優先して、健康な州民はワクチン接種を待つように伝えワクチン接種を待つ人々に対してナースがスクリーニングしていた。

 アメリカの42週を下の図で示す。

 

 

 

日本国内の流行状況も冬期間の季節性インフルエンザで見られる流行水準に達している。

オーストラリア、ニュージーランドなど5月に入った南半球での感染者数は減少し例年のインフルエンザ患者数のレベルになっている。途上国でパンデミックに近い状態が起きそうである。ロシアのウクライナでは3週間に亘る社会的隔離対策が発表され薬局に市民が殺到し感冒薬とかマスクが売り切れた。

新型インフルエンザの流行予想には国内と海外の状況を見比べて行く必要がある。

固定リンク