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子供世代の小中学生、特に6歳以下の幼児を中心に新型インフルエンザの流行が広がっており抗インフルエンザ薬タミフルの小児用ドライシロップが品薄になって来ている。11月に入りすでに供給が追いつかなくなった。抗ウイルス剤には吸入用のリレンザもあるが子供には使いづらい。そこでタミフルの成人用カプセルを脱カプセル、小分けして凌いでいる所も出だしている。しかし苦くて子供には飲みづらく途中で服用を中断する場合も多く、耐性菌の発生する恐れが危惧される。と言ってもウイルスの特性のため耐性株が主流にならなければ耐性ウイルスの消滅して流行はしない。しかしサーベイランスは必要である。

インフルエンザに良く効く漢方薬に麻黄湯がある。麻黄湯は生薬の麻黄、杏仁、桂皮、甘草を混合した製剤で適応症には感冒、喘息、鼻閉塞に加えてインフルエンザの初期がある。従来から風邪の悪寒、発熱に使われ、インフルエンザにも良く処方されている。
麻黄湯はウイルスには直接作用はしないが、免疫力などの自然治癒力を高める。最近の日本感染症学会で「麻黄湯」はインフルエンザにたいしてタミフル並みに効果があるという研究結果が報告された。A型インフルエンザウイルスに感染した18~66歳の男女の20人を対象に8人にタミフル、12人には麻黄湯エキスを5日間処方した。ともに発症48時間以内に服用させ、高熱が続く時は解熱剤を飲ました。服用開始から平熱に戻るまでの平均時間は、タミフルが20.0時間、麻黄湯が21.4時間と殆ど差が見られず解熱剤の平均服用回数はタミフルで2.4回、麻黄湯は0.6回と少なくて済んだ。タミフルによる異常行動がクローズアップされてから、副作用の少ないといわれる漢方薬の麻黄湯が注目されている。インフルエンザの治療薬としてタミフル、リレンザ以外に漢方薬もある。現在は消炎鎮痛解熱剤は継続使用が出来ないし、インフルエンザには薬が限られている。漢方薬をベースに高熱があるとき消炎鎮痛剤を屯用する方法は便利である。


カナダの流行は表に表れていないが例年の3~4倍の小児のインフルエンザ患者が入院。イギリスは流行は無く再燃も無い。日本で先行して流行した地域は減少し、遅れて流行りだした特に地方がピークになってきた。全体は減少している。



小春日和。
ギランバレー症候群は、免疫が関与した筋力低下の急速に進行する末梢神経系疾患である。ほとんどは完全に回復するが、慢性の筋力低下を残す人もいる。インフルエンザを含む種々の感染症で引き起こされ得る。通常、ギランバレー症候群の発生頻度は、接種した人々と接種を受けなかった人との間で変わりない。インフルエンザワクチンの調査とデータ解析で、H1N1ブタインフルエンザ様ウイルスを含んだ1976年のワクチンに対してのみ明確な因果関係が認められている。しかし現行の季節性および、パンデックインフルエンザワクチンのいずれにおいても明確な因果関係は、見いだされていない。1976年の米国で経験されたインフルエンザ予防接種キャンペーンの際、100万接種あたり約10例がギランバレー症候群を発症した。なぜ、この特定のワクチンにともなってギランバレー症候群を発症したのか、明確に立証されていない。将来のワクチンに同様のリスクが発生する可能性を完全に排除することはできないが、新型インフルエンザワクチンは、確立された基準によって製造され、しかもギランバレー症候群と因果関係が認められていない、十分に研究されたインフルエンザワクチンと同様の方法で製造されている。ワクチンの発売後のサーベイランス(市販後サーベイランス)は、発生する可能性のある重篤な副反応の検出のために施行されている。安全性の監視システムは、新しいパンデミックインフルエンザワクチンの接種戦略における重要な部分の一つである。
*妊娠や受胎能力、胚の発生あるいは胎児の発育、出産や出生後の発達に対して、パンデミックインフルエンザワクチンによる有害事象は見られていません。
臨床における研究の中で、妊娠中の女性に対する新型インフルエンザ感染の重症化リスク増加の観点から、供給量が許す限り、妊娠中の女性は予防接種を受けさせるべきグループです。
最近の研究では、感染した妊娠中の女性は、感染した一般の方々よりも、集中治療室での加療を受ける機会が10倍高いこと、入院した症例の7-10%は妊娠の第2三半期か第3三半期の女性だということが示されています。予防接種の利点は、そのリスクを補って余りあります。
*子どもたちにおいて最も良く見られるインフルエンザ予防接種の副反応は、その他の小児期における予防接種の副反応(接種部位の痛み、発熱等)と同様です。医療関係者や接種者が、それら症状の不安を取り除く最も適切な方法をアドバイスしてくれます。
もし、お子さんの副反応に対して何か心配なことがある場合には、可能な限り早く医療関係者に相談してください。お子さんは、予防接種に関連する症状ではなく、予防接種後に偶然、何らかの症状を呈しているかもしれないということも念頭においてください。
*チメロサールは、一般的に、ワクチン使用時の細菌汚染を防ぐための保存剤として使用されています。不活化ワクチンは、もしそれが複数人分使用可能なバイアルで供給されるときにチメロサールを含んでいます。幾つかの製品は、抗細菌物質として製造過程で使用され、その後の精製過程で除去されたチメロサールが残存としてごく微量含まれていることがあります。
チメロサールは、人体に毒性を示すことが分かっている天然化合物のメチル水銀を含んではいません。チメロサールは、別の形の水銀(エチル水銀:人体に蓄積せず、代謝されてメチル水銀よりもずっと早く排泄される)を含んでいます。
チメロサールの安全性は、科学者のグループにより厳しく検討されてきました。ワクチンに含まれるチメロサールに曝露された乳児、小児、妊婦を含む成人において、毒性を示す証拠はみられていません。
*輸入ワクチンに使用されているアジュバンドは、ワクチンにおいて免疫反応を増すための物質であり、ワクチンをより効果的なものにすることができます。幾つかのワクチンでは、もう何年にもわたって使用されています。
アジュバンドの安全性は検証されています。予防接種において、免疫反応が弱いことが分かっている人々のために使用されている幾つかの季節性インフルエンザワクチンはアジュバンドを含んでいます。幾つかのパンデミックワクチンは、使用する抗原ウイルス(抗原は、免疫反応を刺激することができる物質です)の量を減らすためにアジュバンドを含んでいます。製造業者が製品にアジュバンドを含むか含まないかを決定します。ワクチンに含まれるアジュバンドは、すでに他のワクチン(B型肝炎、季節性・パンデミックインフルエンザワクチン等)で使用されることが認可されており、安全性には実績があります。
インフルエンザ脳症は感染症法で診断したすべての医師に診断から7日以内に届け出ることが義務づけられている。新型インフルエンザの重要な臨床像のひとつである脳症について、それらの情報を明らかにすることは、現在臨床の場で治療にあたる医療従事者のみならず、国民や保健行政担当者にとっても重要と思われる。そのため、国立感染症研究所感染症情報センターでは、第28週以降にA型インフルエンザウイルスによる脳症として届出のあった症例について、各自治体の感染症情報センターを通じて届出医師に対して、基礎疾患の有無、臨床経過等の詳細について追加調査を依頼しており、現在もまだ調査を継続中である。可及的速やかに広く情報を還元することの有用性を考慮し、60例のAH1pdmによる急性脳症の症例についての調査結果を記述する。 60例の年齢分布は1~24歳(中央値8歳)であり、男性35例、女性25例である。25例に基礎疾患や既往歴を認めており、その内訳は熱性けいれん12例、気管支喘息9例であった。気管支喘息9例のうち現在治療薬の投与が行われているのは4例であり、そのうちテオフィリン製剤が投与されていたのは1例であった。症状では、全症例に意識障害を認めた。発熱から意識障害出現までの期間は0日(同日)が12例、1日が36例、2日が8例であったが、3日、4日、7日、8日との回答もそれぞれ1例ずつ認めた(中央値1日)。意識障害の程度はJapan Coma Scale(JCS)20以上が34例、JCS10が9例、JCS10未満が16例であり、1例は判定不能であった。意識障害の持続時間は不明の2例を除く58例中では、48時間以上が19例、24~48時間が9例、12~24時間が15例、12時間未満が15例であった。けいれんは31例に認められ、うち11例はけいれん重積を認めた。異常行動や異常言動は45例。脳症に関連した検査として脳波検査が施行されていたのは47例で、うち35例で高振幅徐波などの所見を認めていた。全症例に対して頭部CT検査もしくは頭部MRI検査が施行されており、いずれかの検査で何らかの所見を認めたのは60例中32例であった。頭部CT検査では脳浮腫を認めた症例が多く、予後不良例では視床や脳幹に低吸収域を認めた症例もあった。頭部MRIではT2強調画像や拡散強調画像で脳梁膨大部などに高信号領域を認めたとの回答が複数例あった。脳波検査と頭部画像検査(CTまたはMRI)のいずれにも異常所見を認めなかった症例は8例であった。髄液検査は42例で施行されたとの記載があり、うち4例で髄液中の細胞数増多、1例で蛋白濃度上昇(66.4mg/dl)とIL-6上昇(143 pg/ml)の所見ありと報告された。全症例に対して抗インフルエンザウイルス薬が投与されており、その内訳はオセルタミビル38例、ザナミビル13例で、9例ではこの2剤が短期間併用されていた。発熱から抗インフルエンザウイルス薬投与までの期間は0日(同日)が15例、1日が32例、2日が10例、3日、4日、6日が各1例(中央値1日)であった(6日の症例は経口摂取が困難だったためとのことであった)。意識障害が出現する前日までに抗インフルエンザウイルス薬の投与が開始されていたのは12例、意識障害が出現した日に投与が開始されたのは38例、意識障害出現日より以降に投与が開始されたのは10例であった。なお、意識障害出現日に投与が開始された場合の前後関係については、今回の調査ではその詳細については不明である。さらに、薬剤別にみると、オセルタミビル投与例(38例)では意識障害出現の前日までの投与開始が6例、意識障害出現当日の投与開始が22例、翌日以降の投与開始が10例であり、ザナミビル投与例(13例)では意識障害出現の前日までの投与開始が6例、当日の投与開始が7例であった。両剤が投与されていた9例のうち、オセルタミビルが先に開始されたのは3例、ザナミビルが先に開始されたのは1例、どちらが先に開始されたか不明(もしくは同時に開始)であったのは5例であり、すべての症例において、意識障害出現日に投与が開始されていた。抗インフルエンザウイルス薬の投与量はいずれも通常量であった。解熱剤は36例で使用されていたが、1例(イブプロフェン)を除きすべてアセトアミノフェン製剤であった。 インフルエンザ脳症に対する治療としてステロイドパルス療法、γグロブリン療法、脳低体温療法、血漿交換がそれぞれ47例、23例、6例、1例で行われていた。シクロスポリン療法、アンチトロンビンIII大量療法を用いたとの回答はなかった。13例ではこれらのいずれも行われていなかった。人工呼吸器は12例で使用されていた。 22例において脳症以外の合併症を認めたとの回答が得られた。その内訳は気管支炎もしくは肺炎が17例、低Na血症が2例、気管支喘息発作が1例、腎不全が1例、多臓器不全が1例であった。転帰についての回答が得られた59例のうち、死亡3例、後遺症ありが7例、治癒・軽快が49例となっていた。入院日数についての情報が得られた50例(死亡例は除く)の入院日数は2~39日(中央値9日)であった。後遺症の内容は精神神経障害を7例全てに認めたが、3例では身体障害(運動麻痺や失調)の合併も認められた。死亡例3例(4歳、5歳、7歳)の発熱から意識障害出現までの日数は1日2例、2日1例であり、発熱から死亡までの日数は2日、4日、9日各1例であった。以上のように、多くの症例ではインフルエンザ発症後比較的早期に脳症の症状が発現しており、抗インフルエンザウイルス薬やステロイドパルス療法を中心とした治療が行われて83%が軽快しているものの、中には後遺症を残したり死亡に至る症例も認められた。
オーストラリアでは新型インフルエンザ肺炎の重症患者に人工肺(ECMO)を使用し多くの成功例があった。レスピレーターで酸素を高圧で送っても肺の機能が回復しない場合、体外に血液を取りだし、人工肺(ECMO)でガス交換を行う。
挿管後12時間以内に血液ガスの改善なければECMOを考慮したほうが良い。
新型インフルエンザ重症肺炎例では挿管しても速やかに呼吸動態が改善することは少なく,挿管以降も血液ガス動態の悪化が進行する。新型インフルエンザ重症肺炎例で人工呼吸管理に難渋する場合の選択肢として,ECMOが必要になる。ECMOを適応する1つの目安として「PIP 30cm以上の非常に強い換気で,吸入酸素濃度90~100%という強力な人工呼吸管理をしても,動脈血酸素飽和度が90%に達しない状態が12時間以上続くような場合は,ECMOを実施できる施設への転送を考慮すべきである。
新型インフルの流行状況。グーグルトレンド。
カナダ 11月24日
アメリカ 11月24日
日本 11月24日

ワクチンと関係のない偶発的死亡の確率に関してランセットに載った研究論文によると、統計上は6週間内の偶発的死亡数は1000万人中6人である。1000万人にワクチン接種を行なった場合、6週間以内にワクチン接種の副作用と無関係な偶発死が6人はいる可能性がある。妊婦の自然流産の確率は1日100万人中に397人とされる。ワクチン接種後に流産があったとしてもワクチン接種とは関係のない偶発流産の可能性もある。日本では高齢者が21人死亡しているが偶発死といえるであろうか疑問である。
カナダでは鶏卵から作るアジュバントの入ったグラクソスミスクライン社の不活化ワクチンで保存剤チメサロールの入ったA/H1N1ワクチンを660万人に投与し36件の重い副作用が報告された。ほとんどがアレルギー反応で接種後直ぐに発現している。1人でワクチン接種後にアナフィラキシー反応で死亡している。一般的な発生率は10万人に1人であり、今回は重症なアレルギー反応が2万人に1人で発生し5倍の発生率となっている。一部のロットに重症アレルギー反応を起こす可能性があり同社はカナダ政府に回収するように依頼した。このロットは10月末に出荷されたもので、約17万接種量に登る。カナダ政府は11月23日に接種中止の決定をした。日本も来年1月より基礎疾患の無い高齢者に使う予定にしていたワクチンである。情報収集のために厚生労働省の調査チームがカナダに派遣される事になった。
オーストラリア

ニュージーランド

