4,5日前、口内炎で軟膏と飲み薬を処方していた中学生が今度は口とその周、鼻から頬まで赤く腫れ、ぶつぶつ小水疱も出来て痛くと言って来院した。前の診察から別段変った事はしていないらしいので私は口内炎に出した軟膏や飲み薬が合わなかったのではないかと少し心配になった。発疹は顔だけで体には出来ていない。飲み薬は考え難い。陸上競技の練習を暑い中、屋外で練習もしているとの事、ここ猛暑が続いているので日光過敏症かもしれない。そこで飲み薬は飲むのを止め弱いステロイド軟膏を塗布しなるべく日光に当たらないように指導して様子を見ることにした。処置を済ませて「たらこ唇になってしまったね、良くマンゴーでそんなになる人がいる」と冗談のつもりで話し掛けたところ、そう言えば昨夜、お祖母さんにマンゴーを貰い食べた事を思い出したと言う。薬の副作用との先入観で食べ物までは考えなかったがマンゴーが原因と診断できたのである。ところで櫨の木と同じようにマンゴーはウルシ科の植物である。かぶれを起こす成分はカルドールでマンゴーでは大部分が皮の部分にあるが果肉にも少し含まれる。アレルギーの人が食べると口の回りが赤く腫れあがり白い小さなぶつぶつの水疱ができ痛みが強い。治療はステロイド剤を外用すれば数日のうちには消褪する。厄介な事は一度アレルギーを起こすと、次には症状が酷く出るので注意が肝要である。
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