その気になれば誰でも簡単に出来る生活習慣病予防、それはすでに出来上がってしまった動脈硬化性疾患、喫煙の結果からの癌などを高度医療技術で治療する事よりもずーっと高尚な行為である。私が心臓血管外科を志した35年前は人工心肺を使っての心臓手術がやっと行なわれるようになった頃で、高度医療の魁でもあったし若い医者にとって花形であり憧れであった。冠動脈疾患や胸部大動脈手術、不整脈に対するペースメーカー、末梢動脈への人工血管の応用等の進歩も目覚しかった。今は内視鏡や顕微鏡を使う技術、最近はコンピューター制御の手術ロボットも有る。しかし、血管外科に関わって来て考えが変わった。分子レベルや遺伝子操作治療技術はともかくとして、生活習慣病の成れの果ての疾患をつくろい治療しても無駄な行為としか思われなくなった。その意味でかかりつけ医の地域での生活習慣病予防への取り組みは高度医療を凌駕する行為である。
http://blog.m3.com/den/20070424/2
今にも降り出しそうなどんよりとした梅雨空がゆっくり曖昧に明けて行く。肌に寒くも暑くもない心地よさは麦の秋、今の季節ならではのもの。早起きして朝刊を拡げ窓辺の椅子に座る。何処からとも無く澄み切った歯切れの良い鳥の声が聞こえてくる。鶯なのかホトトギスなのかは定かでない。朝の静寂なひと時を楽しむ。
http://blog.m3.com/den/20070526/2
