10年前の介護保険制度制定時は親の介護に嫁や娘など女性が犠牲になっている状況にあり、女性を介護地獄から開放し介護を社会化するのが主眼であった。しかし、一部の政治家が介護の社会化により伝統的な家族の美風を壊すと反対し高齢者が一人で生活できるだけの支援提供ではなく嫁など家族がまず主体となり、介護保検サービスの利用で高齢者の生活を支える部分的社会化となってしまった。時代が変わり人口構成の変遷とともに家族の規模は小さくなり、子供夫婦が家事、子育て、親を介護すると言う伝統的家族モデルは崩れて来た。図に見るように高齢者の子供夫婦との同居は25年前の5割から2割と半減して、一人暮らしや老夫婦2人の世帯が半数を超えている。単身の子供と同居も21%に増えた。そして息子が介護している世帯も増えている。家族が同居する場合はホームヘルプサービスが打ち切られるなど現行制度の介護サービスでは到底不足する状況にある。介護で失職に追い込まれる例も多い。そして介護者による高齢者虐待も増えている。特に家事に不慣れな息子の虐待が突出している。人口構成が変わり年寄り一人に介護する世代が一人と言う時代になった。男女の別なく介護者にならざるを得ない。今の介護保険の枠組みは家族の変化に合っていない。
~26日付け読売新聞朝刊より。


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