政府は医師不足が医師の絶対数の不足であるとやっと認めた。これまで不足の原因の1つとして病院勤務医が忙しい病院業務に耐え切れずに傍目には仕事の楽そうな開業に走るのが原因と云われて来た。果たしてそうだろうか。今、開業して地域の住民の信頼を得てきちんと診療を続けている開業医の殆どは、卒後大学病院に残り無給で働きながら学位を取得し、その後も臨床医として大学病院や公立病院などで内科、外科、その他の科の専門を極めて、自信が付いた頃に、それを土台にして地域で医療を展開して来ている。それに地域医療はあらゆる市井の病気に対応しなければならない。専門性は持っていても表面上はひけらかすこともせずしっかりと診療の中で発揮しているのである。最初から何も身に着けないで開業するものは居ない。疲れたからといって確たるベーシックな専門性も持たずに未熟なままで開業して住民に信頼されるはずがない。継続も不可能である。文頭に上げた誤解は世人に認識されなければならない。
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高齢者医療には生活介護をどうしても必要とする。そして医療・介護・福祉の関係者からなる多職種連携が必要といわれて久しい。まず10年前に介護保険が出来た。遅ればせながら今年4月からやっと高齢者医療制度が始まった。この制度は保険料徴収の部分で躓いている。国民の大方は制度はストップしているのかと思って居るに違いない。しかし診療現場ではこの制度は殆ど問題なく動き出している。介護保険のように少しづつ定着していくであろう。介護保険では介護サービスを受けるに当たり、いつも見てもらっている主治医(かかりつけ医)に、自分の病気と生活ぶりについて記した意見書を書いて貰わなければならない。それを参考に介護認定されサービスを受ける。その時にも意見書は指南書となる。さらに状態が変わるたびに主治医はサービス担当者会議への参加を要請される。介護保険が始まって10年の間に、地域の医療現場ではすでに一人の主治医を中心にケアマネージャーとサービス事業者が連携して、しっかりしたチーム・ケアが出来上がっている。又地域によっては主治医を中心にして各科の専門医が連携して一人の患者さんを診療している所も有る。介護保険多職種連携でのコーディネーター的存在の主治医が高齢者医療においても事実上の主治医であるのは誰もが疑わない。しかしこれまでの医療体系では急性期の医療が必要となり病院に入院するとか、家での介護を受けられなくなり施設に入所して医療・介護が断して連携体制が崩れる事も多く報酬体系もいまひとつはっきりせずに旨く行っていなかった。それを明確化しているのが高齢者医療制度である。
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