NHK大河ドラマ「篤姫」ブームでおかつが育った南の温泉郷のいぶすき今和泉島津家お城址周辺は観光客が引きもきらない。城内の真ん中を国道に鉄道が並んで通っている。そのため広かった城下町も2つに分断され昔の面影もわずかしか残っていない。郷土にとって歴史的遺跡との認識も無く篤姫がお城から海岸に渡った石の太鼓橋も壊され兄弟と遊んだ砂浜もコンクリート堤に変ってただ隼人松原だけが昔のまま残っている。石橋を壊す時は残したほうが良いとの意見もあったと聞くが今になれば残念な事である。日曜日ともなると海岸側の狭い一画の路地を観光客が右往左往する。あちこちに残る苔むした石垣や海岸の老松に昔の城、武家屋敷を偲ぶことが出来る。海の盛り上がりの向こうに青くかすんだ桜島を望める。JR薩摩今和泉駅の西の高台に篤姫の父を祭る神社がある。「篤姫」放映が決まった2年前に一度も崩れた事がなかった入り口道路横の丘の斜面が、南九州を襲った豪雨で運悪く崩れてしまった。いま復旧作業が行なわれている。篤姫の里の散策ルート沿いの民家の門庭や垣根は良く手入れされ町中が綺麗で清清しい。町のみんなで何か名物をと考えたのが昔ながらの葉っぱに包んだ団子で女将さんたちはその団子作りに精出している。ところが訪れる観光客の関心はもっぱら大根を縦に短冊状に切り揃えて紐を通し、竿につるした「ついでこん」。指宿地方の冬の風物詩である。冬の冷たい風に晒して乾燥させた後、茹でて乾燥させ大きな甕に保存する。お盆や正月など節句の煮しめ料理に使う。寒風に晒し乾燥させ煮る事で大根の苦味成分が甘く変わり味がしみ込みおいしい。訪ずれたお客さんはこの干してある大根をみて写真を撮っていく。沢山のイカが吊るしてあると珍しがるらしい。海が近いので無理も無い。母親達は冷たいのを我慢して故郷の味を都会にいる子供に送るためにせっせと夜なべをする。大根の成分は癌の発生を抑える作用もある。




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