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私のクリニックに良く診察に見える方から、昨年暮れに是非と誘われていた鹿児島の方言を使って川柳を詠む薩摩狂句大会に参加した。「花」の兼題で作った狂句を1句前もって投稿しておくのが参加の条件らしい。薩摩狂句をこれまで医師会誌の編集委員をしている関係から見よう見まねで作っては来ていたが本格的にやっている人たちの大会に出て通用する筈がないとの思いで投稿を躊躇していた。会場が指宿市の菜の花館でもあり、誘ってくれた方が昨年の暮れの大晦日に体調を崩され来院した折、再度参加を薦めたので咄嗟に浮かんだ「暗か世間(しゃば)、花を咲かせた、ノーベル賞」の1句を詠み「どんなものでしょうか」と感想を聞いた所、非常に良い、恐らく天(最も良い作品につける)になるとの評価を頂いた。すっかり気を良くし早速、世話人当てに投稿した。会場に行ってみると鹿児島の各地から50人程が参加していた。まず歓迎の挨拶を行った指宿市長の出した「席題」、「さるく(歩く)」の作句から始った。席題は即興で作らなければならない。一人1句づつ詠み、それを張り出して皆で評価する。その中から夫々自分が良いと思う句を1人7句づつ選ぶ。各句の得票数を集計し多く獲得した順に優劣を決める。私は篤姫が幼年時代をすごした今和泉周辺を往診して歩いている。NHKドラマが始って多くの観光客が細い道を連日列を成して歩いている。その様を感じたままに詠んだ「篤姫の、つら(顔)をしてさるっ(歩く)、今和泉」を提出した。開けてみると私以外の人の句は夫々点数を何票も獲得しているのに私の句にはゼロ票。篤姫を詠んだ似たような句が他にも3つあったがいずれも1~2票の結果であった。私はすっかり自信を無くしてしまった。会場にいること自体が居たたまれなくなった。合計したら350票もあるのに1票も入れてもらえなかったのである。勧誘してくれた人に愚痴をこぼした所、ここにいる誰もがそのような経験はあると慰められた。この会の名前が「にがごい会」と言う。にがごいは苦瓜の事でほろ苦さが身上である。思い直した。後は昨年の暮れ投稿してある兼題に賭けることにした。オバマ大統領じゃないがチェンジ。
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