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< 足場を失う。 | メイン | 爪下血腫の処置 >

今日の日曜当番医は雨であった。雨天では外出は避けるし車での遠出もためらってしまう。当番医は外科系と内科系の2箇所となっている。外科の私は交通事故や怪我、虫刺されなど外傷を診療する。従って雨の日は晴れた日に比べれば静かなものである。車のドアで指をはさんだり、家でふざけていて肘内障を起した子どもぐらいであった。午後からは雨が止み明るくなった。当番の時間切れ間近になって、少年が指に釣り針を引っ掛けて遣って来た。海岸の突堤で仕掛けを投げようとした時に引っ掛かった。仲間が外そうとしたが引っ張れば引っ張るほどますます食い込んだ。どうしようも無いので受診したと言う訳である。針の刺さった周囲は赤く腫れて痛々しい。局所麻酔を打って針の刺入部と先端の返しとの間を切開した。針は独りでに外れた。ここを切開すれば汚れた針の通った孔の開放にもなるので感染も防げる。いとも簡単に外れた物だから、当の少年は信じられない様子で外した針を記念に持って帰るからケースに居れてくれとせがんだ。

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