新型インフルはまん延期にある。机上の対応ではコントロール出来ない。殺人ウイルスでもない。全国一律の統制でなく一般疾病と同じ様に個人を守る、現場に責任を持たせた予防、治療に重点を置く時期に来ている。社会防衛として公衆衛生のサーベイランス、情報速報、予防接種、治療薬の配備など支援体制は大事であり決しておろそかにしてはならない。今の状況は、国の方針で住民は発熱が有るだけで最も信頼の置ける、住民を守る使命感で活動しているかかりつけ医から疎外されている。
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遺伝子解析により今回の新型インフルは11年前の北米の豚に発生したウイルスが起源と判明した。スペイン風邪の豚ウイルスとA香港人ウイルスに鳥ウイルスの3種混合型遺伝子のウイルスが感染を繰り返し人への感染力を獲得した。豚の品種改良で畜産の大型化や国際化で豚由来のウイルスなどが混ざり合い人から人へ効率よく感染する変異ウイルスが生まれた。今や豚には同じウイルスは見つかっていない。逆に人から豚への今回の新型ウイルス感染は報告されている。飼育豚へのワクチン接種が新しいウイルスを出来やすくしている可能性もある。 A型インフルエンザウイルスなど分節した遺伝子を持つウイルスは不連続突然変異を起こす。異なるウイルスが細胞に感染してその細胞内で合成されたウイルス遺伝子やタンパク質が混ざり合いもともとの2つのいずれとも異なった組み合わせの遺伝子を獲得した「合いの子」のウイルスが新たに生じる。H1N1とH2N2が同時に細胞に感染し、不連続変異によってH1N1, H2N2だけでなく、H1N2,H2N1という新型ウイルスが生まれる。HA, NA以外のウイルス遺伝子についても同様の組み換えで大変異が生じる。またヒトのウイルスと他の動物のウイルスとの間でも組み換えが生じてヒトの間には存在しなかった新型のヒトインフルエンザウイルスが出来る可能性もある。ウイルス遺伝子の研究から1957年のアジアかぜ(H2N2)や1968年の香港かぜ(H3N2)は、大変異によりトリ由来のウイルスがヒトウイルスの間で組み換えが生じたと考えられている。それぞれのウイルスのレセプターの違いから、トリ由来のウイルスが直接ヒトに感染、あるいは逆にヒト由来のウイルスが直接トリに感染する機会は低い。なぜそれが起きたかについては、トリとヒトのウイルスの両方に感受性のあるブタが介在、豚の体内で組み換えが起き、トリ由来の遺伝子がヒトに感染する新型ウイルスを生んだのではないかと考えられている。古典的なメンデルの遺伝の法則を見る思いである。

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