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介護サービスを受けたいと介護認定を申請した者にとって公正、公平な要介護認定は基本的人権の尊重に関わる重要な事項である。今でも全体的に見て審査結果には要介護度分布・認定率が地域によってバラつきがあり、格差も見られる。そのため介護保険事業の中でも介護認定審査の適正・平準化は大きな課題となっている。バラつく問題点としては①調査員の資格・資質、経験年数②主治医意見書記載における医師の研修への参加、介護の手間の認識 ③認定審査会の審査手順が遵守されているか等が挙げられる。①の場合では、認定調査員がケアマネ資格を持つ市町村職員なのか、あるいは市町村から委託された民間介護支援事業所ケアマネなのか公平性を保つ為にまず大切である。未だに多くの市町村では資格のある職員不足のために民間委託する場合も多い。調査はマニュアル通り行なわれるにせよ教育され充分経験のある調査員が担当しているかは一次判定原案に大きく影響する。その資質が問われている。②は介護保険事業に関わっている医師は真剣に取組むがそうでない医師は認識が薄い。特に病院勤務の若い医師にその傾向が強い。県が医師会に委託して行なう主治医意見書研修会への出席率は年々減少して来ている。③は予防給付が出来てから認知症のあるなしで支援、もしくは介護給付に振り分ける課程で大きく差が出てくる。ADLは介護給付と思われるのに安易に軽い予防給付に選定されるケースも多い。平成19年度は審査の平準化を狙って共通事例で模擬審査を行い検証して問題点を洗い出している。それによると審査判定には夫々の審査員が充分な前準備を行なって臨み手順を確認して判定基準のしつかりした理解の基に審査に臨む事が必要であるとしている。平成19年度は市町村の要請で厚生労働省の介護認定適正化事業事務局の専門員が全国43都道府県の78の審査会を訪問して事業実施内容を検討し問題点と改善について助言している。これまで一次判定ソフトはそのロジックについて問題点が指摘されて改訂された。平成21年度介護認定制度の変更では現在の82項目の認定調査項目に1.話がまとまらず会話にならない 2.買い物 3.簡単な食事の調理 4.人の都合を考えず自分勝手に行動する 5.意味も無く独り言や独り笑いをする 6.集団への参加が出来ないの6項目を加えたものから爪きり、徘徊、生年月日、自分の名前を言う、被害的、場所の理解など23項目を減らして認定調査をする。そしてモデル事業結果から導かれたロジックの改訂一次判定ソフト使用し、要介護1相当を一次判定ソフトで行なうよう組み替える予定となっている。以上のように種々の改善の取り組みがなされ計画されているがこれはあくまでも認定する側からだけの議論である。認定結果が申請者の実態に合っているかの検証はなされていない。申請者が結果に不服があれば不服申請をすればよい事になっている。しかし殆どの高齢者および家族は制度の理解は兎も角、認定基準までは理解していない。不服であつても泣き寝入りするしかないケースも多いと考えられる。もしくは包括支援センターで不服に至らないような調整が行なわれているかもしれない。そうだとすれば審査会認定結果の現場適応に齟齬が生じる事になる。認定結果の適正な平準化を目指すには現状の申請者からの不服申請ではなく第3者評価ともいえる申請者の不服に充分に耳を傾ける柔軟なシステムが必要である。現場の不具合を知り改善する事無くして、認定する側が自己満足的改善策をいくら弄しても平準化、標準化は意味が無い。尤も先に挙げた①②③の問題点の解決は言わずもがなことである。

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