医療保険者に義務付けられた特定健診・保健指導が4月から始まっている。保健指導プログラムの中の運動指導では、一歩間違えば命を落とす事故につながる。「標準的な健診・保健指導プログラム(確定版)」(平成19 年4月厚生労働省健康局)には「保健指導の実施の際のアウトソーシング(外部委託)では、保健指導の運動を提供する施設としては、日本医師会認定健康スポーツ医を配置しているかまたは勤務する医療機関と提携している等の安全が確保されることに努めることが必要である」と記されている。日本医師会では昭和63年から運動を行なう人を対象に医学的診療を行なうだけではなくメディカルチェック、運動処方を行い、各種運動指導者に対し、指導助言を行なえる医師を養成するために日本医師会認定医制度をつくり健康スポーツ医学講習会を行なっている。この講習会を前期2日間、後期2日間受講し修了証を取得後、申請をすれば日本医師会認定健康スポーツ医の資格が得られる。但し、日本整形外科学会認定スポーツ医、スポーツ医学研修会修了者、日本体育協会公認スポーツ医、スポーツドクター養成研修会修了者などは充分に知識を持っているので研修は免除となる。資格は5年間の有効期間であり更新のために登録された日から5年の間に①再研修の3単位以上の受講、②健康スポーツ医としての実践活動③スポーツ医学関連学会に1回以上(当面努力規定)参加している3つの要件が必要である。ttp://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20080312_4.pdf#search='健康スポーツ医'
私は勤務医時代、開業していた先輩から将来あなたが開業したら診療に追われて、好きなことをする暇も無いから今のうちに何か為になる資格を取って置くように勧められた。専門が循環器であったので平成3年に上京し日本医師会講堂で第4回健康スポーツ医学講習会の前期、後期講習会を受け、スポーツ医を申請して登録されている。そして維持の講習に実践要件をクリヤーして2回の更新を行なっている。健康スポーツ医の知識、技術が日々の診療に役立ってはいると思うが、表立っての活動はしていない。何時かは資格が役立つ時があると信じて更新維持して来た。努力したものが報われる社会に向けた動きの中で、今後はこの特定診療、保健指導に役立てられると期待している。産業医も含め先輩の言葉に間違いは無かった。感謝している。
固定リンク
私達は移動手段に車を利用している。時々その利便を享受しながら複雑な気持ちになる。まるで人間の数よりも多い車の洪水の中で相当なスピードを出しぶつかりそうになりながら行き会っている。固い金属の塊の中の潰れそうな軟らかい体。ゲームの中のカーレースの世界にも似ている。ゲームなら失敗してもコインを継ぎ足せばリセット出来る。現実は厳しい。一つ間違えば激突が待っている。怪我どころか死さえ覚悟しなければならない。車に乗っていてそれをイメージした途端に耳がツーンとそば立ち頭痛が起こる。途端にアクセルを緩める。車の無かった時代の人々がこの状況を見たらびっくり仰天、腰を抜かすだろう。今後時代が進み人間の行動や思想がよりソフトな自然との共生を大切にする様になったら、土の中に埋まった鉄の塊を見て、野蛮な人間の生きていた時代があった事を悲しむに違いない。今の感覚では最新の車の外観は立派で滅多に故障せずに人間の作った機械の中では最高の傑作であると思う。しかし1台の車が出来上がるまでに気の遠くなる程の多くの人間の手が加わっている。その人間の群れの中に先日、秋葉原で事件を起こした非正規労働者の自動車工も混じって居た。自由で民主的で効率的に見えるが、実は欺瞞に満ちた奴隷制で支えられて出来上がったのにそんなことはおくびにも見せない。完全無欠で立派な車が世の中のどろどろしたあらゆるものを飲み込み昇華させて出来上がった現代のオブジェに見える。寛容の無いプチライトがはびこり、個人が疎外される搾取社会その物である。
固定リンク