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この1週間に新型インフルエンザで医療機関を訪れた患者数は約18万人と推定される。流行は止まらない。しかし警戒はしなければならないにしても過剰に怖がる必要は無い。今回の新型インフルエンザの毒性は低く、健康被害が少ないがゆえに大流行している。もし鳥インフルエンザN5H1のような強毒型なら感染し発病したら殆どの人は重篤になり動けなくなる。もしくは亡くなってしまうので余程の事が無い限り広範囲には広がらない。流行も短時日の内に終息する。今回の新型インフルエンザは感染しても症状は軽いので動き回る人が出てくる。そして感染を広げていくのである。ウイルスをばら撒いている感染源患者との接触を避ける事が大切である。それには不要な外出を避け、どうしても行かなければならない場合は人ごみの中でのマスクの着用、外出後のこまめの手洗い、うがいの励行が効果がある。反対に医療機関に行くまでも無いが熱や咳など風邪症状のある人でも新型インフルの可能性もある。決して自分が感染源となり、他の人にうつさない咳エチケット、手洗いが大切である。患者の集まる医療機関での待合も危険が一杯。不要な受診は避ける。発熱して感染の疑いのある人は予め電話で医療機関に問い合わせて指示に従う。住民の協力ともてる総合力で流行の連鎖を断つことが大切である。
個人の感染の問題は勿論、特に感染に対するハイリスクの人は感染したら重篤化する。その人々を守る集団防衛としてまた国民の不安を解消する為に公衆衛生の介入がどうしても必要である。就学前の幼児のインフルエンザ脳症が24人で1人死亡した。1年間に季節性インフルエンザでも100人ほどが脳症になる。脳症はウィルスに対する生体の過剰な免疫反応で引き起こされる脳浮腫である。ボルタレンなど強い解熱剤が誘引になるとされる。一割が死亡し2割以上が癲癇や麻痺の後遺症が残る。今日、東京で
小児科学会が開かれた。感染のハイリスク群の小児24人が脳症に罹り一人死亡、ウイルス肺炎で14人が入院し、その中の一人は急速に重症化し死亡したとの報告がなされた。同じくハイリスク群である妊婦が感染した場合、他の妊婦から隔離しなるべく早期にタミフルによるの治療を開始する。出産後は新生児を隔離し、母乳を介して感染はしないので母乳を搾乳して新生児に授乳する。また新生児が感染した場合、タミフルを早期に投与治療する。感染した母子と接触した妊婦はタミフルの予防投薬を受ける。兎に角、 ワクチン接種の早い実施が急がれる。オーストラリアと中国は今月からワクチン接種を始める。日本とアメリカは10月となる。抗インフルエンザ薬リレンザの製造元のグラクソスミスクライン社は例年の4倍量を製造すると発表した。一つの安心材料である。
沖縄県の報告数は大きく減少したが、北海道、宮城県、首都圏、大阪府、兵庫県、福岡県等の大都市圏を中心とした報告数の増加が目立ってきている。警報レベルを超えている保健所地域は4箇所(沖縄県4)と横ばいであったが、注意報レベルのみを超えている保健所地域は13箇所(北海道2、宮城県1、東京都1、神奈川県1、大阪府3、福岡県3、長崎県1、大分県1)に増加した。また47都道府県の386保健所地域で定点当たり報告数が1.00を超えている。
インフルエンザの報告数が増加し始めた第28週以降、検出されているインフルエンザウイルスの殆どが新型インフルエンザウイルスAH1pdmである状態が続いており、最近の発生患者の殆どが新型インフルエンザに罹患しているものと推定される。就学前の幼児のインフルエンザ脳症が24人で1人死亡した。1年間に季節性インフルエンザでも100人ほどが脳症になる。脳症はウィルスに対する生体の過剰な免疫反応で引き起こされる脳浮腫である。ボルタレンなど強い解熱剤が誘引になるとされる。一割が死亡し2割以上が癲癇や麻痺の後遺症が残る。
アメリカの新型インフルエンザワクチンの臨床試験で接種は10歳以下では2回必要であるが10歳以上は1回接種で十分免疫が出来ることが確認された。10歳以上では季節性、新型と夫々1回、10歳以下では2回になると思われる。アメリカでのワクチン接種は6ヶ月以上、日本では1歳以上となる。心臓疾患を持つ人が感染すると、心臓発作を起こす確率が高くワクチン接種が重要であると英国の研究チームが論文を発表。 医師法20条は、医師が薬剤を処方する際、原則として患者に直接会って診察しなければならないと定めているが厚生労働省は5月と8月の2回に渡り新型インフルエンザ感染者の急増による医療機関の混乱を防ごうと「かかりつけ患者さんに電話による診察のみで抗ウイルス薬の処方を認める」との新対策を都道府県に伝えている。慢性疾患で定期的にかかりつけ医の診断を受けている人が、高熱を出し上気道症状があり新型インフルの可能性があればかかりつけの医療機関に出向いて診察を受けなくても、電話診察でも処方箋を受け取れる。いずれも医師が薬の投与に問題がないと判断することが条件で処方せんは患者が希望する薬局に医師からファクスなどで送られる。患者には外出自粛を求め、家族らがタミフルなどの薬を受け取る。患者本人は医療機関に足を運ぶ必要がなくなる。
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「痴呆老人」は何を見ているか-大井 玄 新潮新書
日本での新型インフルエンザの状況は数十万人が感染し、その中で死亡は17人で致死率は非常に低い。問題は今回のウイルスは肺に親和性が高くハイリスクや基礎的疾患のない人にも予想しえないウイルス性肺炎を起こす劇症型が起こる不安である。 標語は「心配はするな、しかし警戒しなさい。」
この不安な鬱屈を救うのはワクチン。いち早い実施体制を望む。今のところ新型インフルエンザウイルスは病原性を増すような変異はしていない。ワクチン開発は順調に進んでいる。新型インフルエンザウイルスワクチンは非常に効果的であると分かっている。中国では既に接種が始まった。アメリカや日本は10月になる。
旅行など人が国内を行き交うとウイルスは広がる。それ故、連休明けには全国で感染者が増える。特に学校における集団感染は一時的に増える事が予想される。そうでない場合は今後の見通しは明るい。ピークは10月半ばで、その後流行は減少に転じる。新型インフルエンザは20代以下の若年層の集団発生が主となっている。10月に入ってから大学で新学期が始まると感染流行が始まる。現在の死者数は17人で日本での致死率は0.01%以下で非常に低く、通常の季節性インフルエンザに比べ遙かに少ない。これのみを報道するのは控えるべきである。5歳以下の小児、喘息保有者、妊婦、慢性疾患の人などハイリスクの人々は注意を要する。発熱早期に抗インフルエンザ薬の服用が原則である。高齢者は感染ハイリスクとは考えられないが、発病した場合は重症化する率が高い。重症化ハイリスク群である。感染率は低いが、それでも発熱した場合は早期に抗インフルエンザ薬の服用が望ましい。ハイリスク者が抗インフルエンザ薬を早期に服用するためには、発熱に気付いた後、早期に薬を処方してもらえる体制が必要。医師法20条では医師が薬剤を処方する際、原則として患者に直接会って診察しなければならないと定めているが、厚労省は「過去に直接診察を受けた患者に限っての措置なので、この規定には該当しない」と判断。5月と8月の2度にわたって新型インフルエンザ感染者の急増による医療機関の混乱を防ごうと、「再診に限り、電話による診察のみで抗ウイルス薬の処方を認める」都道府県に伝えた。これが現場には行き届いていない。あらためて周知徹底を図る。 対象者は、慢性疾患があり定期的にかかりつけ医の診断を受けている人、過去に発熱などの症状があり、同じ医師の診察を受けたことがある人。 処方せんは患者が希望する薬局に医師からファクスなどで送られる。患者には外出自粛を求め、家族らがタミフルなどの薬を受け取る。患者本人は医療機関に足を運ぶ必要がなくなる。
新型インフル感染者の増加は続いている。定点医療機関の報告から推計したここ一週間の患者発生数は約18万人。都道府県別では沖縄(13.38)、宮城(5.90)、東京(5.90)、福岡(5.50)、大阪(5.20)、北海道(4.88)、千葉(4.51)、長崎(4.16)、埼玉(3.95)、神奈川(3.92)の順に多くなっている。沖縄は減少している。北海道、宮城、首都圏、大阪、兵庫、福岡等の大都市を中心に増加が目立ってきた。47都道府県の定点当たりの報告数は1.00を超えた。最近のインフルエンザ患者の殆どが新型インフルエンザと推定される。感染者は5~9歳が最も多く、1歳以下は少ない。発病者数は多いが死者数は少ない。大多数が学校での集団発生で、市中の中高年感染は少ない。若い人の多い職場での集団発生が起きてはいるが頻度は少ない。10月に大学が再開されると、また学内での集団発生が起きる。大学祭、スポーツ大会等の集団行動の禁止が必要になる可能性も大きい。過剰な心配はいらない。基本的に通常のインフルエンザと同じかそれよりも軽症の場合が多い。5歳以下の子供、妊婦、喘息、糖尿病などの合併症を保有している人は発熱したら抗ウイルス薬を服用することが望ましい。 高齢者は感染率は低いが感染したら重症化する率が高い。やはり発熱した場合、薬を服用すべきである。 ところで日本の新型ワクチンの接種は季節性ワクチンと同時期になると思われるが厚労省は両者を同時に接種することを認めている。その場合の新型ワクチンは国産に限るが国産ワクチンの臨床治験報告はまだない。1回接種で良いのか、2回接種必要なのかも未定だ。日本は行政からの十分な情報が少ない上にマスコミは集団発生の報告や死者発生の恐怖を煽る報告が中心で4月の国内発生時のような社会的パニックの発生の恐れがある。今までと大きな変化は無いのでしっかりした情報を共有し対応するリスクコミュニケーションが大切である。