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医師は特別管理産業廃棄物管理責任者の資格がある。しかし大切な廃棄物処理法さえ知らない医師も多い。研修会などに出席していないからである。
廃棄物処理法
家庭等から排出される一般ごみ(一般廃棄物)は市町村に処理責任がある。
感染や環境汚染など健康障害を引き起こす恐れがある医療機関の診療行為で生じる医療廃棄物は「特別管理産業廃棄物」として排出した医療機関に処理責任がある。
これは市町村の一般廃棄物と一緒には処分できない。許可を受けた産業廃棄物処理事業者に委託する事になる。産業廃棄物に該当しない事業系一般ごみも自ら処理するか市町村の許可を受けた一般廃棄物処理業者(産業廃棄物収集運搬業、産業廃棄物処理業)に委託しなければならない。許可を受けていない事業者に委託するのは違法であり委託する時は書面で契約し、処理完了確認の伝票(マニフェスト)を発行し回収照合しなければならない。
受託処理業者が不法投棄など不適正処理を起こした時は排出者が責任を負わなければならない。その理由として不法投棄の場合に廃棄物の内容を確認すれば排出者は分かるが誰が捨てたのか判らなかったり、判っても処理業者に資力がなく撤去費用が出せなかったりするからである。その場合、都道府県は排出者の管理状況を調べ問題があれば撤去費用などの負担を求める。排出者の管理に問題がなくても「当然の排出者責任」として、排出者に負担を求めてくることもある。
廃棄物を委託処理する時に重要事項が7つある。
1.医療機関は廃棄物排出事業者としての責任がある。
2.委託する場合は委託基準を遵守しなければならない。
3.委託業者が許可を受けている事を必ずチェックし契約書、許可証を5年間保存
4.信頼できる優良な委託業者を選ぶ。
5.委託契約は収集運搬業者、処分業者の二者と書面で契約する。
6.契約締結は終わりではなく委託処理のスタートである。
7.医療機関は廃棄物を適正に処理し注射針と生活ごみ混入や不法投棄をしない。
在宅医療廃棄物
在宅医療廃棄物の受け入れ先は市町村であり処理する責任がある。在宅医療廃棄物は感染する可能性は殆ど無いにも拘らず在宅医療廃棄物を必要以上に危険視する傾向にある。 医療改革で医療の仕組みが在宅医療に大きくシフトした。しかし地域の協力無しでは継続出来ない。感染予防策を知り正しく取り扱えば安全である。
在宅医療廃棄物の種類
Ⅰ.注射針以外の鋭利でないもの。
市町村が燃えるごみとして処理
栄養バッグ、チュウ―ブ、カテーテル、栄養注入器、点滴ボトル、ガーゼ、オムツ 血液汚染でも外に漏れない対策
Ⅱ.ペン型自己注射針など鋭利であるが安全な仕組みのもの 市町村が処理
Ⅲ.注射針、点滴針など鋭利なもの
医師や看護師が持ち帰る
(あくまで収集処理過程での針刺し事故を防ぐのが前提)
感染を遮断する スタンダードプリコーション
1. 感染可能性のものには直接触れない。
2. 手袋など防護具
3. 触れたら手洗い
市町村の在宅医療廃棄物への対応
前述したように法的に在宅医療廃棄物処理は市町村の責務である。
市町村によっては排出方法が定まっていない。
地域医師会と市町村との話し合いが必要。
安全な排出のためには地域の理解が大切。
鋭利なもの以外感染の危険がなければ燃える物で処理できる。