見えすぎて長年連れ添った夫婦に危機が訪れた笑うに笑えない話。夫は足が不自由で妻に頼り切って生活して来た。妻は夫の言うままに何でも叶えてあげてきた。最近、夫が白内障の手術を受けた。そして良く見えるようになりこれまで目に付かなかった物までが見えるようになった。もともと几帳面で綺麗好きな性格だが最近すこし認知症が入り頑固になってはいた。その夫が目に付いたあらゆるものに文句を言う様になった。料理から着る物、部屋の掃除まで気にいらないと小言を言う。最後にはこんな有様がお前には見えないのか、お前も手術をしなさいとなじるようになった。夫の視力が回復し喜ぶべき所が逆に大変な毎日になってしまったと妻はストレスで不眠症になり肩も凝ると外来に相談に遣って来た。私には何とも慰めようが無い。
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13日は漱石が100年前に書いた「吾輩は猫である」の名無し猫の命日であると朝日新聞の天声人語にあった。我家では生まれて14年になる猫と犬を室内で飼っている。犬、猫のいずれもが覚束ない足取りで歩き活気が無い。特に犬はホンの前までは50センチの高さの椅子に何なく飛び乗っていた。今はお尻を支えてあげないと登れなくなっている。逆に降るときは鳴いたり、近くの人を前足でつついて合図をし助けを求める。猫はもともと跳躍の能力があるからガラス戸枠にも飛び載っては居るが時々失敗して途中の壁にひっかかる。室内で飼うペットの寿命は最近のびており今は15歳以上は生きるようになった。ペットの一年は人の数倍に当たるらしい。下にその換算表を示した。それによれば我が家の2匹はともに72歳以上という事になる。前期高齢者の猫のおじいさん犬のおばあさんと言う事になる。こうなると体力は兎も角、神経・精神機能の衰えも心配になる。まず排泄のお漏らしが出て来る。認知症も結構現れ、トイレの場所が分らなくなったり、四六時中泣いてご飯を要求する。私の所の犬はまだまだしっかりしており今のところADLが衰えただけである。猫が失敗する。夜中でも人の気配を察して啼く。人と場合と同じように対応が大切で失敗しても絶対叱らないで優しく接する。人の何倍も早く年を取るので赤ちゃんの時から育ててもそのうち飼い主の年を追い越してしまう。可愛い可愛いで過ごしていたのに気付かないうちに自分よりかなりの先輩になってしまい寿命を迎える。そのことに思い至るとさびしくなり我が先輩として敬う気持ちになる。これまで家族の一員として苦しい時、悲しい時、慰めいやして呉れた。残りの時間を尊厳をもって過ごさせたい。特に犬は飼い主を信じ絶体裏切らないから尚の事である。


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私は江戸時代後期に篤姫が幼少時に育った鹿児島の薩摩半島南端の指宿にある今和泉島津家お城址の周辺のかかりつけ患者さんの診療出かけている。その一人に戦前の満州で島津家に仕えた役人の末裔と知り合い結婚した福島出身のおばあちゃんが居る。一人暮らしであるが鹿児島市や指宿市内に住む子供達と周りの住民に見守られながら暮らしている。認知症があり通院は無理なのでかかりつけ医の私が健康管理を引き受けて定期的に訪問している。お家はかっての城門であった広場にあり、何軒か家が立て込み風通しが悪い。昼からは西日が照りつけ暑くて過ごしにくい。家の隣が保育園になっており、その先は昔お城を取り囲んで居た松原と櫻島の望める雄大な景色が広がる。往診は午後になる。訪れるたびに家は空っぽである。海岸に出ると決まって松原の中のベンチで海を見つめるおばあちゃんを見つけてホッとする。松原には絶えず海からの涼しい風が吹き抜けて暑さがしのげる。おばあちゃんは雨の日以外は殆ど1日をここで過ごしていると話す。最近の篤姫ブームで見学の旅行者が訪れ声を掛けてくれるので退屈しないらしい。何時も座っているベンチの近くには四角に囲った敷石が残っている。日本が戦争に破れおばあちゃんは満州から子供を連れて夫の生まれたこの今和泉に引き揚げてきた。夫は抑留され一緒ではなかった。住む家が残っているわけではなかった。引揚者の為に役場は松原に間に合わせに小屋をこしらえてくれた。夫が帰ってくるまでの間をそこで暮らした悲しくなっかしい場所なのである。そして暫くは海岸で貸しボートや浮き袋の受付係をして生計を立てた。往診で家に上がった時は必ず満州で買った民族衣装の子供の載った座布団を進めてくれる。満州からもって帰った唯一の物だという。永い年月経つのにまだ新しく見える。篤姫の遊んだ同じ海岸で一つの戦争秘話があった事を旅行者の誰も知らない。

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ナチスの犯罪は国家による強盗殺人だった。ナチスは第一次世界大戦に破れ荒廃した国土を復興させるためにユダヤ人の財産を奪う事に思い至った。その口実にユダヤ人は劣等民族で放置すればドイツは何時か滅びるとして民族浄化すべきであると国民をマインドコントロールした。ユダヤ人を拘束して略奪を始めた。そしてアウシュビッツとへと突き進んだ。自ら手に染めた犯罪の仕返しを恐れるあまり、逆にユダヤ人に反逆されるとの心理状態に陥り近隣諸国のユダヤ人までを標的に手を伸ばし侵略を進めた。かつて蒙古の草原のあちこちには多くの部族が括弧して周りの部族を略奪し強大化して行った。食欲の秋、馬肥ゆるの候とは気候が良くなり食欲が出て蒙古の戦闘用の馬が太り、逞しくなってまた攻めて来るので北方の防備を怠るなと言う中国の諺である。戦争は主義の対立はともかくとして殺人による略奪なのである。フランス革命も裕福な王族の生活に嫉妬した群集が暴徒化して始まった。ブルジュアは昔から賊から狙われて来たのである。メタボは病から狙われる。

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制度改正を挟み介護保険委員会は「高齢者医療・介護において果たすべき医師・地域医師会の役割」の指針と報告書を出し、その中でケアマネージメントは高齢者医療・介護を包括するツールであり、医師はケアカンファレンスに参加してケアマネジャーとの連携を取る事が適正で効果的ケアの前提だとしています。増加している介護事故訴訟に対しても危機管理上重要な事と考えます。ケアマネが連携を望んでいるのに、医療のみ提供すれば良いとか収入に繋がらないと考える医師も少なくありません。ケアマネにとって医師が最も連携の取り難い存在です。今や主治医がサービス担当者会議に出席するのは無理として文書か電話で済ましているのが現実です。主治医が介護サービス提供事業をしている場合は別として、医療だけを行っている主治医がカンファレンスに無報酬で出席する動機付けは難しいと考えます。県によっては参加の報酬は主治医意見書記載料に含まれていると解釈しています。現状を打開する為には、曖昧になっている部分の参加、連携を評価した報酬規定を設けて、主治医の意識を喚起し、参加を誘導する必要があるのではないでしょうか。
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少子高齢化と団塊世代の現役引退、老齢化につれて社会保障財政が逼迫するなか、年毎に増え続ける医療・介護費用の無駄をなくす為に適正給付に向けた努力が行なわれている。様々な批判の巻き起こった今年4月の後期高齢者医療もそのさきがけであり、療養病床の介護施設や在宅療養への移行調整もこれからの課題となる。特に介護保険制度を動かすエンジンであるケアマネージャーにその使命が賦与されている。ケアマネージャーは単独では動けない。能力を充分に発揮するには地域の医療、福祉、介護のレベルに加え各々が一つのシステムの中で連動する必要がある。ケアマネジャーはこれらを連携させながら利用者に長期包括的ケアを提供しなければならない。医療マネージメントを介護マネージメントにつなぐネットの構築である。そして介護サービスの効率・適正化に加えて介護の危機管理、ケアの安全(予測と危険回避)がある。危機管理は疾病背景のある高齢者の介護サービスでは、医療との連携は避けて通れない。地域支援事業、予防給付、介護給付の危機管理の視点での医療介入は健診事業、主治医意見書記載の段階からかかりつけ医の専権事項である。これは充分に認識されなければならない。ケアマネージメントの中でケアマネージャーのイニシアチブのもと利用者、かかりつけ医およびサービス事業者が一同に集まりケアカンファレンスをする事は大きな意味を持つのである。カンファレンスは一つの集団インフォームドコンセントであり利用者の信頼を得る最大の部分でもある。最近は医療と同じように介護事故に対する訴訟が増加している。裁判の中では如何にかかりつけ医が危機管理に関与していたかが争点になるケースが殆どである。カンファレンスでの検討記録が検証されるのである。制度の中で重要な部分を占めるケアカンファレンス。制度開始当初から問題になっているのが医師の参加である。2006年の制度改正でケアカンファレンスが行なわれていないか、または要件を満たさない(第5表の未完成)ケアマネージメントは減算対象となった。会議に出れない理由を書いてFAXや連絡メモ、電話での意見交換などその内容記載があれば良いことになっている。意外にも最近の厚労省の通達では事務作業の省略化の1つとして第5表は廃止された。殆どのケアマネージャーがケアカンファレンスの重要性を認識しながら実際は形式的にしかなされていない。この原因は医師の介護保険に対する認識不足にある。医療と介護の接点での医師とケアマネージャーの連携は避けて通れない。制度はケアマネージャーに医師との連携、中でもケアカンファレンスの実施を強制している。多くの医師に介護保険に対する理解が希薄なためケアマネージャーが萎縮してしまっている。全例に医師の参加を前提として行なうべき所を初めから医師は忙しいから出席出来ないと決め付け、地域によつては出席の無い事を前提にした書式を作りそのやり取りだけで片付けている。これが常態化していると言っていい。ケアマネージャーと医師を仲介すべき行政の地域包括支援センターのケアマネージャーも同じ状況である。連携は掛け声だけ。医師を敬遠している。日本医師会も各都道府県の医師会もこれまでカンファレンスへの参加の重要性を会員に啓蒙してきた。しかし充分に達成されていない。尾道市など連携の旨く行っている先進地域では地区医師会とケアマネジャー協議会との関係が密接である。どうしてもこれには地域で取り組まなければ不可能な事業である。地域包括支援センターを中心に置いた地域医師会とケアマネージャー協議会との連携からまず始めなければならない。それよりも大切な事は医師の介護保険に対する認識であり、国の介護保険事業の現場認識と医師のアクションに対する評価が報酬面でなされる事は重要である。給付費用の適正化はケアケアマネージメントが大いに関係しており、その大きな部分はケアカンファレンスが鍵を握っている事。その開催に対する適正報酬は必要である。在宅療養で月2回以上の訪問診療を行なっている場合は介護保険で主治医は居宅療養介護指導料は請求できる。また4月の医療保険報酬改正では後期高齢者が医療機関から退院し在宅に移行する時のカンファレンス参加に対する医師への報酬が付いた。しかし介護予防や通所系サービスに通う軽度の要介護者に対するケアカンファレンス参加は報酬が無い。包括支援センターへの情報提供料でも良いとの解釈はある。しかし正直、請求しにくい。主治医意見書料にカンファレンス出席料も含まれていると解釈している県もある程である。介護保険事業に関わっている医師の場合はそれで良いとしてもかかわらない場合はボランティアである。医療と介護の整合性を欠いている。全体から考えた時、初期投資としては微々たる費用である。医師の介護保険に対するボランティアに頼るべきではない。報酬によるインテンシブはどうしても必要である。カンファレンスに出れないほど医師は他の診療で忙しいわけではない。場所と時間の調整で可能である。かかりつけの患者さんの介護も診療の一部であり医療を続けていく上で診療と同じウエイトを持つ。ある意味では介護保険報酬で評価されない故に、報酬の取れるほかの診療で忙しいのである。
100歳のお祝い。スタッフと共に みんな、いい笑顔

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社会保障・少子化対策に対する規制改革会議の方針。医療分野。IT化促進、標準的医療、DRG-PPS診断群別定額支払い方式への移行促進、役割分担の見直し、看護師、介護福祉士、助産師の業務高度化、混合診療禁止措置の撤廃、後発医薬品の使用促進と参照価格制度の導入。
産科補償制度導入に伴い来年4月から出産育児1時金の3万円引き上げ。診療報酬上の対応、補償の取り扱いに民間保険を使う透明性の確保などに対して慎重論はある。
後期高齢者の入院基本料90日超でひきさげる制度の見直しで厚生労働相は急性期と慢性期の線引きは医学的にも介護の専門家から見ても難しい。検討すると述べた。目の前で困っている人を兎に角運用で救うとした。医療保険と介護保険の境目を無くするよう保険制度の見直しが必要。長期的には医療介護が一体となる保険制度が必要と枡添厚労相。
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医療は非日常であり、生体の持つ復元力、治癒能力に期待する部分が大きい。しかし介護は日常であり少しの間も放るわけに行かない。より細やかな実態に合ったプラン作成が大切なのである。
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核家族化が進み人間関係が希薄になり孤独感、悲しみを聞いてもらう第3者の存在が必要になっている。災害や事故で家族をなくした遺族のケアをする専門職の養成がグリーフケア研究所が来年の4月に尼崎JR事故を切っ掛けにJR西日本の寄付で設立される。当地では9月の救急医療の日に大規模災害で多くの死傷者が出たとの想定でトリアージを主体にした救急訓練を行なった。訓練後の反省として課題が浮き彫りになった。私は、既に死亡した人のトリアージタッグの記載で確認した時刻と確認者の氏名は忘れずに記載すべきであると提言した。これもグリーフケアの1つと考えたからだ。
傷病者の症状によって、その緊急度を色で識別するためのタッグです。
災害や事故の現場で症状等が書き込まれ、その緊急度を色で識別できるため、現場での搬送順位の決定等が迅速にでき、搬送先の病院でも、適切な処置を迅速に施すことができます。
また、緊急時はETS-TAGを「簡易カルテ」としても利用できるうえ、患者の受入総数や傷病程度別患者数を的確に把握することも可能です。
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医療はコミュニケーションである。患者が納得した上で安心し治療法を選ぶには医師と良好なコミュニケションを築く事が大切である。特に癌医療に携わる医師向けに対話技術の研修会が開かれている。
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