席題品評の次がメインエベント、兼題の競句である。1人1句づつ縦書きにされ全部で50句、横ならびに張り出された。1句づつ順番に朗詠されて行く。各人はそれを聞き確かめ吟味していく。方言の詠み方は難しい。みんな真剣になっているので間違うとすぐ声が挙がる。読み手は緊張気味で声が震える。各人それぞれ掲げられた50句の中から気に入った7句を選び出して提出する。集計が始った。席題ですっかり自信を失って仕舞った自分が居る。しかし兼題の投句は20年以上のベテランがきっと賞が取ると太鼓判を押した作品でそれを信じて出かけて来た。開票が始まり自分の句に最初の1票が入った時には正直ホッとした。その後は順調に票が入りやっと狂句の会場にいる自分を取り戻せたのである。さらには選者の講評の部で3大秀作「天」「人」「地」の中の「地」に選ばれた。地獄から天国に昇る落差を味わった。表彰式では面映く、すっかり緊張して体が硬くなった。たかが狂句されど狂句。プライドを捨てて遊び心で楽しむのがよさそうである。
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