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Doctors Blog

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私のクリニックは19床の介護療養型医療施設を持ち外科標榜の有床診療所である。当地区には外科系医療機関が少なく救急の夜間輪番が短期日置きに回って来る。それ故、担当医療機関にとっては相当な負担を感じる。私の所は一般病床を持たないので夜間当番をする条件を欠き、引き受ける義務も無い。そして看護師数も少なく余裕も無いのだが、それでも地域のためと考えて1ヶ月に2~3回の当番を引き受けている。入院する程の患者が出たら高次救急病院の国立病院にお願いすると言う条件付である。そんな事情を知ってか知らずか、先日の当番日に憤慨やるかたない患者に遭遇した。今年の初め頃から酒に酔っては、若い頃、公務中に負傷して手術した所が痛んで疼くと言っては救急車を呼び、外科輪番医に搬送を強要し鎮痛剤の注射を要求する男がいる。そして中毒状態になって仕舞っており、注射を拒むと暴言を吐き最後には暴力を振るうらしい。この患者に対して地区の消防、警察そして医師会ので問題になっている。こと体に関する事であり診療を希望すれば無下に断るわけにも行かない。これといった解決策も無いままに、対応としては、差し迫った体の状況が無ければ消防署は当番医には救急搬送はしない。そして自分で選んだ医療機関に行くように指導とした。ところが今度はタクシーで当番医に押しかけるようになった。その後も全く変わらなかった。当番医としては医療以外のことで煩わされ本来の急患診療に支障が生じた上に暴力沙汰まで起こるのはたまったものではない。看護師はじめ事務員も怖がって輪番日の担当になりたくないと言い出している。医師会としても事態を憂慮し解決策を探った。しかしどうしようもない。そこで消防署、警察に協力を求めた。当面の解決策としては適切に対応しても暴言、暴行にエスカレートしたら警察に連絡するようにとの確約を貰い、医療機関側の不安を取り除いた。幸いかどうか私はこれまでその患者に遭遇していなかった。最近は、そんな話の情報も耳にしなくなっており解決したのか思っていた。ところがである。先日、私をその災難が襲った。輪番日を意識して、早めに夕食を済ませ待機していたところ救急隊から中年の男が手を負傷している。縫うほどではないが搬送してよいかの連絡が入った。負傷者の名前も言わない。それぐらいの怪我に救急車が出動するのもおかしいと一瞬感じたが、怪我なら診ない訳にいかないだろうと考え直して、連れてくるようにと返事をした。暫くして救急車が到着した。ストレッチャーの上には屈強そうな男がおとなしく声も出さずに寝ている。酒に酔っているらしい。診察したがバイタルもしっかりしている。手の傷はかすり傷である。他に外傷も無い。救急隊員のほうを振り返り事情を聞いたが返事が今一つはっきりしない。恐る恐る口ごもりながら事情を説明した。あらましは父親とけんかをして負傷した。連絡を受け警察が急行しその場の状況から救急車が呼ばれたというものだった。警察は後からくる。同居の女性も付いてきているので私達はこれで失礼するとそそくさと帰っていった。残された私と看護師はまじめに傷の手当てを行い対応した。患者はその時まではおとなしかった。ただ背中の痛みを盛んに訴えた。しかし背中を診ても何も変わったことは無い。そこでピンと来た。件の男である。酔っていることもあり、看護師に耳打ちしてそのまま寝かして様子を見ることにした。私達が取り合わないの不満なのか、そのうち私達に対し、何をしているのか背中の痛みを止めろとなじりだした。危険を感じた私は早速、取り決めた通り警察署に電話した。電話に出た当直係りは、その患者の事は承知しているらしく私の事情説明を聞くか聞かないうちに、その患者は現在暴れているのかと聞く。私はそう言うわけではないがこれから大変になりそうなので応援をお願いしていると言った。なにか暴れたりして危害を加えなければ出動するわけに行かないの一点張り。こちらも必死である。興奮して口も渇き言葉も震えたが食い下がった。電話の向うでは上司と連絡し合い、行く必要も無いのではないかとの確認を取っている声が聞こえている。以前にも夜中に似たような事があった。そのときも危害を加えられ人が怪我をするか物を壊され無い限り対応できないとの事で職員を全員招集し対応した。一応来ては呉れたが掴みかかられ負傷してやっと対応してもらった経験がある。今回の場合は他の医療機関でも大変なことがあったことを警察も知っているはずであるし、医師会としても何度か相談している。それにも拘らず現場まで連絡が行き渡っていないと見えた。結局、私の必死の訴えが通じパトカーが向かってくれることになったが来るまでの10分間の間にベッドから起き上がった患者は暴言を吐き、暴れだした。ついにはドアを蹴散らし、叩き破ったのである。到着した警官が外に連れ出してクリニックはやっと静かになった。患者のこぶしには来た時よりも大きな傷が出来ており血が流れていた。こちらはそれどころではない大きな心の傷が残った。昨今の救急医療体制が不足する中で、我々一人医療機関の医師会員が義務感、使命感をもち無理をして協力しているにも拘らず医療以外の事で煩わされる事は遺憾である。警察をはじめ消防署など行政・公的機関はそのことを理解し救急医療機関を守って欲しいと切に思ったことである。

次は2008年5月15日発信のブログです。

薬物依存の患者さん。

45歳の男性で元警察官。警察署在職中に事件対応途中に背中に銃弾を受けて摘出手術を受けた既往がある。最近になり、夜中に頻回に、飲酒して酩酊状態で負傷した背中の瘢痕部が痛いので病院に救急搬送を消防署に依頼するようになった。救急隊も最初の頃は、電話での要請の都度、輪番病院に搬送していた。外観上も救急車で医療機関に搬送するほどの状態では無く、病院に収容された後、自分から疼痛部に局所麻酔剤のカルボカインを注射するように要求する。言われるままに注射してやると痛みも治まりおとなしく帰宅する。このような事が毎晩のように繰り返される様になり、消防署も業務にも支障を来たし兼ねないと堪り兼ねて本人と同居している女性に民生委員を交えて話し合い余程、状態がおかしくない限り救急車は呼ばないように取り決めた。ところが今度は飲酒した後、同居の女性に運転させて毎晩のように当番医に押しかけては注射を要求するようになった。対応する医療機関は飲酒後に来院し、外観上異常は認められないのに患者の言うままに局所麻酔剤を注射するのは躊躇される。また保険請求上も困って仕舞った。注射を拒否すると暴言を吐き手が付けられなくなる。警察にも相談したが、実際に暴力沙汰が起こらない限り手は出せないと言う返事であった。どうにも手の打ちようが無い。これが毎晩のように繰り返されている。言うがままに続けていたらますますエスカレートしそうである。被害にあった多くの医療機関はどうしようもないという事で地元医師会に相談した。こんな状態が続くようであれば輪番業務にも支障が出そうである。そこで、県医を通じて警察本部の暴力追放推進委員会に相談した。答えは、地元の警察署には事情を話してあり困った状態になったらすぐ110番するようにとのことであった。長年開業していれば酔っ払い、ペンタジン中毒など、これまでも似たようなことを数多く経験している。夫々に複雑な事情がありこれと言った対応方法がある訳でない。結局、最後は第3者機関の行政や警察に相談することになる。リセットして地域全体で事に当たるのが早道である。

 

 

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2008.10.15 18:59 |  その他(一般)  |  でんさん  | 推薦数 : 0

生きる。

秋の夕日を浴びて、1匹のうらぶれた鴨が潮の引いた河口の澱みに佇む。時々うつむいては小魚を漁る。遥か北の空を飛び続けやっとたどり着いた指宿の川。ここに余程の繋がりがあるのだろう。しかし今はここに居る事実だけが全てである。ただひたすらに生きるための営みを続けなければならない。やっれ薄汚れていてもここで立ち直らなければ明日は無い。それが生きるという事であろう。そのうち余裕を取り戻し元気になって北に戻る日が来よう。

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