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< 偽装鰻の毒見役 | メイン | (続報) 昔は痛かった  >

一昨日、校医をしている中学校の学校保健委員会があり、早々に昼食を済ませて出掛けた。生徒数130人の小規模校である。山と農地に囲まれた高台に建っている。生徒数は少ないが校区は広範囲で、周辺の農村に、東は篤姫で有名な海に面した漁港の今和泉、西には池田湖を取り巻く山間部で生徒達は、いずれも起伏の激しい道を自転車で通学している。梅雨も終わりの近い蒸し暑い日になった。教室にはクーラーは備わっていないが周りの森の木立を渡ってくる風が涼しく結構凌ぎ安かった。今時の中学校の健康問題として目の調節障害が約半数の生徒に、また通年性の鼻アレルギーや虫歯の無処置のものが目立って居るとの事、私の担当する内科的病気の心臓・呼吸器疾患は殆ど居なかった。肥満傾向の生徒も2~3人で意外と少ない。登校距離が長いし部活が盛んな所為であろう。生活習慣では朝食抜きの生徒は年々少なくなっていい傾向だ。案外家庭を大切にする傾向になっている。就寝時間は10時前後が最も多く、深夜12時までのものも結講見られた。何をして過ごすかのアンケートではテレビやゲームに費やしていた。勉強はそこそこの様である。田舎の故か携帯電話を所持する者は予想外に少なかった。締めくくりは学校医の講話になっていた。中間テストや地区対抗スポーツ競技大会も終わり、もう直ぐ夏休みに入る。そこで私は夏休みでの過ごし方、今流行っているプール熱や熱中症の注意、中学1年生対象のMRワクチン接種の事などを話した。続いて歯科医師が口の健康での歯並びの問題と口腔ケアについて触れていた。その中で興味深い食中毒の話があった。戦争が終わり上海からの日本人の引き揚げ船の中でコレラが発生してパニックになった。船という密閉された環境では全体に蔓延する恐れがあった。乗船した中に一人の軍医が居た。軍医はコレラが伝染しないための方法として全員に一つの約束をさせた。それは食事の間は必要以外に水を絶対飲まない事であった。そして皆はそれに従った。お陰で、その後一人の感染者も出ずに無事日本に帰還できた。コレラ菌は胃液の酸性に弱い。口から入っても胃の中の酸で死んでしまい腸に到達しない。食べ物と一緒に水を飲むと胃液が薄まりコレラ菌の繁殖を許してしまうのである。なかなか賢い医者が居たものである。言われればそんな簡単なことかと思うがなかなか考え付かないことである。伝染病は単純な事でも流行を防げる。いま世界は新型インフルエンザのパンデミックの危機にある。まず手洗い、うがいを励行し流行時は、マスク着用し外出を自粛するなどがまず基本であろう。川でおぼれている人を見たら、慌てて水に入らない、棒かロープを投げてやる事である。また服に火が点いたらどうするかでは、まずその場で転げ回る事だ。そばの人がいればビニール以外の空気を通しにくいシートや衣服で包み込む。また燃えている側を上にして水を掛ける。もし慌てて走り回ったり、打ち消そうとして衣服等であおるとますます燃える。一寸した機転が命を救う。

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