リスクコミュニケーションは住民を取り巻くリスクに関する情報を行政が住民に伝達し共有のもと相互連携での意思疎通を図ることである。今回の新型インフルエンザ発生初期にはウイルスの感染力や毒性、健康に及ぼす被害の詳細は不明であり、感染を拡大させない事が最優先させる必要があった。時が経つにつれ国の思い込みのために現場との認識にズレがあった。そして公衆衛生分野の検疫、サーベランスや保健・医療の連携体制の不備が露見した。一方国民一人一人は正しい知識や情報のもとに主体的適正に冷静に行動する必要が有ったのに加熱したマスコミ情報に流された。国と現場双方向の情報交換を行い状況を把握して早期に次の打つ手に生かすことの重要性も示唆された。行政サイドで知りえた情報を出来るだけ提供する一方では国民の不安を必要以上に煽らないようにすることも大切である。リスクコミュニケーションの役割に法の規定は無い。しかし感染症法第3条には情報収集、分析提供については国と地方自治体の責務として定められている。地方自治体は厚生労働省と随時連携を取りながら情報提供を実施する。混乱が起こらないように国、県、市町村は連携して統一情報を提供する必要がある。今回の弱毒性の新型インフルエンザの過剰な社会的パニックは国及び自治体との現状認識のずれ情報交換における国の思い込みが大きい。先ほどのニュースでは集団発生をいち早く察知し感染拡大のスピードを遅らせる監視システムが機能していなかったとの事である。これは国と地方自治体との連携が上手く行っていなかった証拠である。これは医療機関がネットで結ばれ一定の集団での複数人の発熱、上気道症状があれば報告されその情報に基づいて国、地方公共団体が調査に入るシステムである。
固定リンク
ウイルスは感染力は強いが毒性は季節性インフルエンザと変わらないと判断された。感染拡大に伴い発生地滞在の有無だけでは患者の振り分けが出来なくなった現在、一般医療機関での二次感染防止対策では全受信者の新型インフルエンザ様症状のスクリーニングが大切で、発熱や咳などの上気道感染症状がないかをチェックする。症状の有る人は別の部屋に誘導して対応する。スタッフは常時サージカルマスクを着用し手指衛生を徹底する。一方、迅速診断キットによる簡易検査やPCR検査のため検体を採取する場合は、サージカルマスクに加え、目を防護するゴーグルかフェイスシールドと、手袋を着用する。患者の収容は個室が望ましいが、他の患者と十分な距離が取れればこの限りではない。患者ケアに当たるスタッフや見舞い客には、少なくともサージカルマスクの着用による飛沫予防策が必要。

固定リンク